『あつまれ どうぶつの森』の一部ファンが、“隠された（かもしれない）新情報”に沸きたっているようだ。任天堂は4月26日、『あつまれ どうぶつの森』無料アップデートVer.1.10.0についての情報を発表（関連記事）。初夏に向けて実装されるさまざまな要素が明かされた。まず大きなものとしては、4月下旬からメーデーイベントが開催。「メーデーりょこうけん」を使って不思議な島を訪れることが可能となり、迷路を楽しめる。5月中旬には国際ミュージアムデーが、6月にはジューンブライドがそれぞれ開催。さらに新イベントとして、5月22日から5月31日にかけてチーズ転がしイベントが加わる。詳細は明かされないながら、イギリス発祥のお祭りを味わえそうな楽しげな様子が紹介された。
春から夏直前まで、たっぷり遊べそうな内容が詰まった4月のアップデート。しかし、一部の島民はヤキモキさせられていたようだ。というのも、今回のアップデートで追加されるイベントは昨年と同様の内容が多い。もちろん完全な焼き直しではなく、メーデーの迷路は新たな構造に様変わりしているし、国際ミュージアムデーでは今年から美術品エリアでのスタンプラリーが追加。ジューンブライドに合わせて、昨年はなかったたぬきショッピングやエイブルシスターズでのアイテムが実装されるなど、新規要素は多い。総じて、昨年から遊んでいる人も、最近『あつまれ どうぶつの森』を始めたプレイヤーも楽しめるバランスのとれたアップデートといえるだろう。
しかし長い間本作を遊んでいると、どうしても新要素を渇望してしまうのもまた人の性。謎のチーズ祭りだけでは飽きたらない島民たちは、公開された内容に“隠された情報”がないかと探りを入れているようだ。そこで注目を集めているのが、ある1枚の画像。「こどもの日」をフィーチャーした、「こいのぼり」や「しんぶんしのかぶと」が印象的な1枚だ。しかしユーザーが注目したのはプレイヤーやアイテムではなく、背景の方。むらびとの背後にある一軒家に“秘密”があるという。
日本家屋風のわらぶき屋根でありながら、入り口は西洋風のドアと、いわれてみればチグハグな気もする奇妙な家。ユーザーの指摘によれば、この家は本作に登場する全497名の住民の、どの家とも一致しないのだという。ドアだけ見れば、アポロやオリビアといった石造りの家屋に住む住民と共通。一方、屋根に関しては、やよいのような日本風家屋の住民と同じパーツであることがうかがえる。しかし、ドアと屋根の両者が一致する住民は現在のところ存在しないのだ。
これが意味するところは何か。一部プレイヤーは、見たことのない家の存在をして、「新住民の登場」を示唆しているのではないかと想像力を働かせているようだ。というのも過去作を振り返ってみると、アップデートにより住民が追加された前例は存在する。『とびだせ どうぶつの森』においては、発売から4年後となる2016年に大型アップデートを実施。amiiboに対応したことで新たな住民が登場した。具体的には、『ゼルダの伝説』のamiiboを読みこむことでウルフリンクやエポナ、『スプラトゥーン』のamiiboを使うとシオカラーズのコスプレをしたなぎさ・みさきといった住民が出現するようになっていた。よって、『あつまれ どうぶつの森』においても新しい住民がアップデートで追加されるのではないか、との推論が生まれたわけだ。
もちろん、見たことがない家が写っているからといって、新住民の登場が示唆されているとは限らない。公式から提示されている画像は、必ずしも実際のゲーム内の要素を反映しているとは限らないからだ。たとえば『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』において、ディレクターの桜井政博氏は、開発用実機にて画面写真を撮影していると明かしている。つまり公式画像のうちには、実際にユーザーが実機で再現することが不可能な画像も含まれているということだ。『あつまれ どうぶつの森』においても、何らかの手違いで実際のゲームには含まれていない家屋が写ってしまった可能性は十分ありうる。
新要素を待望するファンの熱から注目された「謎の家」。些細なポイントがここまで取り上げられるのは、それだけ本作にかけるユーザーの期待度が高いことのあらわれともいえるかもしれない。『あつまれ どうぶつの森』無料アップデートVer.1.10.0は4月28日に配信予定。謎に包まれた家に果たして誰が待っているのか、心して待とう。
【UPDATE 2021/4/27 20:35】
任天堂は、『あつまれ どうぶつの森』 無料アップデートVer.1.10.0に関するトピックスページを更新。「謎の家」が映った画像を削除し別画像に差し替えた。「実際のゲームでは出現しえない外観の家が映り込んでいたことが判明したため、画面を差し替えいたしました」と説明している。
