『鉄拳8』公式、新シーズンアプデ後の批判殺到を受け「緊急対応をおこなう」と表明。“事前に伝えた方針と異なる”バランスになっているとして

バンダイナムコエンターテインメントは4月15日、『鉄拳8』について緊急パッチを4月17日に配信すると発表。本作は4月1日よりシーズン2が開幕。そのシーズン2での変更点に殺到した批判を受けた、緊急対応の一環となる。

バンダイナムコエンターテインメントは4月15日、『鉄拳8』について緊急パッチを4月17日に配信すると発表した。本作は4月1日よりSeason 2が開催されており、それに伴って実施された大規模アップデートで批判が殺到。ユーザーから寄せられていた声に対応し、課題の解消に乗り出すかたちだ。

『鉄拳8』は、3D対戦格闘ゲーム『鉄拳』シリーズの最新作。バトルコンセプトのキーワードとして「Aggressive(アグレッシブ)」が掲げられ、キャラクター個々の特性が強化されるヒートシステムなどが導入。30体以上のキャラクターが参戦している。本作に向けては、4月4日より追加プレイアブルキャラ「アンナ・ウィリアムズ」が登場している。

そして『鉄拳8』は4月1日より新シーズンとなるSeason 2を開催。アップデートに際しては、バトルバランス調整の調整方針として、ヒートシステムを使った攻めがある程度パターン化してしまい、攻撃側のメリットが大きすぎたとの見解を明らかにした。そしてヒートシステムの攻防バランスの見直しや、しゃがみ状態から画面手前向きに横移動ができるようになるなどの調整方針を表明。加えて各キャラに調整だけでなく、新技が追加されるといった、大規模な調整が加えられた。

しかしSeason 2開幕以降、ユーザーから「攻めにバランスが偏り過ぎている」として多くの批判が寄せられた。さらに一部プレイヤーからは、アップデート後の本作は50/50、つまり守る側が不利な2択を繰り返す「コイントスのような」ゲームになっており、ゲーム体験が悪化しているといった意見もみられた。『鉄拳8』も種目に選ばれている大規模格闘ゲーム大会「EVO Japan 2025」が5月9日開催と迫る中で、プロ選手なども含んだボイコット運動に発展していた。

こうした流れを受け、『鉄拳8』公式Xアカウントは4月15日、緊急パッチを配信する旨を投稿。攻撃偏重のバトルバランスになったことは、事前に伝えた方針と異なることについて謝罪した。そしてバランス調整が必要な箇所について、「早期に対応可能な課題の解消」「皆さまの声をもとに、時間をかけて見直すべき課題の解消」を掲げた。この調整の先駆けとして、まず4月17日にVer.2.00.02として、「早期に対応可能な課題の解消」のなかでも緊急性の高い修正とバランス調整を実施すると発表した。

さらに公式ニュースページによれば、今後Ver.2.01にて、まずインフレ傾向にあったダメージ環境の対策として体力の最大値の増加を告知。さらに、一部の「リターンが大きすぎる技」について、バランスの調整をおこなうという。加えてヒートシステムについて、攻撃側の恩恵が大きすぎるとして、ダメージ補正の見直しや、硬直差の調整によって、防御側にも対応の余地を持たせるとの方針を示した。このバランス調整Ver.2.01は5月中旬に配信を予定しているとのこと。

Season 2として大規模なアップデートを迎えつつも、多くのユーザーから批判が相次いだ『鉄拳8』。Steamユーザーレビューでは直近30日のレビューが「圧倒的に不評」となる、いわゆる“レビュー爆撃”のような状態となっており、ユーザーの一部で不満が噴出しているかたちだ。今後のバランス調整などによって、指摘されているような課題が解消されるかは注目されるところだろう。

鉄拳8』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに販売中だ。緊急パッチVer.2.00.02は4月17日にリリース予定。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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