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――本日はよろしくお願いいたします。まずはキャラクターを作成するなかで、いくつか感じた点や気になった点からお伺いしたく思います。さまざまなパラメータを調整することでバリエーション豊かなキャラクターが作成できる『ロストアーク』のキャラクタークリエイトですが、技術面やデザイン面から実装を断念したパラメータはありますか?

開発初期、キャラクターのカスタマイズは単にパーツを交替するだけのシステムで、髪型や肌のトーン、ヒゲの選択程度で構成されていました。クォータービュー視点のゲームですので、顔のディテールにこだわるよりもキャラクターの服装やアクションにもっと比重を置いて開発し、低スペックでも円滑なプレイができるように最適化することが目標だった分、不要な部分は確実に省いた方が正しいと判断していたためです。

しかし、何回かのベータテストを経て、ユーザーからさまざまな要望をいただきました。また、キャラクタークリエイトという数少ないカスタマイズ要素で自分のキャラクターを飾って共有している様子を見て、カスタマイズ部分を着実に補強する方向に舵を切ることになりました。各クラスの個性に合う顔タイプを追加し、目、鼻、口などを組み合わせてプリセットを作り、最低限の操作を通してユーザーの好きな顔を表現できるように構成しました。現在はリソースの最適化と多様性の間を取った、バランスの良いカスタマイズシステムになったと思います。

――なるほど、カスタマイズの中でも特に虹彩の「鮮明度」をいじることができるのが面白いと感じました。世界観からか、反転目や暗色肌などゴシックなデザインのキャラクリがしやすいように感じます。開発面でのこだわりはありますか。

ユーザーの皆様が虹彩の鮮明度やカラートーンの調整を通して、自分だけの独創的なキャラクターコンセプトを作っていけるようにと考えました。『ロストアーク』のキャラクタークリエイトのシステム上、体型のカスタマイズが難しいので、顔で個性を強調できる部分が必要です。このような瞳のカスタマイズ要素は個性のあるコンセプトを与えるのに必要な部分と判断しました。

――ありがとうございます。次は各クラスについてもお伺いしていきます。男性クラスのキャラクターは、ヒゲの種類やフェイスタイプを比較するとハンターとウォリアーで雰囲気が異なり、ウォリアーはより雄々しく、ハンターはよりクールな印象をつけやすいように感じます。イメージ作りにこだわった部分などはありますか?

各キャラクターの外見はクラスの戦闘スタイルに合うようにデザインされています。重くて荒い武器を扱うウォリアーはタフに、火器や弓を扱うハンターは素早く見えるように作りました。

私たちはそのクラスを選択したユーザーが外見に対して抱く期待に、応えなければならないと思っています。また、多様な選択肢を持ってキャラクターを飾ることができるように、わかりやすいカスタマイズプリセットを提供しようと思いました。

――スリムな印象のハンターは、やや猫背で姿勢が悪いモデリングがゴシックな雰囲気作りに一役買っているように感じました。どういった経緯で作られたものなのでしょうか?

クォータービュー視点でのハンターのスタイリッシュさを強調していたとしたら 、キャラクターのモーションが多少大げさに表現された感じはあります。また、顔のカスタマイズの細分化やセルフィモードの追加によって、基本ポーズに対するユーザーからの意見が多くなりました。モデリングはユーザーのフィードバックを反映し、基本モーションを改善していった部分です。このようなディテール部分のフィードバックはゲームの完成度を上げるに非常に役に立っているので、これからも積極的に受け入れていく予定です。

――男性キャラにロングヘアがないのが意外でした。装備干渉との兼ね合いでしょうか?

男性キャラクターの服装は背中や首の周辺に厚い飾り物の要素が多く、長いヘアはそこに埋もれて見えなくなるのが問題でした。結局長髪は諦め、鎧を強調する方向に転換することになりました。ハンタークラスの長髪キャラクターなども魅力的なので、私たちも残念だと思っている部分です。しかし、そのおかげで長いヘアに入るボーンを減らすこともできたため、リソースの節約につながったとも考えています。

ウォリアーとハンターのデフォルト衣装。かなりの作り込みはロングヘアを切り捨てた判断によって実現したもののようだ。


――ありがとうございます。次は女性キャラについて伺っていきます。マジシャンはバリエーション豊かな耳が揃っていてとてもかわいらしく感じました。それぞれのテーマや設定などはあるのでしょうか?

世界観的な設定があるというより、マジシャンクラスに「このような飾り要素があればどうかな?」程度に軽く考えました。

マジシャンクラスの耳は幅広い特徴を取り揃えている。

――なるほど、アクセサリー的に考えられたパーツなのですね。ちなみに、パラメータで耳の大きさを変えることができるともっと可愛くなるのではないかと思ったのですが、難しいですか?

独特な個性がある反面、各パーツの個性が強く、気軽に選びづらい傾向はありますね。ですが、外形の種類を増やしたりサイズ縮小バージョンのパーツを追加したりと、多様な選択肢を提供することはありかと思います。この部分は開発チームと相談して改善点を探ります。いい意見だと思います。

――ありがとうございます!さて、女性キャラのもう一つのクラス、ファイターについても教えてください。ファイター固有の髪型にポニーテールがありますが、この揺れ方がとてもダイナミックで素敵に感じました。ファイターはクラスの中でもモーションが華やかで派手なので、映えるように作られたのでしょうか?

