「悪魔のいけにえ」マルチ対戦ゲーム『The Texas Chain Saw Massacre』“開発完了”としてサポート終了へ。販売は継続、オンライン対戦も引き続きできる
Gun Interactiveは5月13日、『The Texas Chain Saw Massacre』について、開発を完了しサポートの提供を終了すると発表した。なお販売自体は継続され、P2Pながら引き続き対戦も可能だ。

パブリッシャーのGun Interactiveは5月13日、非対称型マルチプレイ対戦ゲーム『The Texas Chain Saw Massacre』について、この5月に配信するパッチを最後に開発を完了し、サポートの提供を終了すると発表した。なお、開発完了後も販売は続けられ、ユーザーは引き続きプレイ可能。
本作は、1974年公開のホラー映画「悪魔のいけにえ(The Texas Chain Saw Massacre)」をもとにしたオンライン対戦ゲームだ。原作のロケーションをモチーフにしたマップが用意され、プレイヤーは3人の殺人鬼と4人の生存者に分かれて対戦。生存者側のプレイヤーは、ステルスプレイを主体としながら協力して必要なツールを集め、マップから脱出することを目指し、一方の殺人鬼側のプレイヤーは、生存者を追跡して探し出し、脱出の阻止を目指す。

『The Texas Chain Saw Massacre』は、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに2023年8月に発売。その後も、キャラクターやマップの追加、ゲームプレイの改善などが続けられ、またキャラクタースキンや追加処刑アクションなどのDLCも積極的にリリースされた。なお、本作は元々Sumo Nottinghamが手がけたが、2024年2月に日本のBlack Tower Studiosに開発が移行されている。
そして販売元のGun Interactiveは5月13日、本作に関する声明を発表。この5月に配信予定のパッチを最後に、新たなコンテンツやサポートの提供を終了することを明らかにした。さらなるDLCの配信はもちろん、バランス調整やバグ修正もおこなわない方針とのこと。
ただし、本作の販売は続けられ、ユーザーは引き続きプレイ可能。なお、オンライン対戦のマッチングに関しては、今後のアップデートを通じて、プレイヤー同士が直接接続するP2P形式に変更される。サーバーの維持管理も終了させるということだろう。
開発完了の判断に至った理由について同社は、これまでの開発を通じて、本作が持つポテンシャルを最大限に引き出すことができ、完成形を迎えることができたとコメント。また、オリジナルキャラクターの物語を描きつつ、ホラー映画などにおける象徴的な俳優陣の参加を実現できたことも、大きな出来事であったと言及されている。
Gun Interactiveは、これまでに映画「13日の金曜日」をもとにした非対称型マルチプレイ対戦ゲーム『Friday the 13th: The Game』などを手がけている。声明の最後では、ユーザーに愛されるホラーゲーム制作はもっとも得意とするところであるとし、今後さらなる新作に取り組む考えを示した。
今回の発表を受けたファンの反応はさまざまだ。Gun Interactiveのこれまでのサポートに感謝を示しつつ、同社の次なる新作に期待を寄せる声もあれば、同社の過去作にも触れ厳しく批判する意見もある。
先述した『Friday the 13th: The Game』では、原作の権利問題が存在したとはいえ、販売終了というかたちで突如サービスが終了(関連記事)。本作『The Texas Chain Saw Massacre』は販売が継続されプレイも引き続き可能ではあるが、サポートの提供が終了されるため、「また途中で作品を投げ出した」と批判されているわけだ。もっともGun Interactiveは、本作にて目指していたビジョンを実現できたことを声明で強調しており、次に進む時期が来たと判断したのだろう。
『The Texas Chain Saw Massacre』は、PC(Steam/Microsoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中だ。