日本オープンワールドレース『JDM』は常にハラハラ。『StarVaders』は『Slay the Spire』ぐらい好きかも。『Haneda Girl』は死に覚えゲーだけど間口広め。今週のゲーミング
Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。494回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。494回目です。そろそろゲームが出まくる雰囲気。
日本語ローカライズも良い雰囲気

今週は『Haneda Girl』が配信されたため少しプレイ。「ハネダガール」というゲームの最強プレイヤーである主人公が、開発者に協力してゲーム内に入り、マルウェアである敵と戦うアクションゲームです。主人公の名前は、体験版では「チチワカバ」と紹介され変わった名前だなと思っていましたが、製品版では「千地若羽」に。漢字表記だと急に自然に感じるのは不思議。
本作は、敵をすべて倒して出口に向かうステージクリア型ゲーム。主人公も敵も生身だと一撃で死ぬため、隙を突いて一閃したり周囲のギミックに巻き込んだりするステルスプレイがベースとなる。一方で、銃と装甲を持つメックを呼び出し搭乗して、正面突破することも可能。武装などのアンロックには高スコアが必要で、そのためには主人公を使いこなさなければならないが、クリアするだけならメックは非常に頼りになる。死んで覚えるタイプの作品ではあるものの、間口は広めだと感じます。
by. Taijiro Yamanaka
最後の1クリックはせつない

『Poco』をプレイしました。長すぎず短すぎず、映画を一本観るような感覚で楽しかったですね。ひとつだけなかなか見つけられないアイテムがあったんですが、ヒント機能があったので沼ることなく物語に集中することができたのも良かったです。出てくる場所のどれも素敵で、ホムンクルスたちはもちろん、ほかのサブキャラクターたちも個性があって魅力的でした。どのシーンについて語ったところでネタバレになりそうなので、これ以上のことはほとんど言えないのがもどかしいところです。
今のところ英語版しかありませんが、卒業制作に多言語対応を求めるものでもないでしょう。もちろん言葉がわかったほうがキャラクターの個性がわかって楽しめるとは思いますが、キャラクターたちを眺めるだけでもストーリーは概ねわかるので、そこまで問題ありません。謎解き要素自体はそれほど難しくはないですしヒントもあるので、英語だからと気後れせずにどなたにもプレイして欲しい作品です。
ひとつ気になるのはPocoの台詞。コミカルな音と、意味不明の絵柄が並んでいるだけなのですが、もしかしたら並び方に法則性があって解読できたりするのではないかと。ほかの台詞と同じで英語なら簡単な暗号文解読くらいの難度でしょうから、まずはスクショでPocoの台詞を集めてみようかと思います。まぁ、台詞ごとに毎回キーが変わっていたら手も足も出ないんですが。
by. Naoto Morooka
ローグライクの気持ちいいところ

今週は『オートローグ』遊んでました。本作はスキルと発動条件を組み合わせて、自動戦闘の行動パターンを構築するローグライク作品です。行動設計の主軸となるスキルには、攻撃やバフの獲得といった効果に加えて、消費エナジーが設定されています。そうしたスキルを、条件のセットや順番の入れ替えによって発動。たとえば敵が攻撃にしてくる時に防御スキルを使わせたり、指定ターンにだけ特定のスキルを使わせたりなど、スキルと発動条件の組み合わせで自動戦闘の行動を設計するわけです。基本的な行動条件は、いつでもリソースの消費で獲得可能。デメリット付きのスキルや、追加効果のある特殊な条件、時にゲームを大きく変化させるレリックなども用意されていて、上手く噛み合わせると強力なコンボも発動させられます。行動設計による結果の予測表示や倍速、リトライ機能も用意されていて、遊びやすい作品に仕上げられています。
ローグライク作品の派手なシナジーは全人類が好きだと思います。本作はそうした醍醐味を抽出してきたような内容となっており、相乗効果によって強さが一変。組み合わせ次第では無限ループやコストの踏み倒し、追加ターンで相手を行動させないなど、強力かつ派手なビルドも組み上げられます。一口にローグライクといってもさまざまですが、本作はスキルやレリックの掛け算によって、気持ちよく遊べる1本でした。
by. Keiichi Yokoyama
Fire!

