評価苦戦中の新作PvPシューター『Highguard』、Steam不評レビューの過半数9000件が「プレイ1時間未満」。“お試し即不評”も評価に影響か
『Highguard』は現在不評とするレビューがSteamにて数多く投稿されているが、本作レビューの傾向について興味深い分析も寄せられている。

Wildlight Entertainmentは1月27日、PvPレイドシューター『Highguard』を配信開始した。基本プレイ無料で、対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S。本作はSteamユーザーレビューにて「やや不評」ステータスと厳しいスタートとなっているものの、プレイ時間が1時間に満たないユーザーによるレビューも多く寄せられていることが報告され、注目を浴びている。
『Highguard』は、PvPレイドシューターと銘打たれた作品だ。対応プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|Sで、基本プレイ無料で配信中。プレイヤーたちは魔法の銃使い「ワーデン」として、大陸の支配を目指して争うことになる。
試合の目的としては、バリア破壊装置を入手し、敵の拠点に侵入してバリアを破壊することで領域を確保するゲームシステムとなっている。まず準備フェーズでは拠点の壁を補強したり、フィールド内の宝箱から装備を集めたりしながら戦力を整える。約3分後にはバリア破壊装置が出現し、これを巡った戦闘が繰り広げられる。バリア破壊装置を入手し、敵ベースに設置すると、ベース内での攻防に移行。ベース内のジェネレーターを破壊し、さらに奥にある「楔石」を破壊することで、勝敗が決する。
本作は1月27日に全プラットフォームでリリースされたが、現時点では評価は伸び悩みを見せている。Steamユーザーレビューでは約2万5000件中35%の好評率で「やや不評」ステータス。PlayStation Storeでは約5700件の評価が寄せられ、星5点満点中3.06点。星1つは37%にのぼり、本作に不満を感じている層が一定数存在することがうかがえる。
そんな本作へのユーザーレビューに関して、興味深い分析も見られる。18年間IGNに勤め、動画事業を統括する立場にもあったFran Mirabella氏は、Steamのレビュー統計の傾向から、レビューを投稿した約半数が1時間未満のプレイ時間であると指摘。あわせて不評レビューはプレイ時間が長くなるにつれ割合が減っていく傾向にもあるとしている。
Steamユーザーレビューを確認すると、プレイ時間が1時間以内のユーザーレビューは本稿執筆時点で約1万800件寄せられており、好評率は15%で「圧倒的に不評」。レビュー全数の約40%が1時間未満でレビューを残し、そのうちの85%にあたる9000件以上のユーザーが不評を投じているかたちだ。全体では約1万6000件の不評レビューが集まっているため、過半数を占めていることがわかる。
ところがプレイ時間1時間以上5時間以下では、ほぼ同数で約1万件のレビュー数ながら、好評率は42%で「賛否両論」となっている。さらに5時間以上プレイしたユーザーに限れば、総数約1800件のレビューのうち、81%が好評とする「非常に好評」ステータスとなっている。ゲームをやめずに長くプレイしたユーザーほど好評を投じやすくなる傾向自体に意外性はないが、瞬く間にプレイ時間の短い不評レビューが9000件も集まった点は注目されるところかもしれない。

こうした「短時間離脱」による不評レビューが多い背景としては、基本プレイ無料によるお試しプレイのハードルの低さが考えられる。また本作は昨年実施された「The Game Awards 2025」のトリを飾る作品として電撃発表され、注目を浴びたタイトルだ。その後長らくヴェールに包まれていたが、リリースにあわせてその全貌が明かされた。ただし大舞台で発表されたうえで情報がまったく明かされない点から品質面の懸念も寄せられており、一部ユーザー間ではリリースを待たずに否定的な意見が集まる傾向もみられた。
なお本作を手がけるのはWildlight Entertainment。『Apex Legends』のディレクターを務めたChad Grenier氏らが共同設立者となり、元Respawn Entertainmentのスタッフが集まって2023年に設立されたスタジオだ。同氏によると、当初本作は『Apex Legends』と同じく作品発表をおこなわずサプライズ配信が予定されていたという。ただThe Game Awards 2025の主催者であるGeoff Keighley氏たってのオファーを快諾し、急遽同アワードを発表の場にすることになったそうだ(Kotaku)。しかしユーザー反応は期待どおりではなかったようで、同氏は急ごしらえのトレイラーではゲームプレイの独自性などをうまく見せられなかったことを振り返っている。
そうしたトレイラーの見せ方も、発表からリリースまでに否定的な意見が寄せられた要因なのだろう。また本作は『Apex Legends』のようなバトロワ作品とは大きく異なり、フェーズの進行や攻守の入れ替わりを経ながら、目標破壊を進めていくゲームサイクルだ。開発陣の過去作やトレイラーの印象と異なる点も、不評の一因となっているのかもしれない。

本稿執筆時点ではSteamユーザーレビューにおいても、良し悪しを即決せず、まずはゲームプレイに慣れてみることから薦め、“過剰反応”を諫めるような意見も集まっている。とはいえ、本作についてはパフォーマンス面での課題や、チュートリアルの不便さを指摘する意見も多数寄せられている。発売前の宣伝方法だけではなく、手触りや導入部での課題も早々な離脱を引き起こしている側面はあるだろう。
いずれにせよ、徐々にゲームプレイを評価する意見もみられるようになり、不評が殺到した当初の状況から少しずつ風向きも変化しているようだ。ゲームプレイに慣れたプレイヤーが増えるにつれてか、本作の醍醐味ともいえる戦略性を評価する声も寄せられている。
課題点として多く指摘されているパフォーマンス面の問題についても、公式アカウントからさっそく対処する方針も明かされ、パッチが配信されている。またコンソール向けの視野角調整機能やADS/しゃがみのトグル機能などといったシステム面の改修、PC向けのグラフィックオプションなど、連日アップデートが予告・配信され、ブラッシュアップが進められているようだ。フィードバックに基づき改善も順次おこなわれていると見られ、今後の評価の持ち直しには期待が寄せられるところだ。
『Highguard』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料で配信中だ。
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