『ARC Raiders』開発者、“PvP好きかPvE好きか”でマッチングが変わるシステムを導入していると明言。血の気の多いプレイヤーは引かれあう

『ARC Raiders』の開発元Embark StudiosのCEOによれば、同作にはプレイヤーの“好戦性”をもとにマッチングがおこなわれているのだという。

Embark Studiosが手がける『ARC Raiders』について、海外メディアGamesBeatが同社CEO、Patrick Söderlund氏にインタビューを実施。Söderlund氏によれば、プレイヤー同士のマッチングでは、そのプレイヤーの“好戦性”を加味した振り分けがおこなわれているという。

『ARC Raiders』はPvPvE形式の脱出シューターだ。2025年10月30日にPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けにリリースされた。本作はソロプレイまたは最大3人でのチームプレイに対応している。本作の舞台はARCと呼ばれる謎の機械によって荒廃した未来の地球。プレイヤーは「レイダー」と呼ばれるならず者のガンマンとなり、ARCや敵対するほかのレイダーなどと地表で戦う。戦闘や探索を通じて手にした貴重な物資を、地下居住区「スペランザ」へと持ち帰ることを目指す。

本作は発売から間もなく人気を博し、ピーク時にはSteamでの同時接続プレイヤー数が48万人を突破(SteamDB)。現在も連日ピーク時には40万人ほどのプレイヤーが本作をプレイしている。またSteamユーザーレビューでは本稿執筆時点で約20万件のうち87%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。評価面でも好調な様子がうかがえる。

そんな『ARC Raiders』について、海外メディアGamesBeatのDean Takahashi氏がインタビューを実施。開発元Embark Studios のCEOであるPatrick Söderlund氏とともに本作をプレイしつつ、ゲーム開発の経緯やレベルデザインなどについて訊いている。

動画内でSöderlund氏は、本作のマッチメイキングシステムについても言及。本作ではPvPvEということで、複数のプレイヤーが集められてマッチが開始される。その中ではまずプレイヤーのスキルに応じたマッチメイキング(SBMM)がおこなわれるという。また、ソロ/デュオ/トリオといった、パーティの人数によるマッチングもおこなっているとのこと。そして本作ではこれらの条件に加え、「プレイ傾向に基づいたマッチング」をおこなうシステムも導入したと述べている。

Söderlund氏は、プレイ傾向によるマッチングは完全に機械的なプロセスを経るものではないとしつつも、PvP寄りかPvE寄りかという傾向もマッチメイキングシステムにおいて考慮されていると説明。そのため、たとえばPvEゲームのようなプレイスタイルを好む人は、同じような傾向の人とマッチングするとのこと。つまり対プレイヤーに好戦的ではない人は、しばらくプレイすることで同じく好戦的ではない人とマッチングしやすくなっていくようだ。

こうしたプレイヤー傾向によるマッチングは、ユーザーの検証などによってすでに存在が推察されていた。たとえば過去には本作のコンテンツクリエイターDomi氏が、フレンドリーなプレイと好戦的なプレイを積極的におこなうアカウントをそれぞれ用意し、検証を実施。結果としては、フレンドリーなプレイをしたアカウントではプレイヤー同士の戦闘はまったく起こらず、好戦的なプレイをしたアカウントではプレイヤーの姿が見え次第銃撃が飛び交う様子が確認できた。

Domi氏が検証する限りでは、PvPを2、3マッチ程度おこなえば次第に“好戦的な”プレイヤーとマッチングされるようになったという。一方で好戦的ではないプレイヤーが集まるマッチには、およそ10マッチほどをこなす必要があったとのこと。いずれの数値も同氏が検証する範囲の結果という点には留意したいが、マッチング処理において“好戦的ではないプレイヤー”と判断されるには、一定数のマッチでプレイスタイルが一貫していることが必要となるのかもしれない。

また加えて、Embark Studiosにてアートディレクターを務めるRobert Sammelin氏が、本作のマッチングについて、「プレイヤーの行動を分析し、それに応じてマッチングするようにしている」と示唆する一幕もあった(PC Gamer)。以前より“好戦性によるマッチング”はその存在が囁かれていたわけだ。

今回は他ならぬEmbark StudiosのCEOによって、その“好戦性によるマッチング”の存在が明かされたかたち。本作ではプレイヤー同士での戦闘に特に制限はなく、PvPとPvEのゾーンの区別なども設けられていない。そのため、マッチによって殺伐としたサバイバルになることもある一方で、エモートや近接ボイスチャット機能なども利用しつつふとしたことで見知らぬプレイヤーと協力関係を結べることもありえる。実際にGamesBeatが公開した動画内では、遭遇した別プレイヤーに「friendly」と話しかけることで交戦を回避している場面も見られる。

とはいえそうした呼びかけで協力関係が保証されるわけではない。そのためPvPの一切ないPvEモードの導入を要望する声も一定数あり、コミュニティでは議論も見受けられた(関連記事)。今回のSöderlund氏の発言を見るに、現状ではマッチメイキングシステムにてある程度“棲み分け”が実現されているわけだろう。PvPvE系の先発作品はさまざまあるものの、本作では見知らぬプレイヤーとの交流が頻繁に発生することや、「撃たないで!(Don’t Shoot !)」のエモートで戦闘を避けるプレイヤーが多いことがネットミーム的にも話題となってきた。今回明かされたマッチメイキングシステムは、そうした遊ばれ方を後押ししていたのかもしれない。

『ARC Raiders』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに販売中だ。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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