好調スマホRPG『ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ』は“推しキャラ”だけで攻略できるのか。強敵たちにキャラ愛で立ち向かう死闘記録

『ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ』は、“推しキャラ”だけで攻略。パーティー全員をシリーズの“推し”で固めても、本作は進められるのだろうか?

スクウェア・エニックスが1月27日にリリースした『ブレイブリー』シリーズのiOS/Android向け最新作『ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ』(以下、『BDBL』)。2月7日には400万ダウンロードを突破し、『ブレイブリー』シリーズの10周年記念作品として好調な滑り出しを記録した。筆者は先日、先行プレイをもとに執筆した記事にて、本作がシリーズファンへのサービスに満ちたタイトルであることを紹介した。キャラクターをガチャではなく、ゲーム内通貨を一定数消費することで交換できる本作は、シリーズにお気に入りのキャラクターがいるファンに優しいタイトルだ。正式リリース後、本作を改めてはじめからプレイするにあたり、筆者はとあることを考えた。「パーティー全員をシリーズの“推し”で固めても、本作は進められるのだろうか?」と。

本作には、キャラクターごとに明確に役割がある。キャラクターは盾役である「防御」、回復および支援役である「支援」、アタッカーである「近距離」「遠距離」の4種類に分類され、それぞれ1人ずつを編成して構成するとバランスが良い。その枠組から逸脱し、役割を無視して好きなキャラクターだけでパーティーを構成しても、はたして本作は攻略できるのだろうか。かくして正式プレイを開始した筆者は、シリーズの好きなキャラクターでパーティーを固め、本作のメインストーリーを進めることにした。

メンバー選び

『ブレイブリー』シリーズには多くの魅力的なキャラクターが存在するが、リリースされたばかりである『BDBL』に実装されているのはほんの一握り。筆者がまず選んだのは、『ブレイブリーデフォルトⅡ』よりアデルとエルヴィスだ。学者のエルヴィスとその護衛を務める傭兵のアデル。『BD2』で描かれた彼らのエピソードのうち、筆者は「靴」の話が大好きなのだ。かつてエルヴィスに買ってもらった靴を、履きつぶしても捨てられないアデル。靴を買ったことを覚えているのか忘れているのか、アデルに新しい靴を見立ててやろうとするエルヴィス。じれったい2人のやりとりを思い出すだけで口元が緩む。好きなキャラで攻略するなら、この2人はまず外せない。

なお、『BDBL』にはアデルの専用アーティファクトとして「思い出の靴」が実装されている。

残りの2人の枠はどうしようか。筆者が『ブレイブリー』シリーズで一番好きなキャラクターは『BDFF』のディローザなのだが、悲しいことに『BDBL』にはまだ実装されていない。また、個人的に『ブレイブリー』シリーズは2人1組でお気に入りなキャラクターが多い。『BDFF』ならベアリング・アウトとホーリー・ホワイト、イクマ・ナジットとジャッカル。『BD2』のダグとセレネ、ニハルとバーナード、といった具合だ。しかし、『BDBL』はまだリリースしたばかりということもあり、片割ればかりが実装されている。悩ましい。

考えに考えた末に、筆者はナジットとニハルを迎えることにした。ナジットは2020年に亡くなった藤原啓治さんのボイスが本作にも収録されており、筆者は同氏のファンでもあるためだ。ニハルは民族風のデザインが『BD2』の頃から好きで、用事もないのに彼女の家を訪れた思い出からだ。欲を言えばナジットはジャッカルと、ニハルはバーナードとパーティーを組ませたかったが、いずれ実装されることを信じて気長に待つことにしよう。


キャラクターの種別は、近距離と遠距離が2人ずつ。防御も支援もいないパーティーだが、速攻で畳みかけることができると考えれば悪くないのではなかろうか。前衛と後衛のバランスも取れているため、そこまで偏ったバランスではないように感じられる。

