鉄道/輸送ゲームの雄『Transport Fever 3』開発者と『A列車で行こう』開発陣が対談、“鉄道オタク同士”の話が止まらない。「日本は現実の『Transport Fever』」「ゲームでもダイヤが少しずれると怒られる」

人気物流管理シム『Transport Fever 3』の開発者と、『A列車で行こう』シリーズの開発チームとの熱い対談の模様をお届けする。

Googleでお気に入り登録

Paradox Interactiveは9月30日、『Transport Fever 3』を発売した。人気物流管理シムの最新作であり、鉄道を含む輸送網を構築していくゲームだ。今回弊誌は、そんな本作の開発者と、アートディンクの鉄道会社運営シム『A列車で行こう』シリーズの開発チームとの対談インタビューを実施。交通網の拡大と都市の発展という点でテーマを同じくする両作について、開発者たちが交わした“鉄道談義”などの内容をお届けしよう。

『Transport Fever 3』は鉄道や船舶、航空機などを使った輸送網を構築・管理する『Transport Fever』シリーズの最新作だ。開発を手がけるのは、スイスに拠点を置くスタジオUrban Games。

『Transport Fever 3』

本作にてプレイヤーは温帯・砂漠・熱帯・亜寒帯の4つの環境のエリアを舞台に、鉄道・道路・航路にまたがる物流ネットワークを管理・運営する。250種類以上の電車やバス、路面電車、トラック、船、飛行機などを組み合わせ、都市をつなぎ、幾多の産業を活性化させて一大経済圏を作り上げていくゲームだ。新たに昼夜のサイクルや天候なども導入される。

そして『A列車で行こう』シリーズは、直接区画やエリアを設置し発展させていく他の都市開発シミュレーションゲームとは異なり、鉄道会社の運営を通じて間接的に都市を発展させていく点が特徴。駅や線路の間近に人が集まり、町ができ、広がっていくといった風に、鉄道会社経営だけでなく鉄道と共に歩む現代の街並みが表現されるゲームとなっている。シリーズ最新作『A列車で行こう9 PRIME LINE』がSteamにて12月10日に発売予定だ。

『A列車で行こう9 PRIME LINE』

今回はUrban GamesのパブリッシングマネージャーNico Heini氏と、アートディンクの『A列車で行こう』シリーズにてディレクターを務めている小野純明氏、およびプロデューサーの清道孝行氏の対談インタビューを実施。作風は異なれど、鉄道を拡大させ、都市を発展させていくという共通点もある両作の開発の裏側をうかがった。


「鉄道」がルーツ、ふたつのゲーム会社

── まずは皆さんの自己紹介をお願いします。

ニコ・ハイニ氏(Urban Games、以下ニコ氏):

Urban Gamesはスイスのゲーム開発スタジオで、私はマーケティング、PRなど、パブリッシングに関する仕事全般を担当しています。当社は15年以上前に2人の兄弟によって設立されました。2人は1990年代に『Transport Tycoon』を遊んでいて、「いつか、もっと現代的でより良いものを作ろう」と考えていたんです。それが少しずつ形になっていき、我々の初タイトル『Train Fever』が生まれました。実は新作『Transport Fever 3』は「3」なのにシリーズの4作目に位置付けていまして、シリーズの1作目は『Train Fever』なんです。

小野氏、清道氏(以下、『A列車』開発チーム):
アートディンクは今年で40周年を迎えた会社です。昔は幕張にいましたが、今は東京の築地の近く、月島というところにオフィスがあります。いろいろなゲームソフトを作ってきたのですが、初タイトルが『A列車で行こう』シリーズの第1作でした。『A列車で行こう』シリーズもちょうど40周年になります。

ニコ氏:
おめでとうございます。当社の創業者の兄弟も子供の頃に『A列車で行こう』を遊んでいたので、インスピレーションを受けていると思います。

『A列車』開発チーム:
子供の頃だと、PC版だったのでしょうか?

ニコ氏:
PC版だったと思います。

『A列車』開発チーム:
子供の頃から『A列車』で教育されていたのはすごいですね(笑)『A列車で行こう』シリーズはこれまで何本出したのか分からないくらい作品数がありますが、SwitchやSwitch 2、PlayStationなど、その時代のハードに合わせた展開をしてきたこともあって、ここまで続けてこられたのかなと思います。

── 『A列車で行こう』は鉄道と経済を扱うシミュレーションゲームですが、『Transport Fever 3』では鉄道・交通と経済はどのように関わっているのでしょうか?