『Nitro Express』を遊んでいました。内瀞市(ないとろし)と呼ばれる行政区にて、自律型ドローンを破壊するミッションをおこないます。武器にはいくつか種類があるものの、基本的に弾数に制限はなく、ずっと撃ち続けていられます。姿勢の変化で威力が変化するのも面白い。またピクセルアートはこれでもかと動き、軽妙な掛け合いを彩ります。
そうした良いカジュアルさを感じる一方、ゲームプレイは案外硬派。雑魚敵が結構アグレッシブなこともあってか、回避を頑張らなくてはいけない。ほかにも装甲持ちには携行する武器の特性も考えて臨む必要もあります。とりあえず火炎放射器を持っておくと何かと便利です。また個人的にはショットガンやLMGの取り回しが良く感じたり。
まるで遊べるアニメかのようにコミカルなゲームで、とても楽しく遊べました。ただ、画面の演出で敵や弾が見づらい瞬間はどうしてもあり、見栄えとアクション性のトレードオフとなっていた雰囲気。ビジュアルとゲームプレイのギャップによって、想像以上の難しさに感じた部分もあったかもしれないです。とはいえ難易度設定もあるので、苦戦した場合には装備を見直しつつ、難易度を下げてみると良いかもしれません。
by. Kosuke Takenaka
日本、ところにより群玉

『JDM: Japanese Drift Master』を遊んでいました。架空の群玉県を舞台とする、ポーランド産のオープンワールドレースゲームです。ワールドはなかなかの広さで、田舎から都市部、住宅地まで凝縮されています。狭い路地や高架下の道など細やかなところが日本風な一方で、トンデモ日本な場所も割とあったり。しっかり日本らしいけど何かが違うシュールさが絶妙な味わいを醸しています。
肝心のレース部分はドリフト全面押し出しスタイルでクセが強め。トップでのゴールを目指すシンプルなレースもちらほらあるのですが、時間内・コース内でドリフトで稼いだポイントを相手と競うレースが主軸です。中には相手の後ろにくっ付いてドリフトする必要がある“速く走ったらダメ”なレースも存在。個人的には当初は正統派のレースがしたい気持ちもありましたが、遊び続けてコツを掴むにつれて、曲芸走行ゲームとして楽しめるようになってきました。
ただドリフトを続けるため事故りやすく、かつワンミスが結構命取りなためリトライがかさみがち。もうひと押しリトライ時のロードが早くなればグッと遊びやすくなりそうな印象です。今後も大型アップデートで拡張されていくそうなので、新規コンテンツやQoLアップにも期待しています。
by. Hideaki Fujiwara
真ラスボス強さもスレスパ級

Steamの『StarVaders』に、めちゃくちゃハマってます。正しくはハマってました。大体やりきっちゃったので。『StarVaders』はデッキ構築にグリッド(盤面)要素を織り交ぜたゲーム。ないようであるようで、というシステムですがかなりよくできていて出色です。
デッキ構築は強さの数字(あるいはそれに絡んだ要素)の駆け引きに終始しがちですが、本作ではパラメータはほぼ存在しない。攻撃すれば敵は倒せる。シールド挟んでも攻撃は2度で沈む。カード自体に「強さの数字(攻撃力とか)」が記載されてないので「どう敵に当てるか」が重要になります。いかに攻撃を当てるための移動ができるかが大事なんです。「移動」のウェイトが極めて高いのが面白い。3タイプx3キャラがいて9の遊び方があるので、銃乱射したり近接で攻めたり罠しかけたりと仕掛け方も多彩で楽しいです。音楽もノリノリで雰囲気よく、ちらっと出てくるストーリー設定も好きですっかり気に入り、『Slay the Spire』ぐらい好きなゲームになりました。
全部のキャラクリアし真エンドまで見ましたが、HALIが一番気に入ってます。強いから。自動攻撃サンゴを置いて、移動して敵殲滅。もっとも戦略組みやすいかも。逆にキーパー(召喚系)は面白くない。このゲーム、移動して攻撃するのでちょっと煩雑なんですが、召喚系はターンごとに召喚ハンドリングすることになっててめんどっちいんですよね。でもめっちゃ好きなゲームです。
by. Ayuo Kawase