Steam2022年7月のトップリリース公開。『信長の野望・新生』『風のクロノア 1&2アンコール』など国内メーカー作品が複数ランクイン

 

Valveは8月31日、2022年7月のSteamトップリリース20作品を公開した。リリース後2週間の売上を元に、毎月上位20作品が紹介される本シリーズ。7月のリストにはインディータイトルのほか、国内メーカーのタイトルも顔をそろえている。

インディータイトルとしては、早期アクセス配信中の『Dinkum』などがランクイン。『Dinkum』は個人開発者James Bendon氏が手がける見下ろし型のサンドボックスゲームだ。舞台となるのはオーストラリアをモチーフにした未開の島。プレイヤーはテントを設営して島に人を呼び寄せ、大自然を開拓する。そして町を建設し、農業・狩猟・釣り・採掘などを通して生活を営んでいくのだ。本作はプレイヤーの評価が非常に高く、Steamユーザーレビューにおいては記事執筆時点で7169件中95%が好評とする「圧倒的に好評」のステータスを獲得。早期アクセス配信後約1か月で売上35万本突破したことも報告されていた(関連記事)。

『Dinkum』


また、大きな話題を集めた猫アドベンチャー『Stray』もランキング入りしている。本作は発売直前のSteamウィッシュリストランキングにて、『The Day Before』などの注目タイトルを抑えてトップに躍り出ていた。発売後も、現実の飼い猫がモニターに釘付けになるほどのこだわりの猫表現から注目を集めているタイトルだ(関連記事1関連記事2)。Steamユーザーレビューでは記事執筆時点で6万9663件のレビューを集めており、そのうち97%が好評とする「圧倒的に好評」のステータスを獲得している。

『Stray』


一方で、トップリリース20作品には国内メーカーの作品も複数見られる。まず、コーエーテクモゲームスからは『信長の野望・新生』『無双OROCHI 2 Ultimate』の2作品がランクイン。『信長の野望・新生』は、日本の戦国時代を舞台とした歴史シミュレーション『信長の野望』シリーズの16作目にあたるゲーム。シブサワ・コウ氏40周年の節目を記念するタイトルであり、新たなシリーズの第1歩目を切るという意気込みから「新生」と銘うたれた作品だ。新規プレイヤーにも遊びやすい工夫が数多くなされている(関連記事)。

さらに、『風のクロノア 1&2アンコール』『ルーンファクトリー5』といった、人気タイトルのリマスター作品やPC向け移植版もランクインしている。『風のクロノア 1&2アンコール』では、オリジナル版の操作感や魅力を忠実に移植している点が好評。加えて、グラフィックの向上や難易度設定の追加などのリマスター版独自要素も喜ばれている様子だ(関連記事)。

『信長の野望・新生』
『風のクロノア 1&2アンコール』


なおValveによると、7月のトップリリースは日本のスタジオが制作したゲームが全体の4分の1を占める結果になったとのこと。Valveは、日本にはゲーム開発の豊かな歴史があり、人気シリーズを多数送り出してきた日本のスタジオはトップリリースの常連である、との旨をコメントしている。国内メーカーの作品はアジア圏での人気も高く、Steamにおいては中国語を含む複数言語に対応してのリリースもしばしば見られる。そうした意欲的な海外展開が功を奏していることも、今回の国内メーカー作品の多数ランクインの背景としてあるのだろう。

そのほかの2022年7月のSteamトップリリース20作品はこちらから確認可能だ。先史時代入植シム『Sapiens』や森の熊さんホテル運営『Bear and Breakfast』などがランクインしている。気になる人はチェックしてみるといいだろう。



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