オンラインMMO『The Elder Scrolls Online』、来年からは毎年の大型拡張DLC展開取りやめへ。代わりに「シーズン制」導入で小まめなアプデに切り替え
ZeniMax Online Studiosは12月18日、同スタジオが手がける『The Elder Scrolls Online』について、2025年からは年次の大型コンテンツアップデートをやめ、シーズン制で小まめなアップデートをおこなうことなどを発表した。とはいえ今後大型のアップデートがおこなわれないわけではなく、それらの大型項目のアップデートリリースにも取り組む方針であることが明かされている。
『The Elder Scrolls Online』は、『The Elder Scrolls』(以下、『TES』)シリーズを題材としたMMORPG。対応プラットフォームはPC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S。国内PC向けには、DMM Gamesが2016年からサービス提供している。開発はZeniMax Online Studiosが手がけている。『TES』らしい要素をふんだんに備えており、自由度の高さや膨大なクエスト数、フレーバーテキストの豊富さなどが特徴。一方で、MMORPGとして最適化された設計がさまざま盛り込まれた作品となっている。
ZeniMax Online StudiosのスタジオディレクターであるMatt Firor氏は12月18日、本作について公式サイトやSteamの本作公式ニュースハブに向けて「スタジオディレクターからの手紙」として情報を公開。スタジオディレクターからの手紙では、2024年の統括と、2025年以降の展望について語られている。
まず本作では2017年にリリースされたアップデートパッケージ「モロウウィンド」を皮切りに、今年6月にリリースされた「ゴールドロード」まで毎年、大型アップデートや地域の追加を含む最新のDLCが展開されていた。
しかし来年以降のコンテンツの展開においては、毎年実施していた大型コンテンツアップデートをやめ、シーズン制へ方針転換する旨を告知。Firor氏によれば、毎年6月までに新たなアップデートとDLCを展開するために、システムやコンテンツ、ゾーンといった複数要素に同時に取りかからなければならないという状況が続いていたという。今までと異なるタイプのコンテンツに注力するためにも、2025年では従来の「年1大型アップデート」というスタイルを取りやめ、シーズン制での展開とするようだ。6月に大型アップデートでリリースするのではなく、完成した時点でコンテンツを発表・実装していく方針となる見込みだという。
2025年内でリリースされるコンテンツとしては、実験的な要素や変更を行っていくという。詳細としては、シロディールにおけるパフォーマンスや、陸上での戦闘の難易度向上、アニメーションやオーディオ面の改善が含まれている。これらの調整/改善は実験的にライブサーバーに導入されることもあるといい、プレイヤーのフィードバックによっては取り下げられることもあるようだ。そうしてプレイヤー意見を伺いつつ、コンテンツを実装していくとのこと。
また新規、あるいは復帰プレイヤーに向けた体験にも注力すると明かされた。Firor氏いわく、本作には毎年100万人を超えるプレイヤーが“復帰”しに戻ってきているようで、そうしたプレイヤーに向けて、今何をすればよいかという指針になるような情報をUIにて明示するとしている。
今年で10周年を迎えた『The Elder Scrolls Online』では、来年以降は大型アップデートのリリースより、新しいタイプのコンテンツの開発やゲームの改善、新規/復帰プレイヤーのゲームプレイにおける動線の整備を優先する方針が明かされたかたち。なお新たな方向性で展開される『The Elder Scrolls Online』における大きな告知は2025年の4月にイベントとして開催され、最初のシーズンについて紹介がおこなわれる見込み。長期にわたって展開されるなかで、変革の年を迎える本作の続報にも注目したいところだ。
『The Elder Scrolls Online』はPC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。