本作ではキャラクター1人の加入につき2000のミスリルが必要だが、このパーティーを揃えるにあたって消費したミスリルの数は4000で済んだ。リリースにあたって『BD2』のプレイアブルキャラクター加入チケットと誰でも加入チケットが1枚ずつ配布されており、4名中2名はミスリルなしで入手することができたためである。また、リリースを記念して多めの無償ミスリルが配られており、ゲーム開始時点でおよそ1万2000程度のミスリルが手元にあった。好きなキャラクターでパーティーを固めたいとき、キャラクターガチャのあるタイトルではリアルマネーがかかりがちだ。だが、『BDBL』はキャラクターの加入にガチャ要素が存在しないため、夢のあるパーティーを懐に優しいかたちで実現することが可能なのだ。

並びを整えると、アデルの背中をエルヴィスが支えるような構図になる。最高。


“推し”だけでどこまでやれるのか

このパーティーの基本戦略は「やられる前にやる」である。それは戦略と言えるのかというツッコミもあると思うが、回復スキルはアデルが持つ自己回復くらいしかないので、敵の攻撃でこちらが倒れる前にフルブレイブで畳みかけるしかないのだ。だが、とにかく何も考えずに特攻だけで進められるというわけでもなく、敵が前列後列にどう散らばっているかを見てナジットとエルヴィスが持つ列範囲攻撃の切り方を決めるなど、思考の必要がある場面もある。

序章の雑魚戦は敵のHPが低く、数も少ないため、アタッカー4人でフルブレイブを用いて攻撃すれば敵を一掃することができた。山場となるのはボス戦だ。序章でいえば、序-12の「土の将ガイラ」戦と序-19の「超弩級戦者バエル」戦である。土の将ガイラは先行プレイ時に一度敗北した記憶があり身構えていたものの、蓋を開けてみれば模範的なパーティーよりも筆者の推しパーティーは火力が高く、フルブレイブで押し切ることができた。特にレベリングや装備の吟味などすることなく、である。

取り巻きをうまく一掃しつつ、ガイラ本体を削り切るリソースを用意しておく必要があった。


筆者のパーティーは回復力に乏しく、全体攻撃を連発してくるような敵が相手になると厳しくなってくるのではないかとガイラを倒した時点で懸念していた。それを見透かしているかのように、超弩級戦者バエルは全体攻撃を連発してくる。しかし、後衛のエルヴィスとニハルが倒れる前に、フルブレイブで超火力攻撃を叩き込むことでバエルを撃破。もしかするとこのパーティー、かなり強いのかもしれない。

1章に入ると、雑魚戦であっても序章より敵HPが多く、火力も高くなってきているのが感じられた。装備強化やレベリング用ステージも解放されるので、キャラクターを強化しつつ挑めということなのだろう。雑魚戦でも2waveあるステージが増えてくるので、次のwaveで味方がほとんど行動できない、ということがないよう気をつけなければならなかった。

本作では、前のwaveでブレイブした回数を使い切らずに敵を倒した際、余った行動回数は消費されずに次のwaveで使うことができる。ブレイブを3回使用したにもかかわらず2回目の行動で敵を倒しきってしまった場合でも、次のwaveはBP-2の状態からはじめることができるのだ。wave制のステージでBPのシビアな調整は求められないため、初めからガンガン敵を攻撃して良いことがわかった。また、直前のwaveですでに行動しているキャラも次のwaveの1ターン目に再度行動することができる。BPがマイナスだったとしても1ターン目にBP回復を挟むことができ、この仕様をうまく使うことで効率的に敵を殲滅することができた。

ステージ1-10の土の将ガイラ戦は、筆者の推しパーティーにとって最初の壁となった。ガイラの取り巻きの数が多いので、誰でどうブレイブを使い、効率的に殲滅するかが大事になってくる。初戦ではボロボロに叩きのめされてしまい、火力面でも防御面でも不足しているのを感じ、ここではじめて装備強化やレベリングに取り組むこととなった。


