中華ソウルライク『明末:ウツロノハネ』いきなりSteam同接11万人超。最適化に課題ありつつ、人気は爆発中

505 Gamesは7月24日、『明末:ウツロノハネ(WUCHANG: Fallen Feathers)』を発売した。Steamだけでさっそく11万人以上のプレイヤーが集まる大盛況を博している。

505 Gamesは7月24日、『明末:ウツロノハネ(WUCHANG: Fallen Feathers)』を発売した。対応プラットフォームはPS5/Xbox Series X|S/PC(Steam/Epic Gamesストア)。本作は本稿執筆時点で、Steamだけでさっそく11万人以上のプレイヤーが集まる大盛況を博している。

本作は、明代末期の古蜀を舞台とするソウルライク・アクションRPGだ。本作の世界では、忌まわしいモンスターを生み出す謎の疾病「羽化病」が蔓延していた。主人公の無常は、記憶喪失の女侠である。本作で彼女は、体を蝕む恐ろしい羽化病に苦しみながら、古蜀の地を探索。羽化病によって生み出されたモンスターたちと戦い、失われた記憶や刻まれた呪い真相へと迫っていく。

プレイヤーは無常として、武器を強化し、新たな技を修めながら戦いを繰り広げる。戦闘では「須羽システム」というメカニクスが採用されており、いわゆるジャスト回避のほか、所定のコンボの成功などに応じて須羽エネルギーが蓄積。一定量溜まると法術、武技などの威力が大きく高まる仕組みになっている。あえて敵の攻撃を引きつけて避けたり、コンボを意識して叩き込んだりといったハイリスクハイリターンな戦闘が持ち味だ。

また無常は、人型の敵を倒したり敵に倒されたりすると徐々に正気を失い、内なる「心魔値」が蓄積されていく。心魔値が一定以上の状態で倒されると、「心魔降臨」により、倒された地点に強敵が出現。この状態では無常のいずれかの能力が上昇しつつ被ダメージが増加。心魔に勝てば心魔降臨状態を解除しつつ特別な報酬が手に入れることができるという仕組みだ。こちらもハイリスクハイリターンなシステムになっており、心魔値にも気を配りつつ攻略を進めることが重要だろう。ちなみに羽化した敵を倒せば心魔値を減少させられる。

本作は本日7月24日に発売されるや否や、Steamでは多数のプレイヤーが詰め寄せており、同時接続プレイヤー数は本稿執筆時点で11万人を突破(SteamDB)。美麗なグラフィックかつスタイリッシュな戦闘が繰り広げられる新作ソウルライクゲームとして発売前から注目を浴びていたこともあってか、さっそく人気を博しているようだ。


ただ現時点でのSteamユーザーレビューステータスは約220件中好評率が37%にとどまる「やや不評」。主に最適化不足が課題として指摘されており、フレームレートの不安定さのほか、スタッタリング(一瞬のカクつき)が頻発するといった問題が報告されている。シビアなアクションゲームということも相まって、動作の不安定さは不評を招いているのだろう。

一方で先述したようなシステムによってハイリスクハイリターンさが押し出されたゲームプレイは本作の特徴。緊張感や達成感がありつつ、多彩な武器やスキルでスタイリッシュかつ幅広いコンボが可能な点も持ち味だ。そうした戦闘面やグラフィックの上質さには、一定の評価も集まっている。

なお本作を手がけるのは、2016年に設立された中国のデベロッパーLeenzee Gamesだ。中国発かつ美麗な3Dグラフィックのアクションゲームといえば『黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)』の大ヒットが記憶に新しい。「Wuchang」と「Wukong」でタイトルの一部がほんのり似ていることも相まってか、『黒神話:悟空』のヒット時に『明末:ウツロノハネ』の期待も高まる様子が見られた(関連記事)。


そうした背景もあってか『明末:ウツロノハネ』のSteamユーザーレビューは現時点では簡体字ユーザーからのレビューが77.93%を占めており、特に中国語圏のユーザーが多くプレイしている可能性もうかがえる(Steam Scout)。最適化不足が指摘されつつも初動で11万人を集めるロケットスタートを収めており、今後のブラッシュアップや盛り上がりも期待されるところだろう。

明末:ウツロノハネ』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中。PC/Xbox Game Pass向けにも提供されている。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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