ニコ氏:

まず、物資だけでなく乗客も運ぶことができます。この世界に交通を導入することがプレイヤーの仕事で、やり方は自由です。

『Transport Fever 3』では、シリーズで初めて「お金」だけを中心にするところから少し離れようとしました。『Transport Fever 2』では、お金が十分貯まると、ゲームとしてはある意味そこで一区切りになってしまうところがありました。もちろん、その後も何百時間と街や交通網を作り続けることはできましたが。

今回はよりタイクーンゲーム的な方向へ進めています。各都市には成長段階があり、満たすことのできる8つのニーズがあります。これらは必要なければ無効にもできますが、すべてを良い状態で満たせば都市が最大限に成長します。つまり、お金だけでなくさまざまな要素があり、何かをすれば必ず別のところに影響が出ます。そのバランスを取りながら、地域をうまく成長させていくゲームになっています。

── 『A列車で行こう』も鉄道だけではなく、線路を敷くことで周囲の街が発展していきます。なぜ鉄道と、街や地域社会の発展を組み合わせる方向になったのでしょうか?

『A列車』開発チーム:

社長の永浜(永浜達郎氏)から、最初の『A列車で行こう』を作ったときの話を聞いたことがあります。そのときは、まず列車のシミュレーションをするゲームを作ろうということは決まっていたのですが、それ以外はあまり決まっていなかったそうです。

列車を走らせることが可能になると、その場所に空間と時間の概念ができる。その時間の経過を表す何かを入れたいと思って、列車が運行してフィールドにポイントのようなものが溜まったら、家が建っていくようなシステムを作りました。

しかし、プログラムを書いて動かしてみても、なかなか家が建たない。しばらく動かしていたら、意外な場所にポンと家が建った。それを見て永浜がゾクッと来たらしいんですよ。もともと経済シミュレーションを考えていたというより、予想していなかった場所に変化が起きることに面白さを感じた。そうして、駅の周りが発展していくシステムが現在まで受け継がれてきています。

── 一方、『Transport Fever』も『Train Fever』から始まり、鉄道以外へと徐々に広がっていきました。どのように発展していったのでしょうか?

ニコ氏:

そうとも言えますし、少し違うところもあります。実はもっと面白い経緯があります。ゲーム全体の構想自体は以前からあったのですが、会社を設立した兄弟の一人が大学の論文で「都市の有機的な成長シミュレーション」を研究していたんです。

建物がさまざまなニーズに応じて成長するシミュレーションを作っているうちに、「これなら、ずっと作りたかった『Transport Tycoon』のようなゲームを作れる」と気づきました。そこでまず『Train Fever』から始め、もし成功すればいつかもっと幅広い作品にできるかもしれないと考えていました。最初は鉄道と一部のトラックから始まり、少しずつ要素を増やして現在の形になっています。

── 鉄道というより、物流で経済を成長させるコンセプトが初期からあったんですね。鉄道一筋ともいえる『A列車で行こう』にどんな印象を持っていますか?

ニコ氏:

非常に細部まで作り込まれていて、正確にシミュレーションされているという印象です。それに、これほど長くシリーズが続いていること自体がすごいと思います。時代とともに人やプレイヤーのニーズは変わってきたはずですが、そのニーズに応える方法を常に見つけてきた。私がまだ生まれる前から続いていて、創業者たちにとって大きなインスピレーションの一つだったのも分かります。

── 逆にアートディンクのみなさんは『Transport Fever 3』をどう感じましたか?

『A列車』開発チーム:

何よりグラフィックの美麗さですね。路線設定や車両の導入も簡単で、直感的な操作が印象的でした。それから扱っている要素が多くて、陸海空の多彩な車両と産業の豊富さが相まって、巨大なサプライチェーンを構築できる点が魅力だと感じました。馬車から新幹線の時代まで、街の発展とともに進化する車両など、かなり奥深いです。

『Transport Fever 3』


鉄道から始まり、『Transport Fever 3』へ

── たしかに『Transport Fever 3』は多彩な要素が持ち味です。表現される世界はどのくらい広いのでしょうか。主にスイスがベースなのか、それともヨーロッパ、アメリカなど世界各地まで扱っているのでしょうか?

ニコ氏:

『Train Fever』の頃は、やはりスイスを強くベースにしていました。スイスにはよく知られた鉄道の歴史がありますからね。ただ、シリーズが成長するにつれてプレイヤー層も広がり、登場する車両やランドマークも増えていきました。現在では、さまざまな大陸の車両を含むかなりグローバルなラインナップになっています。

── スイスの鉄道事情について教えてください。

ニコ氏:

現在のスイスの豊かさや社会の成り立ちには、鉄道が国の産業化を進めた歴史が大きく関係しています。観光向けの列車という側面もありますが、その土台には日常生活で使う公共交通があります。素晴らしいのは、それらが非常にうまく連携していることです。中心には鉄道がありますが、バス、船、ケーブルカーなども組み合わされています。

── スイスは地方でも鉄道がかなり広く整備されている印象があります。実際はどうでしょうか?

