
『ソニック』の飯塚シリーズP、『ソニックレーシング クロスワールド』と『マリオカート ワールド』が“被って”びっくりと海外メディアに明かす。しかし我が道を行く
『ソニックレーシング クロスワールド』は9月25日にリリースされる予定だ。先日には『マリオカート ワールド』が発売され、共通ジャンルの競合も登場しているが、『ソニック』シリーズプロデューサーの飯塚氏は、開発に影響はなかったと述べている。

セガは『ソニックレーシング クロスワールド』を9月25日にリリースする。奇しくもレースゲームというジャンルが共通する『マリオカート ワールド』と同じ年に発売されるかたちだが、このことについて、『ソニック』シリーズプロデューサーの飯塚隆氏は驚いたとしつつも、その存在が開発に影響を及ぼしたことはなかったという。海外メディアTraxionが報じている。
『ソニックレーシング クロスワールド』は『ソニック』シリーズのレースゲーム最新作。本作が舞台とするのは、『ソニック』シリーズの世界と数々の世界がトラベルリングによって繋がり生まれたマルチバース。レーサーとしては、シリーズ史上最多となる23人が登場。そのほか、DLCとして初音ミク・ジョーカー・春日一番など、たくさんのキャラクターが作品の壁を超えてコラボ参戦。次元を超えたレースバトルを繰り広げる。

『ソニックレーシング クロスワールド』は今年6月7日、PCや各コンソールに向けて9月25日に発売予定であることが発表された(関連記事)。そうして発売を控えた本作に関連して、今回海外メディアTraxionが『ソニック』シリーズプロデューサーの飯塚隆氏にインタビューを実施した。
インタビューでは、今年4月に発表され、6月5日に発売された『マリオカート ワールド』について触れられている。同作は『マリオカート』シリーズの前作『マリオカート8 デラックス』から8年ぶりの新作となっている。マリオとソニックという“昔馴染み”であることや、同じレースゲームというジャンルであることから、『マリオカート ワールド』と『ソニックレーシング クロスワールド』はライバル関係にある作品ともいえるだろう。
そんな状況を踏まえ、Traxion誌は飯塚氏に、『マリオカート ワールド』について、登場をどう思ったかなどを訊いた。飯塚氏によれば、同作の発表には驚いたとしつつも、基本的に任天堂の新ハードウェアの登場に伴って『マリオカート』シリーズ作品がリリースされてきた点も踏まえて、『マリオカート ワールド』の登場はある程度は想定していたようだ。

また飯塚氏は、『マリオカート ワールド』がリリースされるかどうかに関わらず、チームのやるべきことは最高の『ソニックレーシング』を開発することだったと振り返った。『マリオカート ワールド』の存在は開発に特に影響を与えなかったようだ。
そして同氏は、『ソニックレーシング クロスワールド』における特徴として「トラベルリング」を紹介。「トラベルリング」とは全3周のレースのうち、2周目のコースはゲートを通り別の世界を走ることになるシステムだ。ときには陸から海へ、陸から空へというようなロケーションの変化もあり、本作の特徴となっている(弊誌先行プレイ記事)。さらに本作には「ガジェット」と呼ばれるシステムが存在。コスト制でマシン性能やアイテムの強化など、プレイスタイルに応じてユニークなカスタマイズが可能となっている。キャラとマシンごとにステータスが決まっている『マリオカート ワールド』とは、戦略性が異なることもうかがえる。

そのほか『ソニックレーシング クロスワールド』は複数プラットフォーム向けにリリースされ、クロスプレイにも対応。こうしたシステム面や販売戦略などを含め、『マリオカート ワールド』とはさまざまな点に違いがあるといえるだろう。そうした方針が明確に定められていたためか、突如発表された『マリオカート ワールド』にも左右されず、開発に臨めたということなのだろう。
ちなみに2023年には、『ソニックスーパースターズ』と『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』が同じ週に発売されたこともあった(弊誌インタビュー記事)。セガのソニックも任天堂のマリオも看板キャラとしてさまざまな作品が展開されてきたこともあり、“被り”は今回が初めてではないわけだ。それぞれの作品でキャラやシリーズの持ち味が活かされており、遊び比べてみるのも面白いかもしれない。
『ソニックレーシング クロスワールド』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One//Nintendo Switch向けに、9月25日発売予定。またNintendo Switch 2版はアップグレードパスという形で今年冬販売開始予定だ。パッケージ版も2026年初頭に発売予定となっている。
