『BLAZBLUE ENTROPY EFFECT X』は究極の『BLAZBLUE』ファンディスクだ。ストーリーもシステムも、がっつり“蒼”を感じられる

本稿では『BLAZBLUE』勢向けに、『BBEEX』にたっぷりと搭載された『BLAZBLUE』要素を紹介する。

パブリッシャーのAstrolabe Gamesは2月12日、91Actが手がける『BLAZBLUE ENTROPY EFFECT X(ブレイブルー エントロピーエフェクト エックス)』を配信開始した。対応プラットフォームはPS5/Nintendo Switch/Xbox Series X|S。

本作は対戦格闘ゲーム『BLAZBLUE』のキャラクターをプレイアブルキャラクターに起用したことで格闘ゲームコミュニティ内でも大きな話題となった『BLAZBLUE ENTROPY EFFECT』に連なる作品だ。

『BLAZBLUE ENTROPY EFFECT X』(以下『BBEEX』)でもアークシステムワークスがライセンス/シナリオ提供で参加し、『BLAZBLUE』らしさが感じられるゲームに仕上がっている。本稿では『BLAZBLUE』勢向けに、『BBEEX』にたっぷりと搭載された『BLAZBLUE』要素を紹介する。

「碧」「黒き獣」「観測者」『BLAZBLUE』満載のメインストーリー

まず『BLAZBLUE』勢に注目してほしいのがストーリーだ。『BBEEX』では、原作『BLAZBLUE』の設定と関連するストーリーが展開される。本作では『BLAZBLUE』シリーズの初期からシナリオ執筆に携わられていた熊川秋人氏、駒尾真子氏がシナリオ協力として参加されている。古くから『BLAZBLUE』シリーズに携わられていた両氏の参加は、往年のファンにとっても期待できる材料のひとつだろう。

ストーリーの詳細については語れないが、『BLAZBLUE』勢ならば、本作でプレイヤーの拠点となる研究室のメンバーを見ただけでも、そのどことなく見覚えのある姿にテンションが上がるはずだ。メインストーリーは日本語フルボイスに対応しており、プレイアブルキャラクターである「アバター」も全キャラクター『BLAZBLUE』のオリジナルキャストによる日本語ボイスが実装されているのも、ファンとしてはうれしい点だろう。

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『BLAZBLUE』過去作を追体験できる「可能性の欠片」

本作では、条件を満たしたうえでボスを倒すと、「可能性の欠片」と呼ばれるアイテムを入手することがある。これを回収、解析するのがプレイヤーに与えられた役目だ。「可能性の欠片」とは、「可能性の海」と呼ばれる膨大な情報空間からサルベージした情報の断片で、『BLAZBLUE』世界で起きた出来事が記録されている。簡単に言えば、『BLAZBLUE』シリーズ本編で起きた出来事が、映像として見られるコンテンツだ。「ラグナVSハザマ」など、過去作の名シーンが楽しめるようになっている。

「可能性の欠片」は本作のメインストーリーを進めるうえでのキーアイテムでもあるので、どうしても選出されているシーンがストーリーに関係のあるキャラ、陣営に偏ってしまっている感はあるものの、新規に追加されたアニメーションの出来は悪くない。原作ストーリーに詳しい『BLAZBLUE』プレイヤーでも、新鮮に楽しめるはずだ。

新アバター「ナオト」はやり込み要素満載のテクニカルキャラ

本作のアバター(プレイアブルキャラクター)は、『BLAZBLUE』シリーズから参戦するキャラクター14体に、ゲストキャラクターとして『ICEY』より主人公の「ICEY」、『Dead Cells』より「首無しの囚人」を加えた、総勢16体。どのアバターも非常に原作再現度が高く作られている。

なかでも注目してほしいのが本作からの追加アバターである「ナオト=クロガネ」だ。原作シリーズにおけるナオトは近づいてラッシュを仕掛けるタイプのキャラクターで、ダッシュ中に出した各種必殺技の性能が強化される「エンハンサー」という性質が特徴だった。『BBEEX』でもこの「エンハンサー」はバッチリ再現されていて、ダッシュによる攻撃の強化を活用しながら戦うキャラクターとなっている。

エンハンサー効果が適用されていると、青い残像とともに攻撃が強化される

また、原作におけるドライブ能力「ブラッドエッジ」にあった、溜めることで性能が強化される効果も再現されている。本作ではなんと、すべての攻撃動作がボタン長押しで溜めることが可能となっており、溜め時間に応じて最大2段階まで強化される。

このほかにも、通常攻撃後ボタンを押さないことで自動的に2段階攻撃に派生し、さらにその攻撃の2段階目でボタンを押すと後続の技へ派生するという、簡易的な目押し要素も搭載されており、ダッシュによる強化×ボタンホールド×目押しと、ギミック満載のテクニカルなキャラクターに仕上がっている。

単純に各種技のリーチや攻撃範囲が優秀で、機動力も高いので、適当にボタンを押しながら駆け回っていても正直かなり強い。だが完璧に使いこなすには「エンハンサー」やボタンホールドの活用や、丁寧なボタン操作が求められる。本作では攻撃の回避もダッシュで行うので、「エンハンサー」狙いでダッシュ回数を消費しすぎると被弾が増えるのも悩みどころだ。扱いやすくも奥が深いアバターなので、原作でナオトを使っていたプレイヤーだけでなく、テクニカルなコンボキャラが好きなプレイヤーにもおすすめのアバターだ。

『BLAZBLUE ENTROPY EFFECT X』は完成度の高いアクションローグライトであると同時に、“『BLAZBLUE』のスピンオフ”としても『BLAZBLUE』ファンの期待に応えられる作品だと感じた。かつて『BLAZBLUE』をプレイしていた格闘ゲーマーにも、『BLAZBLUE』の世界観に惹かれていたプレイヤーにも、もちろんアクション好きのゲーマーにもおすすめの作品なので、興味を持たれた方はぜひプレイしてみてほしい。

『BLAZBLUE ENTROPY EFFECT X(ブレイブルー エントロピーエフェクト エックス)』はPS5/Nintendo Switch/Xbox Series X|S向けに配信中だ。価格はStandard Editionが2970円。オリジナルサウンドトラックや、『BLAZBLUE』キャラクターカラーチェンジセットなどがついたDeluxe Editionが4400円となっている。

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Junichi Matsui
Junichi Matsui

『風来のシレン』『アンリミテッド:サガ』『Dwarf Fortress』を人生の師とする雑食ゲーマーです。

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