『スーパーマリオRPG』はマッハでモダン。PlayStation Portalは布団ゲーミングに良き。『TFT』の新セットが熱い。酔っ払いゲーム遊ぶ。今週のゲーミング

 

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。415回目です。サムス着ますね。

お布団ゲーミングはかどる


今週はPlayStation Portalリモートプレーヤーを購入。リモートプレイ自体は従来からある機能のため新しい体験というわけではないが、大抵のスマホより大きい8インチ画面に、ほぼDualSenseなコントローラーをくっ付けた仕様およびバランスは、PS5リモートプレイ用としては最高の環境だと感じます。スピーカーの音もなかなか良いし、カジュアルに遊ぶ分にはラグも気にならない。常用できそう。

それにしてもPS5所有者のリモートプレイだけのためのデバイスというのは、なかなか攻めた製品です。リモートプレイができる環境がすでにさまざま存在するなかで、その単機能に絞ったのは意外。もったいないというか贅沢というか。クラウドゲームくらいは対応できそうですが、SIE西野秀明氏のAV Watchとのインタビューによると、「まずはリモートプレイからはじめ、検証を進めていきます」とのこと。期待して良いのかしら。
by. Taijiro Yamanaka


一試合ごとのセッションに痺れる


『チームファイト・タクティクス(TFT)』のベータ環境(PBE)をプレイしていました。TFTはオートチェス形式のゲーム。駒を集めながらシナジーを活用して1位を目指すという流れです。PBEでは近く実装される新セット、いわゆる新シーズンの内容が遊べるため、ライブサーバーへの実装を待ちきれずにプレイしていました。

新セット「リミックス ランブル」ではLoLに登場するチャンピオンによるバンドやグループなどが実装されています。ゲーム内効果としては、グループのメンバーを複数集めてシナジーが発動すると、ゲーム内BGMが各バンドのジャンルなどをモチーフとしたアレンジになるというもの。そして重要なことにアレンジは重複します。一例として、K/DAはK-POP的サウンドですが、ここにメタルバンドのPentakillを組み合わせればゴテゴテのギターサウンドが追加されます。つまり一試合ごとがセッション。

手元に来るキャラは引き直しできるもののランダムなので、毎試合異なったアレンジが聞けます。もちろんシナジーはジャズやバイオリン、8bit風といったさまざまなジャンルが存在していて、どの組み合わせも痺れるほどカッコいい。試合ごとにシナジーでBGMが変わるのは新鮮な体験で、まるでギグを聞いているかのよう。「この組み合わせを聞きたい!」という理由でシナジーを作りに行くこともでき、非常に楽しい。勝てるかどうかは別ですが。
by. Kosuke Takenaka


酔っ払いの帰路


今週は、『Drunken way to Home』を遊んでいました。本作は酔っ払いを操作して家に帰らせるゲームです。操作はマウスだけなのでシンプル。スタート地点から家までの帰路も、直線距離としては短いものになっています。ただし本作では、とにかく泥酔した主人公がまっすぐ歩いてくれません。歩いてくれないどころか、もはやまともに立ってもいられない。這ってまっすぐ進むことすら難しいです。本作ではそんな酷く酔った主人公を、どうにか家まで帰らせるわけです。多少足がふらつく程度はあっても、自分自身がそこまで酔った経験はないのですが、きっと本作では酔っ払いの日常を描いているのでしょう。

酒で何もかもおぼつかない主人公に対し、短い帰路には危険が潜んでいます。危険といっても、まっすぐ走ってくる自転車や犬といったありふれた相手なのですが、前にも後ろにもまともに動けない主人公にとっては死そのものです。また、本作ではシンプル操作ながら主人公を思った通り操作すること自体が難しく、最後まで操作のコツが掴めませんでした。そんな過酷な酔っぱらいの視点を描いた本作ですが、帰路には細かくリスタート地点が存在。どうにか短い区間を突破すれば先が遊べるようになっています。どうにもならない主人公も、少しずつ前へ進んでいけるのです。なんだか人生の悲哀を思わせるようで、短い内容ではあるものの妙な達成感がありました。
by. Keiichi Yokoyama


携帯モードのありがたみ


『ホグワーツ・レガシー』Nintendo Switch版を遊んでいました。本作はリリース時にきっちりと遊べておらず、本腰を入れて遊ぶ機会を逃していました。その点出先やスキマ時間で遊べるNintendo Switch版は個人的にはありがたいバージョンです。品質面では元々はPC/PS5/Xbox Series X|S向け作品なだけあり、テクスチャなどはNintendo Switch水準まで引き下げられています。また場所によってはややカクつきが気になります。

とはいえ絵づくりは巧みで、特にカットシーンは目線のいく部分を綺麗にしつつ目立たない部分のテクスチャ解像度を下げて調整している印象。思いのほか見栄えの悪さを感じません。携帯モードでも戦闘などを問題なく遊べますし、Nintendo Switch作品として快適に遊べる仕上がりです。発売延期を経ただけあって、丁寧な最適化。

個人的にはサイドコンテンツが豊富なゲームをNintendo Switchで遊べる点は最大の魅力。本筋はTVモードで本腰を入れてプレイしつつ、サイドコンテンツは携帯モードでスキマ時間に消化する、といった遊び方ができるので。もしNintendo Switchの後継機でも同様の仕組みが採用されるのであれば、移植のハードルが下がってオープンワールドゲームなどがバシバシ打ち出される時代がこないかな、と期待しています。
by. Hideaki Fujiwara



懐古より遊びやすいが勝つ


『スーパーマリオRPG』リメイクを遊んでます。筆者はオリジナル版を遊びました。が、今作はテンポがよく遊びやすいので、昔の作品を復刻したゲームなのを忘れる。土日使って、家事やら運営ゲームのデイリー消化など挟んで遊んでましたが、さっそくクリアできました。ロードこそ時々暗転ちょい入りますが、戦闘もストーリー進行も爆速。あれよあれよと進んでいき、非常に楽しい。自分の記憶の中の『スーパーマリオRPG』といえば、大長編だった認識で、土日でクリアできちゃうということが衝撃。

クリア時間寄稿サイトHowLongToBeatによると、メインのみ追うとオリジナル版が15時間、リメイクが10時間ちょっと。ちょっと縮んでいるとはいえ、大きくは変わりません。昔は1日のプレイ時間数が限られていて、ゲーム以外にすること多かったので長く感じてたのかもしれません。リメイクはテンポ向上していますが、もともとスピーディーなゲームだったんでしょうね。リメイク作品はオリジナルの古さを感じがちなのですが、今作はそういうのはなく、現代に通ずる魅力を感じます。

ちなみにオリジナル版ディレクターの藤岡千尋さんは参加してないという話でしたが、もうひとりのディレクターである前川嘉彦さんはスーパーバイザーとしてリメイクに参加されているようで。前川氏はオリジナル版開発後「マリルイRPG」シリーズを作っていた方。在籍されてたアルファドリームもなくなり行方が気になっていましたが、クレジットを見てなんだか嬉しくなりました。
by. Ayuo Kawase