『VALORANT』スマーフ対策を徹底強化へ。「アセンダント以上」や「使いまわしアカウント」はスマホ認証が必須に、日本では2026年から

『VALORANT』ではスマーフィング行為への対策が強化される。

Riot Gamesは9月18日、『VALORANT』における一部のアカウントに対して、スマートフォンアプリを用いた多要素認証を必須化することを発表した。スマーフィング行為を減らす対策の一環だという。

『VALORANT』はRiot Gamesが手がける、基本プレイ無料FPSだ。プレイヤーらはエージェントと呼ばれる、それぞれの能力と役割をもったキャラクターを選択。5人1組のチームで攻守に分かれ、アタッカー側はスパイクと呼ばれるアイテムを指定されたエリアに設置し、一定時間防衛。一方のディフェンダー側は、スパイクの設置や爆発を防ぐことを目的とする。

Riot Gamesの発表によれば、メインアカウントよりも低いランクのサブアカウントでプレイする、いわゆるスマーフィングを減らす対策の一環として、一部のアカウントに対して同社が提供するスマートフォンアプリ「Riot Mobile」を用いた多要素認証を有効にすることを必須化するという。対象となったアカウントは、Riot Mobileをインストールしてアカウントを連携し、ワンタイム認証を完了させることが求められる。

なおこの措置はアップデートを通して段階的に導入される。パッチ11.09ではまず、北アメリカ、ラテンアメリカ、ブラジル、韓国の地域にて、「共有アカウント」だとみなされた場合が対象。また早ければパッチ11.10以降では、同地域のアセンダント以上のアカウントが対象となる予定。そして、アジア太平洋およびEU地域のアカウントについては、2026年に導入を予定しているとのこと。

Riot Gamesは、アカウントの共有はそもそも同社が定めるサービス規約に違反している行為であることを説明。本作ではさまざまな要素をもとに、複数のユーザーによって使いまわされていると疑われるアカウントを共有アカウントだと判定しているそうだ。なお、複数のアカウントを所有している場合でも、誰かとアカウントを共有していなければ問題ないとのこと。また、アセンダント以上のアカウントが対象となっている理由については、ランクが高いほどスマーフィングによって大きな悪影響を及ぼし、また八百長行為をはじめとする公平な競争を妨げる行為が発生する可能性が高いからであると説明している。

Riot Gamesは現在、スマーフィング行為が横行している現状を問題視しているという。そしてその多くは、複数のプレイヤーで使いまわされる共有アカウントを用いておこなわれているため、多要素認証の導入によってこれを減らす狙いがあるとのこと。スマーフィングをおこなうアカウントを完全に撲滅することができなくとも、数が減ることにより、悪質な行為を検知しやすくなることにも期待できるそうだ。また、乗っ取られたアカウントの80%から90%は多要素認証が向こうになっているというデータを示し、セキュリティ強化にも役立つことをアピールしている。

なお今回紹介されたスマーフィング対策のほかにも、売買によって入手、または本来のアカウントより低いランクのアカウントを用いて、ほかのアカウントのレベルをつり上げる、いわゆるブースティングをおこなったアカウントに対して、アカウント停止の措置をおこなう措置も順次導入される。今後はより厳しい不正対策が講じられていくのだろう。

VALORANT』はPC/PS5/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料にて配信中だ。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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