本作では自動周回レベリングが実装されている。夕飯の支度をしながら放置してレベリングをしていると、スタミナを使い切るまでレベルを上げることができた。14だったレベルは27にまで成長し、各種ステータスも増加した。また、サポートアビリティは全員、黒魔道士の「MP+10」を採用。本作はMP消費技が強力で、フルブレイブ行動4回中、何回MP消費技を撃つことができるかが火力に直結するからだ。

装備の強化もしておこう。本作では役割ごとに装備のガチャが分かれている。パーティーが近距離と遠距離に偏っている筆者にとってはありがたいシステムだ。それぞれの装備ガチャを11連ずつ回すと、ニハルとアデルのアーティファクトを獲得することができた。また、単発ガチャにてR10のアクセサリーも1つゲット。それ以外にも、R4~5と現在の装備よりずっとランクの高い装備を得ることができたため、パーティーメンバーの全身をそれなりに固めることができた。


上記の強化を実践したところ、2回目の挑戦でガイラに勝利することができた。2戦目は少し行動しただけでわかるほど与ダメが上がり被ダメが減っており、本作における装備やレベルの重要さを実感することができた。

最後の関門は、ステージ1-19の「ドラゴン」戦だ。こちらはガイラ戦での強化があったにもかかわらず辛勝という結果になった。フルブレイブでのメンバーの攻撃だけではHPをすべて削りきることはできず、ドラゴンの行動を許してしまったのだ。しかし、ニハルの「こっちにおいで」で付与した毒がドラゴンにてきめんに刺さっており、スリップダメージで倒すことができた。ドラゴンに行動ターンを回してしまったため前衛2名が戦闘不能となってしまったものの、勝利であることに違いはない。もう少しレベルが上がったら、「戦闘不能0人」を達成するためにリベンジしたいと思う。


総括

キャラクターごとの役割のバランスを無視し、好きなキャラだけで固めたパーティーで『BDBL』のメインストーリー攻略に挑戦した筆者だが、1章までは無事にクリアすることができた。ここまで課金は一切せず、無償石のみのガチャで突破している。とはいえ、筆者のパーティーは火力特化型のため、編成が偏っているものの攻略しやすいパーティーでもあったように感じる。たとえば支援キャラクターのみで4人パーティーを編成していたら、攻撃スキルの少なさからかなり泥臭い戦いを強いられていたことだろう。

近距離や遠距離のキャラクターが偏っていた場合も、やりにくい部分があったかもしれない。すべての組み合わせでクリアが保証できるとは言えないものの、システムから模範的に提示されている枠組みから逸脱し、好きなキャラクターだけでパーティーを組んでも『BDBL』の序盤は攻略可能であることがわかった。好きなキャラだけで攻略できるというのは、キャラ性能に依存しない本作だからこそのプレイだろう。

また、今回はガチャ運にも味方してもらえたことを感じている。ガチャではニハルとアデルの専用アーティファクトを引くことができたし、専用でなくともR10の装備も得ることができた。本作の装備ガチャにおいて、最高ランクであるR10装備の排出率は10%だ。数回の試行ではあるものの、体感としても最高ランクの装備は出やすいように感じられた。とはいえ、配布されていた専用アーティファクト交換チケットはすべてパーティーにいないキャラクターのものが出たので、豪運というわけでもなかったと思う。余談だが、1章クリア後に専用武器抽選箱を2つ開封したところ、エルヴィスとナジットの専用武器をピンポイントで入手することができた。おかげで2章以降の攻略も頑張れそうである。


『ブレイブリー』シリーズのスマートフォン向け最新作で、シリーズファンにも優しいRPGである『BDBL』。プレイヤー数も400万人を突破し、ファンに愛される10周年記念作品として好調な滑り出しを記録している。定石を無視し、キャラクター愛を貫いたパーティー構成でも攻略可能な本作を、シリーズファンも初めての方もぜひともプレイしていただきたい。『ブレイブリーデフォルト ブリリアントライツ』は iOS/Android 向けに配信中だ。


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Aki Nogishi
Aki Nogishi

ポストアポカリプスとドット絵に心惹かれます。AUTOMATONではFF14をメインに担当します。

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