ポニーテールはファイタークラスの固有髪型です。強気で引き締まった印象を与え、ダイナミックな動きともよくマッチしていますね。確かに、それぞれのクラスの髪型は、キャラクターのダイナミックさに合わせて動くように設定されています。

――マジシャンのロングヘアやツインテールヘアよりも揺れが大きいように感じます。

はい。髪の毛の動きはキャラクターの動きに物理オブジェクトが加えられて最終的な動きが出来上がりますが、ファイターのポニーテールがより揺れているように見えるのは、ファイターのダイナミックな動きに影響を受けているからです。ポニーテールの特性上、長髪やツインテールより物理オブジェクトの比重が高く、揺れが大きく見えるというわけですね。

キャラクタークリエイトの紹介部分で筆者も熱弁したが、本当に可愛い。ぜひ作っていただきたい。

――続いて、クラスごとの設定に関わる部分もお伺いしていきます。まずは、クラスのモーションとキャラクターのイメージはどのように繋げられているのか、開発経緯やこだわりなどがあれば教えていただきたいです。

『ロストアーク』は直観的で豪快なアクションを強調したゲームなので、まずアクションに対するアイデンティティを設定し、それからキャラクターの外見を開発していきました。クラスのアクションスタイルに合わせてその特徴を代表するベースの顔を作り、そこから広げる形で顔のタイプを追加していくことでクラスのアイデンティティを拡張していきました。クラスの特徴から大きく外れないながらも、多様性を持つことが特徴と言えます。

――『ロストアーク』ではキャラクターの性別・特徴とクラスが結びついており、クラスごとにストーリーの導入も異なっています。世界観や設定的な繋がりも加味されているのでしょうか?

クラスに性別が固定されているシステムの長所は、ストーリーを進行していく際に主人公(プレイヤー)と連携した詳細な設定をつけることが可能になる点です。ゲームへの没入度を高めることができるほか、戦闘アクションを実装する際にもキャラクターの体型に最適化されたモーションを作ることができます。これは戦闘システムの完成度を高めるのにも有利に働いていきます。

しかし、ユーザーが選択できる多様性の側面においては「残念だ」という意見をよく拝見しました。女性ハンターや男性ファイターなど、現在と反対の性別を想像しても、かなりスタイリッシュで素敵な姿だろうと思います。今後は性別ごとにクラスの追加も準備していきます。単純に既存のものをコピーするのではなく、クラスの特徴を継承しながらも新しい経験ができる形で披露したいと思います。

――ありがとうございます。次は地域の特性についてお伺いしたく思います。『ロストアーク』は韓国で開発されたMMORPGですが、日本の国産MMORPGと比較してキャラクタークリエイトのシステムに制限がある部分や、逆に緩い部分などはありましたか?

カスタマイズにおいて特に制限はなかったと思います。内部的には過度の露出やゴアな表現など、国家別の規定に備えたガイドラインとリソースを用意しています。韓国で開発された原本の雰囲気を最大限に維持するため、あらかじめ気を遣っている部分でもあります。

――日本で好まれるキャラグラフィックと韓国で好まれるキャラグラフィックについて、国民性的な違いを感じる部分はありますか?

地域ごとの好みや流行するスタイルはあると思いますが、その差は大きくないと思います。ゲーマーは既に各国が開発した多くのゲームを一緒に楽しんでおり、多様なグラフィックスタイルを受け入れることに抵抗があまりないようです。過去は国家別の趣向がありましたが、現在は次第に個人の趣向範囲に移行してきたと思います。

私たち自身も特定地域を念頭において開発したのではなく、『ロストアーク』だけのスタイルを作ろうとし、ユーザーが手軽で個性的にカスタマイズできるよう、カスタマイズの幅を広げていくことに重点を置いて開発しました。ですが今後、さまざまなファッションアイテムや髪型、アバターのような装飾要素を、国家別の特色に合わせて追加していく計画もあります。

――ありがとうございます。そんな『ロストアーク』ですが、今後の見通しや展望についても教えてください。今後、髪型の種類やフェイスタイプなどが増える予定はありますか?

はい、これからもアップデートは続けていく予定です。同じカテゴリーの中での変化ではなく、人種別特徴を盛り込んだ幅広いカスタマイズができるように、髪型や顔タイプを追加する予定です。

――『ロストアーク』ではクラス追加=キャラグラフィックの追加という仕様上、新クラスが追加されていくとどんどんキャラクリの幅が広がっていくと思います。反面、クラス実装のコストはそれだけでも大きそうですが、難しい部分や効率化をはかっている部分などあれば教えてください。

おっしゃるとおり、クラスが追加されるたびに新規服装やモーション、スキルエフェクトなどを新しくデザインしなければなりません。必要となれば新規クラスのストーリーに関連するフィールドや、その内部を構成するモンスターやNPCも追加されます。既存のリソースのリサイクルを通して効率を高めることもできますが、リサイクルが多いほど既存クラスとの差別化は足りなくなるような気がします。

ユーザーの皆さんに個性のあるキャラクターを作っていただくため、多くの新規デザインを描き起こすのは当たり前のことだと考えています。製作側としては楽しくて興味深いことですので、大きい負担になることはありません。これまで私たちが築いたキャラクター開発の経験とノウハウを基に、より斬新ながらも愛されるキャラクターを披露できるように頑張っていきます。

――ありがとうございました。


ロストアーク』はアイテム課金方式の基本プレイ無料のMMORPGで、PC向けにオープンサービス中だ。キャラクタークリエイトはインストールが完了すればすぐに楽しむことができるため、気になっている方はぜひ触ってみていただきたい。

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