ニコ氏:

はい。列車にもいくつかの区分があります。日本には新幹線と地域の鉄道がありますが、スイスではその中間にあたる、地域間を結ぶ列車もあります。その上に高速鉄道がある。大きな拠点までは鉄道で行き、そこからバスに乗り換える、といった組み合わせですね。

── スイスの公共交通網には、どんな特徴がありますか?

ニコ氏:

スイス国民の私が言うのもなんですが、よく「時計仕掛けのようだ」と言われます。大きな都市では、毎時ちょうどの少し前に列車が到着し、少し後に別の列車が出発するような仕組みがあります。各列車が毎時の5分ほど前までに到着し、その直後の接続に乗れる。交通全体が互いに同期しているんです。

── そうした連携したダイヤの仕組みは、どのように生まれたのでしょうか?

ニコ氏:

おそらく、何らかの一貫した仕組みが必要だと認識されたからでしょう。スイスは非常に小さな国なので、国内をしっかり結ぶだけでなく、国外とも接続する必要があります。その点には非常に慎重です。冗談のようですが、ドイツからスイスへ来る列車については、遅れた場合に備えて国境でスイス側の予備列車を用意することもあります。遅延したらスイス側の列車が引き継ぐ。それくらいダイヤを重視しています。

『Transport Fever 3』

── 東京では3分に1本ほど列車が来ることもあります。ベルンのような都市では、列車や市内交通はどのくらいの間隔で運行していますか?

ニコ氏:

都市によってかなり違います。スイスの都市は東京より小さく、東京のような地下鉄網を持たない都市も多いです。その代わり、トラムやバスを使います。チューリッヒやベルンの市内なら、トラムやバスが中心ですね。ラッシュアワーかどうかにもよりますが、だいたい4分から7分、あるいは9分ほどの間隔で何らかの接続があります。市外へ出るときは、トラムで駅へ向かって鉄道に乗り換えます。

── 日本は鉄道で隣国と接続していないので、その点ではシンプルです。スイスと周辺国の間では、列車はどのくらい頻繁に行き来しているのでしょうか?

ニコ氏:

国によります。ここからは正確な統計ではなく私の感覚ですが、ドイツ方面なら1時間に複数本あります。特に国境付近では日常的に行き来しています。イタリアやフランス方面も同様に1時間に複数本ありますし、チューリッヒ発の長距離・高速列車や、フランス国境に近いバーゼルからの通勤列車などもあります。

逆に日本ではどうでしょう。国外へ列車で行くことはありませんが、空港との接続は同期しているのでしょうか? バスや列車がありますよね。

『A列車』開発チーム:
そうですね。空港行きの専用列車もありますし、途中までは通勤路線として走って、そこから空港へ向かう列車もあります。大きな都市だと、荷物を積んで空港まで直接行く大型バスもあります。

── 日本の鉄道文化ならではの特徴は、どこにあると思いますか?

『A列車』開発チーム:

日本は鉄道会社が街を作っているところがあります。阪急電鉄の創業者・小林一三さんのように、何もないところに線路を引いて駅を作り、その周りに宝塚のような文化施設や娯楽施設を作って、人を呼び込んでいく。

小林一三さんの言葉で「乗客は電車が創造する」という経営哲学がありますね。線路の周りに住宅地を作ったり、娯楽施設やデパートを作ったりして、鉄道会社自身が乗客の需要を作り出すわけです。

ニコ氏:
つまり、現実世界で『Transport Fever』をやっているわけですね!日本とスイスの鉄道の大きな違いは、スイスでは公共交通の多くが公的に運営されていることです。一部例外はありますが、大きな組織が全体を担い、利益を上げることそのものが目的ではなく、基本的な交通網を提供するという役割があります。

『A列車』開発チーム:
先ほどニコさんが、スイスでは端の方まで鉄道が走っていると言っていましたが、昔の日本も実はそうでした。40年近く前までは日本の鉄道も国鉄でした。ただ、その国鉄は大赤字を抱えていて、解体して民営化することになった。民営化した結果、採算の取れない赤字路線は閉鎖に追い込まれ、バスに切り替わったり、第三セクターになったりしました。

