Bungie新作PvPvEシューター『マラソン』発売延期へ。“トラブル”もあった末に、延期の決断

SIE/Bungieは6月18日、『Marathon(マラソン)』の発売を延期すると発表した。新たな発売日は秋に告知される見込み。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント/Bungieは6月18日、『Marathon(マラソン)』の発売を延期すると発表した。新たな発売日は秋に告知される見込み。

本作は、PvPvE脱出FPSだ。1994年より展開されていたFPS『Marathon』シリーズのリブートとなる。舞台となるのは、力と富を巡って派閥が対立する惑星タウ・セティIV。プレイヤーはサイバネティック傭兵「ランナー」として最大3人の部隊を組んでこの星に降り立ち、武器や装備、貴重品を探しつつ脱出を試みることになる。マップには最大18人のプレイヤーが集められ、敵部隊や敵AIロボットと戦闘。チームメンバーの蘇生・リスポーンも可能なシステムが特徴になるという。

Bungieは4月13日に、本作を9月24日に発売予定と発表。4月24日からは北米地域在住のプレイヤーを対象にクローズドアルファテストが実施されていた。しかし今回、本作が延期されることが告知された。Bungieでは本作の発表後およびアルファテストに対するフィードバックを受けて、今後の開発方針が検討されてきたという。そしてユーザーの期待を反映するためにはさらなる時間が必要だと判断。延期の決断に至ったと説明されている。

なおアルファテストについては、ゲームを再調整し、独自性のあるコアゲームプレイを見つめ直す機会になったとのこと。延期による期間を活かして、本作の中核となるハイリスクで緊張感のある体験を形にしていくそうだ。またサバイバル性の強化や、世界観の深化、ソーシャル体験の拡張の3点に重点的に取り組んでいくという。今後数か月間にわたってアルファテスト参加者を含めたクローズドテストが継続され、プレイヤーの声を取り入れながら開発が進められていく見込みだそうだ。新たな発売日の告知は秋に予定されている。


なお本作においては、5月にアーティストのANTIREAL氏による告発でゲーム内の一部アートにデザインが盗用されていたことが発覚。Bungieは調査に基づき、退職したスタッフがゲーム内のアセットに無許可で同氏のデザインを含めていたことを認め、ゲーム内アセットの徹底的なチェックや再発防止をおこなうと説明していた(関連記事)。

ただ海外メディアForbesはこの際に関係者証言として、そうしたトラブルの以前から、アルファテストやゲームプレイ映像へのフィードバックを受けて、“テコ入れ”の必要性が検討されていたことを報じていた。今回の延期においてもユーザーのフィードバックを受けてゲームのコア部分の再検討が掲げられており、課題点の解消が延期の主な背景としてあるのだろう。

先日にはソニーグループの投資家向けプレゼンテーションにて、PS Studiosの責任者を務めるHermen Hulst氏が本作について言及。昨年の『CONCORD』の失敗にも触れつつ、『Marathon』ではあらゆる教訓を活かして成功のチャンスを最大化すると自信を見せていた(関連記事)。この際にもアルファテストの分析を入念におこなう体制が伝えられており、今回の延期に繋がったのかもしれない。延期後の発売日も含めて、続報は注目される。


『Marathon(マラソン)』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売予定だ。今年秋に新たな発売日が告知される見込み。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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