Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。298回目です。お盆です。
OBTは8月22日までSteamで実施中
今週は『フライングパワーディスク2』のオープンベータテストをプレイ。結局PS5/PS4版は国内配信されませんでしたね。今回のOBTではランクマッチをプレイでき、新キャラも1人試せます。どの時間帯も100人前後しかいないのですが、地域ごとにサーバーを分けているのか、それとも単純に人が少ないのか。ともかくマッチング自体はスムーズで、稀に派手にロールバックするものの、Ping値が高めでも結構快適にプレイできます。前作では1回もマッチングしなかったため、強い人と対戦できるのが純粋に嬉しい。これは製品版への期待値も高まる。
ちなみに、写真はGPD WIN 3と専用グリップカバーです。本作のようなABXYボタンメインで操作するゲームでは右手が窮屈でしんどかったところ、グリップカバーがあると手のひらでしっかり保持でき快適に。専用ドックに挿せないのは残念ですが、GPD WIN 3ユーザーならマストバイかと。
by. Taijiro Yamanaka
神と楽園と罪と
今週は、8月20日に国内Nintendo Switch版および日本語版を配信する『パラダイスキラー』を遊んでいました。筆者はローカライズ比較フェチなところがあり、英語版と日本語版で二度美味しい思いをしようという魂胆です。遊んでみた結果として、オープンワールド推理ADVというやや異彩を放つジャンルの本作は、筆者のハートをきっちり掴んだのでした。本作のビジュアルとコンセプトに惹かれて日本語版リリースを楽しみにしている皆さんの期待にも、しっかりと応えてくれそうな作品だという印象を受けました。
まず筆者が魅了されたのは、色鮮やかなポップさで語られる世界観のパンチの強さです。プレイヤーは冒頭から、血生臭く得体の知れないコズミックホラーとミステリ、そしてディストピアの特別ブレンドを味わうことになります。しかし世界観の提示の仕方はいたって軽快で、深遠な世界設定や事件の真相に考えを巡らせつつも、ハッピーかつ無邪気に楽園探索をおこなえるよう設計されています。ついつい探索が楽しく、寄り道がはかどるエリアデザインも個人的に大変好みです。平然と明るく振る舞いながらも、あからさまにタガが外れた『パラダイスキラー』の世界を、これからじっくりと味わいたいと思います。
by. Seiji Narita
デスゲームは始まらない
今週は、糸尾かしか氏が制作した短編デスゲームコメディADV『デスゲームは始まらない』を遊んでいました。主人公は、コンビニで夕飯を購入し、家に帰ろうとしていたところ、気づけば見知らぬ廃墟に囚われていました。椅子に縛り付けられた身体と、手足につけられた枷。眼前に設置されたアナログテレビには、砂嵐が流されています。そんな中、やがてノイズの流れていた画面にマスコット風の司会者が出現。どう考えてもデスゲームの開幕が告げられようとしていますが、肝心の司会者はやけにフランクで、不慣れな様子なのでした。
本作では、デスゲームが今にも始まりそうな状況から物語がスタート。不慣れなデスゲームの司会者は、一応職務をまっとうしようとするのものの、タイトルどおりにデスゲームは始められず、コミカルな展開を辿っていくのでした。公称プレイ時間は、全エンディングを回収しても1時間程度。コメディかつ短い作品なので大きな物語はありませんが、別の物語や気の利いた演出も織り交ぜながら、ついついツッコミを入れてしまうようなストーリーが、テンポよく描かれていました。なお、本作はフリーゲームとしてふりーむ!とノベルゲームコレクションで公開されています。
by. Keiichi Yokoyama
いまなら30%オフ!
『Shapez.io』を遊んでいました。図形を切ったり重ねたりしたものに色の塗ったり塗らなかったりした製品を、ベルトコンベアでせっせと運んで納品するゲームです。見てのとおり工場自動化ストラテジー『Factorio』のフォロワーゲームで、第一印象で「防衛や資源管理要素をなくしたカジュアル版『Factorio』かな?」と思った方も少なくないでしょう。私も中盤くらいまではそんな印象でした。ですが、終盤の『Shapez.io』は突如としてまったく別のゲームへと化けるのです。
『Shapez.io』は「納品物をどう作るか」を考える過程を楽しむゲームです。Steamの説明文は「自動化」を全面に押し出していますが、個人的にはパズルゲームに近いと感じました。『Shapez.io』の図形にはレイヤーが存在し、終盤は3次元的構造を考えながら図形を作る必要があります。たとえば四角形を半分に切ったものがあったとして、画像右(Blenderにて作成した3D画像)のように、片割れだけをひとつ上のレイヤーに接合するお題が出された場合。切ったものをそのまま単純に重ねただけでは、もとの四角形に戻ってしまいます。ではどうすればいいのか?ここからは、自分で手を動かして考えるのが楽しい部分です。無料のデモ版でもかなりのボリュームが遊べるので、ぜひプレイしてみてください。
by. Aki Nogishi
凪状態
海を漂流したい気分になり、イカダオープンワールド『Raft』をプレイしてました。2018年5月にSteam早期アクセス配信されたゲームで、イカダの上で生活しながらサバイバルします。アップデートで島や街なども追加されたと聞き、ワクワクしながら遊び始めました。結構遊び込んで思ったことですが、基本的にこのゲーム、なんも起きない!
まわりを遊泳しているサメが、定期的にイカダに噛み付き壊すという部分は刺激があります。ただ、そのほか、イカダの上で揺られて食欲や水分を満たしているだけでは、なにも発生しない。天候が荒れて嵐がきてもイカダにダメージはなく、サメ以外の危険な生物が襲ってくることもない。厚板がすぐになくなるので、素材の確保には追われますが、ほかのサバイバルゲームよりずっと牧歌的。良くいえばまったりで、悪くいえば刺激に欠けるところがございます。メインストーリーを積極的に追いかければいろいろ冒険が楽しめますが、それにしても平和なゲームではあります。最近のアップデートでは装飾要素が大幅に追加されていて、そちらの方向へ進化させる意図も感じられます。題材が面白いしビジュアルも魅力的なので、もっとイカダ生活でイベントがあったら楽しいのに……と惜しい気持ちにはなりますが、このゲームを遊んでいる時は、脳みそ使わずに済んでます。アップデートペースはだいぶゆっくりめで、年に一度か二度の大型アプデペースなので、正式リリースはまだまだ先っぽいですね。
by. Ayuo Kawase