ニコ氏:
ドイツでも30年ほど前にドイツ鉄道が株式会社になって、少し似たような状況になりました。個人的には、この鉄道改革は大きな失敗だったと思っています。一方スイスには、正確な数字は覚えていませんが、すべての住民が一定時間以内に駅へ到達できるようにする趣旨の制度があります。利益だけを追求する仕組みではないのでコストはかかりますが、スイス国鉄にはそうした大きな使命があります。ただ、近年では予算が削減されていますね。

『A列車で行こう9 PRIME LINE』

── 国によって鉄道の在り方も大きく違うんですね。『A列車で行こう』で日本の鉄道を再現するうえで、開発者として特に大変だったこと、厄介だったことはありますか?

『A列車』開発チーム:

大変なのはダイヤが絶対に正確じゃないと許されないことですね。ユーザーが設定したダイヤから少しでもずれるとすごく怒られちゃうので、そこはすごく気を使います。アップデートも多いので、そのたびに昔のセーブデータを引き継いでもダイヤが狂わないようにしないといけない。毎回確認しなければならないのが大変です。

ニコ氏:
それは分かる部分があります。私たちはそこまで細かい鉄道ダイヤのシミュレーションには踏み込まないので開発は少し楽ですが、たとえばダイヤを非常に細かく設定できるModがあります。そこまで追求したい人は任意でModを導入できます。

── 共通点もある『Transport Fever』と『A列車で行こう』ですが、『A列車で行こう』にも物流要素の導入を検討したことはありますか?

『A列車』開発チーム:

街の繁栄に直接つながるものではないですが、ニンテンドー3DSの『A列車で行こう3D』では、木材や海産物などいろいろなものを運搬する遊びを入れたことがあります。その要素はナンバリング作品とは別で今も続いていて、ニンテンドー3DSで生まれた系統がSwitchの「A列車で行こう はじまる観光計画」へとつながっています。

この系統では隣町がどんな資材を求めているか分かって、木材や海産物などを運ぶと大きく儲かる仕組みがありました。船もあって、資材を外へ売りに行って戻ってくることもできました。どちらかというと、物流で街を発展させるというより、売って利益を上げる遊びですね。

ただ、ナンバリングの『A列車で行こう』でも物流が街の成長にまったく関係ないわけではありません。建物を建てるには、通称「豆腐」と呼ばれる白い四角い資材を列車やトラックで運ぶ必要があります。経済シミュレーションがメインではありませんが、そうした共通する要素はあります。


グローバル展開の秘訣

── 『Transport Fever 3』は多くのウィッシュリスト登録を集めています。シリーズが人気を得ている理由は何だと思いますか?

ニコ氏:

理由はいくつかあると思います。一般論ですが、私たちは『Transport Fever 2』でGoogle Adsのような広告キャンペーンをほとんど行っていません。一番のマーケティングは良いゲームを作ることだと考えていて、得た利益は次の作品に投資してきました。

もう一つはコミュニティとの距離が近いことです。Modも大きな要素で、『Transport Fever 2』が発売から6年経っても遊ばれている理由の一つです。

そして『3』では、さらに遊びやすくすることを意識しました。「easy to learn, hard to master(始めるのは簡単、極めるのは難しい)」という考え方ですね。プレイヤーには大きく、ハードコアなシミュレーションファン、経営と列車鑑賞の両方を楽しみたい人、そして模型鉄道のように理想の世界や実在の場所を再現したい人がいます。そうした異なる遊び方を受け止められることが人気につながっていると思います。

『Transport Fever 3』

── 欧米市場で広く受け入れられるには、新規プレイヤーへの導線や遊びやすさも重要だと思います。その点はどう考えていますか?

ニコ氏:

私たちの成功で重要だったのは、最初から国際的なプレイヤーを意識してゲームを作ってきたことだと思います。『A列車で行こう』も、『Transport Tycoon』のようなゲームが人気だった頃にはヨーロッパで知られていました。今は以前ほど知られていないのが少し残念です。ヨーロッパにはこういうゲームが好きな人がかなりいるので、大きな市場になると思います。たとえばドイツ語版やドイツの車両なども、プラスになるかもしれません。

『A列車』開発チーム:
心に突き刺さりました……(笑)認知度を上げないといけないというのは確かにその通りです。海外向けにドイツの列車などを入れる場合、鉄道マニアの人たちは、そういう車両が入ると喜ぶのでしょうか?

