Steamで2024年リリースされたゲームのうち「あまりプレイされていない・購入されていない」ものが約80%とのデータ報告。約1万9000本も出たのに
Steamでは2024年、約1万9000本のゲームがリリースされたものの、このうち約80%が「あまり遊ばれていない」可能性があるという。海外メディアKotakuが、SteamDBのデータをもとに伝えている。
Steamの非公式データベースSteamDBによると、昨年2024年はSteamにて1万8992作品が配信されたという。このうち“あまりプレイされていない・購入されていない”とみられるゲームは1万4939作品とのこと。約80%を占めていたようだ。
該当する約80%のゲームがあまりプレイされていない・購入されていないとみられる理由は、該当作品にてSteamの「プロフィール機能」向けのコンテンツが開放されていない点にある。Steamにおいてゲーム開発者は、プレイヤーがプロフィール機能にて利用できるコンテンツを作成可能。Steamコミュニティプロフィール上で表示できるSteamトレーディングカード、バッジ、背景といったコンテンツであり、一定時間のプレイなどでアンロックできる方式で提供される。
ただしプロフィール機能にて利用できるコンテンツには提供の条件があり、「商業的にある程度の成功を収めたゲーム」に限定されている(Steamworksドキュメンテーション)。“Steamトレーディングカードの流通増加”を狙いとする業者によるゲームの乱造を防ぐためか(関連記事)、一定のプレイヤー指標と販売指標に達した、ユーザーの存在が裏付けられたゲームがプロフィール機能開放の対象となっているそうだ。つまり、先述した約80%のゲームは、プロフィール機能のコンテンツが開放されず、あまりプレイされていないあるいは購入されていないとみられる。
多種多様な作品が展開されているSteam。なお先述したような業者が存在する可能性も垣間見える一方で、きちんとした開発を経てリリースされたゲームであっても知名度が伸びず、遊ばれないままプロフィール機能の開放条件を満たせずにいるゲームも多数あるだろう。いずれにせよ、間接的に新作がなかなか遊ばれていないことが垣間見える事例である。
SteamDBによればSteamで配信されるゲーム・アプリの数は年々増加を見せており、一昨年は1万2388件、昨年は1万4306作品であったところ、今年は1万8992作品に飛躍的な増加を見せた。小規模開発ゲームも含めて膨大な数のゲームがリリースされていることもあり、多くの作品がプロフィール機能の開放もままならないほどプレイヤー数および売上の確保に苦戦している状況も垣間見える。