Switch/PS4『Dusk Diver 酉閃町』グルメ42品攻略記。台湾・西門町を舞台としたゲームは、実際の食文化をどれほど再現しているのか?

10月24日、『Dusk Diver 酉閃町』がNintendo Switch/PlayStation 4向けに発売された。台湾の西門町を忠実に再現したゲームでもある。同作は、どれほど西門町の食文化を反映しているのか。現地に赴き食レポする。

⑭:艾菲爾法式可麗餅専売店

では、そろそろ食べ歩き攻略の仕上げに入ろう。ラストスパートの二件目は中華路一段を北上、中華路一段114巷を西に左折した通りにあるクレープ専門店艾菲爾法式可麗餅専売店。金・土・日は22時30分まで営業しており、こちらも継光香香鶏と並んで少しだけ時間に余裕がある。数分も待てばアツアツが食べられる手早さも訪問を後半に持っていきたいポイントの一つだ。

ゲーム中で食べられる料理は「チョコバナナクレープ」「サラダクレープ」「燻製豚ロースクレープ」の三品。厚手でしっとりとした口当たりのクレープは、思いのほかお腹にたまる満足ボリュームで、持ち歩くのにも型崩れしにくい。攻略の都合上、これからしばらく時間調整をすることになるので、ここからは腹具合に応じて持ち歩くクレープの具材を慎重に選んでほしい。

クレープは日本でも食べられるが、なにせ何を頼んでも300円ちょっとのお値打ち具合なので、ついつい頼みすぎてしまう可能性がある。サラダクレープはお店のメニュー表では生菜沙拉と呼ばれており、具材には新鮮なキャベツとコーンが入っている。燻製豚ロースクレープはお店のメニュー表では煙燻里肌猪肉と呼ばれており、サラダクレープに豚燻製が追加されているイメージでいいだろう。

 

「食事用のクレープをこの時間から食べるのは重い」と感じられる方はもちろんチョコバナナクレープを頼むのが良いだろうが……。ところで、台湾はバナナの生産地としても知られることをご存じだろうか。生産されるバナナの特徴は、太く、短く、甘味が濃厚。そんなバナナがふんだんに盛り込まれたチョコバナナクレープもまた、手にずっしりとくる重厚感ある出来栄えとなっている。

31 チョコバナナクレープ

32 サラダクレープ

33 燻製豚ロースクレープ

 

艾菲爾法式可麗餅専売店
108台北市萬華區中華路一段114巷4之42號
https://goo.gl/maps/wk7BdW8MobfChGicA

 

⑮:喜満客絶色影城

ここまで西門町の隅々を歩きつくし、ぐるっと一周して街の中心部に戻ってきた貴方は今、一つの不安を抱いているかもしれない。西門町のあちこちで手押し車の屋台を何度か見かけたが、現時点でまだ一つも寄っていない。ゲーム中では屋台が営業している場所も何度か通ったが、販売されている料理が違っていたり、そもそも屋台自体が存在しないこともあったと。

そのとおり。台湾の屋台は手押し車形式であるため、時間帯や客入りに応じて営業場所を変えてしまう。ゲーム内世界では中華路一段114巷を西に進んだところにある映画館喜満客絶色影城の前で三つほど屋台が営業していたが、あれもあくまで「こういう日もある」というイメージにすぎない。では、残った屋台グルメ巡りをどうするのかというと、これこそが、今回の攻略の肝だ。

既に準備は整っている。このまま夜が更けるまで、貴方はこの場所でクレープを頬張っているだけでいい。人通りも少なくなった夜の街では、屋台はまだ起きている客を探そうと移動を始める。そうして街のあちこちから屋台が人のいる方へ人のいる方へと集まってくると……、ものの一時間もしない内に、今貴方の立っている映画館前付近には見事な屋台街が形成されるのだ。

集結した屋台の大群は、夜空を湯気で埋め尽くすほどの数となる。同種の屋台が二つも三つも顔を合わせ、味の違いを食べ比べることも可能だ。ただし、こうして屋台が勢揃いして営業を行うことには、それはそれで問題もある。貴方は朝が来るまでの限られた時間で、ゲーム中に出てきた屋台と似ている屋台を5台、この屋台の海の中から総当たりで探し出さなければならない!

 

喜満客絶色影城
108台北市萬華區漢中街52號西門町8-11樓
https://goo.gl/maps/adZdmhdVBif5CB787

つづく
7ページ目へ(5ページ目にもどる)

Kousaku Akano
Kousaku Akano

兼業作家。毎日呷るように酒を飲んでいるので、毎日その日の酒にあったゲームを遊んでいる。酒ならなんでも呑むので、結果としてゲームもなんでも遊ぶ。

記事本文: 2