『シヴィライゼーション VII』最新アプデで待望の「クイック移動」実装、サクサク進行可能に。近代が長く遊べるようになったり、遊びやすさ改善・調整いろいろ

2Kは『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』に向けて3月25日にアップデートを配信した。アップデートではユニットの移動を一瞬で終わらせられる「クイック移動」や近代への調整など、各所調整がおこなわれている。

パブリッシャーの2Kは3月25日、Firaxis Gamesが手がけるストラテジーゲーム『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』向けに、最新アップデート1.1.1を配信した。対応プラットフォームは、PC(Steam/Epic Gamesストア)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One。アップデートにあわせて、パッチノートも公開されている。

本作は、『シドマイヤーズ シヴィライゼーション(Sid Meier’s Civilization)』シリーズの最新作だ。プレイヤーは指導者として国家を導く。歴史を形作る中では、都市の建設や、技術革新による文明の発達が可能。またほかの文明を征服したり同盟を結んだりするといった戦略的な外交もできる。またオンラインマルチプレイにも対応し、クロスプレイが可能だ。

最新アップデート1.1.1では、DLC「世界の交差点」コレクションのコンテンツである指導者シモン・ボリバルと、文明としてブルガリア、ネパールが追加された。そのほか、機能追加やUI調整、バランス調整がおこなわれている。

指導者シモン・ボリバルは、大コロンビアの初代大統領で、南米独立運動の象徴でもある人物だ。本作中では、領土拡張主義、軍事の属性をもつ指導者で、固有能力として自国の戦争に対して無償の支持を得る「エル・リベルタドール」の能力をもつ。基本的には軍事に寄った性能の指導者となっているため、軍事にアドバンテージがある文明と組み合わせると面白そうだ。

また追加文明のひとつのブルガリアは、探検の時代に選択できる文明だ。領土拡張主義、軍事の属性と「クルム王朝」という固有能力をもつ。さらに、ブルガリア固有の軍団司令官ユニット「タルハン」は、指揮範囲内のユニットが移動力を消費せずに略奪できるようになる効果があり、戦争、特に略奪プレイに向いた文明になるだろう。

もうひとつの追加文明ネパールは、近代に選択できる外交官、文化の属性をもつ文明だ。ネパール固有の斥候「シェルパ」は、山岳と荒地を無視できる視界能力があり、さらに移動時には一般的なユニットでは通行不能な山岳を無視して進むことができる。また、ネパール固有の建造物「高地発電所」を建築するためには、シェルパが必要になるようだ。

なお、ネパール追加にあわせてのかたちか、ゲーム内に登場する自然遺産としてエベレストも追加されている。エベレストは幸福度、影響力、文化力にボーナスをもたらすほか、発見すると大陸のすべての山岳タイルを明らかにするという、ユニークな効果もあるそうだ。

そのほか無料アップデート項目の中で注目されるのは、新機能「クイック移動」だろう。本機能はオプション設定項目のひとつで、ユニットの移動が一瞬で終了するようになる。本作は、ゲーム後半になるほど管理するユニットの数が多くなる。それらのユニットの移動が瞬時に終了することで、1プレイの時間がこれまでよりもグッと短くなるだろう。実際に試してみても、クイック移動のある場合とない場合では、体感でかなりゲームがサクサクと進むようになった印象を受けた。

そして、今回のアップデートで新たにゲーム開始位置オプションが選択できるようになった。これは新たにゲームを開始する際のゲーム設定のひとつであり、「標準」を選択することでプレイすることが可能。標準にした場合、前作に近い感覚のゲーム開始位置でスタートするそうだ。なお、本作のこれまでの開始位置で始めたい場合は、「バランス」を選択すると遊べるとのこと。また、マルチプレイはデフォルトがバランスになっているそうなので、必要に応じて設定を変更する必要があるので注意されたい。

さらに、本作の時代のうち「近代」のゲームプレイにも手が加えられている。今回のアップデートから、ほかのプレイヤーを排除(文明の滅亡)しても時代が進まなくなったほか、近代の技術と社会制度を研究するコストが全体で約25%上昇。これらの調整によって、近代の時代が長く遊べるようになった。アップデート前は、戦争と研究によってどんどん時代が進み、最終的には近代レガシーパスを達成する前に時代が終了してしまうということが起きやすくなっていた。今回の調整で、文化、軍事、科学の勝利条件を達成しやすくなったと言えるだろう。

一方で、近代での経済勝利を目指すために必要な工場、港、鉄道駅のコストが軒並み増加している。その代わり、資源がもたらす生産ボーナスが上昇、あるいは正しく機能するように調整が施された。実際に試してみる必要はあるものの、経済勝利に関してはこれまでよりも苦労することになるかもしれない。

そのほか、UI調整では、ユニットのHPが見やすくなったり、軍団司令官ユニットがリネームできるようになったりと、特に戦闘において、これまでよりもわかりやすくなっている。さらに各指導者、各文明のバランス調整がおこなわれており、戦闘力が上昇する効果に関しては、上昇量が軒並み減少している。詳細については、パッチノートを参照された上で、実際にプレイして感触を確かめてみるといいだろう。

シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに販売中。

Koutaro Sato
Koutaro Sato

何でも遊びますがメトロイドヴァニアとトレハン、ゲーム内の釣りが大好物。クリエイターやプレイヤーの人となりと、彼らが生み出す盛り上がりが大好きです。

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