Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。315回目です。今年ももうあとわずか。
これが次世代のビジュアルか
今週は『The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience』を体験。映画「マトリックス」の世界をUE5で再現した技術デモです。前半はトリニティが運転する車に同乗し、次々に襲ってくるエージェントたちとの銃撃戦。ゲームプレイとしては至ってシンプルですが、「映画を見ていたと思ったらゲームだった」としか言いようのないビジュアルに驚かされる。
後半は市街地をフリーローミング。UE5の新機能が詰め込まれており、そうした技術的背景を知ることもできる。かなり広大な街が高密度かつリアルに作り込まれていて、光の表現から空気感まで、従来とは明らかにレベルの違うビジュアルです。車で流しているだけで楽しい。ただ、最初は圧倒されていたはずのこのクオリティに、すぐに慣れてしまうことが恐ろしい。今回はあくまで技術デモですが、数年後にはこんなゲームが当たり前になってくるのかな。
by. Taijiro Yamanaka
旅はまだ続く
『FF14』の「暁月のフィナーレ」のメインクエストをクリアしました。筆者は新生直後にプレイ開始したヒカセン8年生ですが、長く続いた物語の完結にリアルタイムで立ち会うことができ、非常に感慨深くなりました。過去の伏線をきれいにまとめ、終わりに導いたスタッフの手腕には素直に脱帽します。パッチ6.1からは新シナリオがスタートするとのことですが、このボリュームの後では相当プレッシャーが高いのではないでしょうか。
メインクエストは素晴らしかったのですが、テンポの悪さがやや気になりました。新システムとして導入された「同行」では、特定のクエストでNPCと連れ立ってフィールドを歩くことができます。NPCと街を探索したり、そのなかで見つけた風景について彼らからコメントを聞けたりと、没入感を高めるのに一役買ってくれる素晴らしいシステムなのですが……いかんせん数が多い。NPCとの同行を指定されるクエストは徒歩での移動となるため、ともすれば面倒にもなってしまいます。とても良いシステムなので乱発せず、ここぞというときに使ってほしかった。
メインクエストが終わった現在は、新ジョブの賢者を触っています。自分から敵への攻撃回数が味方の回復量に直結するため、今までのヒーラーにない攻撃的な感情が芽生える面白いデザインです。早めにカンストさせて、レベル90コンテンツで慣らしていきたいところです。
by. Aki Nogishi
トランシルビィ
今週は、ほどよい手応えのSF2D探索アクション『トランシルビィ』を遊んでいました。本作の主人公シルビィは、ちょっとだらしないところがあるサイボーグ少女です。ある日、シルビィが自宅兼仕事場の宇宙船でだらだらしていたところ、付近の宙域に新たな次元大陸が出現します。シルビィは、調査のために次元大陸を訪れるのですが、着地の衝撃で機能の70%を喪失。探索を進めながら、2段ジャンプやちょっとした変形機構、敵をフリーズさせて足場にするエレメントガンなど、機能を回復させることで行動範囲を広げていきます。
もう一つ、本作のマップ上にはトランチップと呼ばれるアイテムが設置されており、一定区間ごとにその時点で回収可能なすべてのトランチップを集めることが、進行の条件となっています。こうやって文字にすると集めるのが億劫に感じるかもしれませんが、本作はマップ上のパズルも含めて難易度が控えめ。観察力不足で敗北も味わいましたが、マップの全探索とちょっとした謎を解くと、自然に集まるようになっていました。またアクションとしては、シルビィの下突きが強力で雑魚は一撃で倒せるなど、強敵と戦う緊張感よりも遊びやすさが重視されています。ちょっとだらしないシルビィと相棒ネーコムの気の緩んだ会話もあわせて、全体に漂うほどよい雰囲気が印象的でした。
by. Keiichi Yokoyama
なるほどGOTYだ
今週末は、10日に開催されたThe Game Awards 2021にてGame of the Yearに輝いた『It Takes Two』を遊んでいました。まず、配偶者に「離婚寸前の夫婦が協力するゲームがあるんだけど、やらない?」とお誘いをかけたものの、「眼精疲労が……」との切ないお返事。かわりに「私がやる!」と名乗りを上げた娘とプレイすることとなりました。娘は三人称視点アクションの経験があまりなく、ちょっぴり懸念。しかし、プレイ開始してしばらくすると、親子そろってめくるめく冒険の世界に飲み込まれてしまいました。
本作は2人協力プレイ専用タイトル。「ふたり協力しないとクリアはおろかプレイも難しい」とのコンセプト自体がやや珍しく、本作の魅力であるとともにプレイへの障壁でもあります。しかし、筆者が何よりも感銘を受けたのは、そのコンセプトを実現するのみならず、徹底的にこだわり抜いてプレイヤーに届けている点です。とにかくプレイヤーを惑わせず、ストレスを与えない設計が随所に。娘も、操作やシステムに迷う様子なく快適に遊んでいました。バラエティに富んだゲームプレイを盛り込みつつ、難易度の調整も絶妙。成功から失敗まで、プレイしたふたりの思い出になるよう、真心が込められた作品です。プレイしてみてGOTY受賞に大いに納得。友人や恋人同士はもちろん、親子や夫婦でもぜひ遊んで欲しい一本です。
by. Seiji Narita
技術で殴るPR
『The Matrix Awakens: An Unreal Engine 5 Experience』をPS5でプレイしてみました。Unreal Engine 5の技術デモですね。「リアル」とは何かと語りかけてくるセリフにふさわしく、実写かCGかわからないほどの高クオリティの映像表現が体験できました。最初のキアヌのシーン、実写とCGが混ざってるんですね。それすらもわからなかった。プリレンダかなというムービー中にゲームを操作できたり、とにかく度肝を抜かれました。技術デモではありますが、Unreal Engineの機能解説なども織り交ぜられており、勉強にもなる。個人的には、高層ビルの各階のオフィスについても、テクスチャ貼り付けではなく、それぞれ中身が奥行きあって部屋になってたのに感動しました。UE5すごいし、これ動かせる次世代機ってすげぇ。
余談ですが、このデモの街歩きパートで世界の外に出られるというツイートを見て少し笑いました。それと同時に、車に乗れることも初めて知り驚きました。それからは、気分転換にドライブを楽しんでます。車の挙動もリアルで、事故った時の物理演算もリアル。なにからなにまで次世代だ。
by. Ayuo Kawase
※ The English version of this article is available here