ニコ氏:
喜ぶと思います。ただ、機関車のボルト一本まで確認するような人たちもいます(笑)ドイツには非常に大きなハードコア鉄道ファンのコミュニティがありますし、イギリスやアメリカにもいます。ヨーロッパではいろいろな地域の車両を使う人が多いですが、アメリカでは、率直に言えばアメリカの車両でなければ触ってもらいにくい傾向があります。だから私たちもアメリカやアジアの車両を多く入れるようにしています。

── 『A列車で行こう』のアメリカ版……を作るのはさすがに難しいですよね。

『A列車』開発チーム:

アメリカの文化を理解しないといけないですからね。これまでも、アメリカ向けに作り変えたことはなく、日本版をそのままローカライズする形でした。

── 『Transport Fever』は世界のさまざまな地域を扱っていますが、各地域についてどのように調査したのでしょうか。難しさはありましたか?

ニコ氏:

長年の経験もありますが、開発のあらゆる段階でコミュニティからのフィードバックを取り入れることをとても重視しています。世界中から来たメンバーがいて、もともとゲームのMod制作者だった人もいます。彼らはハードコアな鉄道ファンで、今ではフルタイムの社員として以前のメンバーが調査する以上の鉄道知識を発揮してくれています。また、『Transport Fever 3』でもクローズドベータテストを何度も行い、ハードウェアだけでなく地域的な分布も意識して参加者を選び、世界中からフィードバックを得られるようにしました。

私がアドバイスできる立場かは分かりませんが、もしも我々が英語の次にローカライズするなら、ドイツやロシアの鉄道ファンを狙うかもしれません。

『Transport Fever 3』

── 興味深いです。『A列車で行こう』をたとえば英語圏以外の読者が自分の言語でも発売してほしいと思った場合、公式アカウントにリプライするのがいいのでしょうか?

『A列車』開発チーム:

今のところはウィッシュリストに登録してもらうのが、一番分かりやすく関心を示していただける方法だと思います。何らかの行動を起こしていただければ、ローカライズにもつながりやすくなります。

── 新規層の獲得といえば、『A列車で行こう』もニンテンドーDSで発売されたとき、初心者向けのしっかりしたチュートリアルがありましたね。

『A列車』開発チーム:

『A列車で行こう』のようなシミュレーションゲームは初めて遊ぶ人には難しいので、ニンテンドーDS版の『A列車で行こう』はチュートリアルをかなりしっかり作って、初心者でも割とすぐ遊べるようにしました。そこでユーザーさんが増えたと思います。

── 『Transport Fever 3』も、いつか将来の任天堂のプラットフォームで発売されることはあるでしょうか?

ニコ氏:

いつか実現するかもしれません。今取り組んでいるわけではありませんが、「絶対にない」とは言いません。今回は初めてPlayStationとXBOX版を同日に出します。『Transport Fever 2』ではコンソール移植まで3年かかったので、今回はその3年を別の移植に使えるかもしれませんね。本当にまだ何も決まっていませんが(笑)

『Transport Fever 3』

── 最後に、日本の読者に向けてメッセージをお願いします。

ニコ氏:
『Transport Fever 3』で一番大きいのは、これまで以上に遊びやすくしようとしたことです。車輪を一から発明し直すのではなく、これまでうまくいっていた部分をさらに良くして、そこへ新しい要素を加えることで面白さを増やしています。

ビジネス面では、よりメインストリームの市場にも届くようにしたいと考えています。たとえばキャンペーンや昼夜の移り変わりといった要素は、従来のシミュレーションファンだけでなく、より幅広いプレイヤーにも魅力を感じてもらうためのものです。日本のゲーマーのみなさんにとっても重要な、ローカライズにも力を入れていますよ。

── 『A列車で行こう』も新作『A列車で行こう9 PRIME LINE』がSteamにて12月10日に発売予定です。開発チームのみなさんからご紹介ください。

『A列車』開発チーム:
『A列車で行こう9 PRIME LINE』は以前Nintendo Switch 2向けに出したバージョンをベースに、その要素を取り入れながらさらに進化させたものです。

これまでは決められたモデルに沿って線路を配置する形でしたが、新しいバージョンではより自由に、緩やかなカーブなども作れるようになります。線路の見た目も変えられます。Switch 2版でも景観面を進化させましたが、今回はさらに交通景観全体の表現を深めています。発売時から英語にも対応しています。

── ありがとうございました。

『Transport Fever 3』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)/PS5/XBOX Series X|S向けに発売中。

『A列車で行こう9 PRIME LINE』はPC(Steam)向けに 12月10日に発売予定だ。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Googleでお気に入り登録
AUTOMATON JP
AUTOMATON JP
記事本文: 1342