大ヒット中ゲーム『ARC Raiders』では「チーター・不正者のせいで失くしたアイテム返却」システムあり。“PvPvE脱出シューターゆえの被害”も手厚くカバー
『ARC Raiders』にて不正行為の被害を受けたユーザーに対し、失ったアイテムの返却がおこなわれていることが次々と報告され、注目を集めている。

ネクソンは10月30日、Embark Studiosが手がける『ARC Raiders』を発売した。PvPvE脱出シューターである本作では、不正行為の被害を受けたユーザーに対し、失ったアイテムの返却がおこなわれていることが次々と報告され注目を集めている。
本作はPvPvE形式の脱出シューターだ。ソロプレイまたは最大3人でのチームプレイに対応。本作の舞台はARCと呼ばれる謎の機械によって荒廃した未来の地球。プレイヤーは「レイダー」と呼ばれるならず者のガンマンとなり、ARCや敵対するほかのレイダーなどと地表で戦う。戦闘や探索を通じて手にした貴重な物資を、地下居住区「スペランザ」へと持ち帰るのだ。10月30日の発売後すぐさま人気が白熱しており、Steamの同時接続プレイヤー数は本稿執筆時点で最大35万人以上に達している(SteamDB)。
本作のRedditコミュニティにてユーザーのJfourmes氏が投じたある報告が話題になっている。同氏は「返却されたアイテム」についてのゲーム内の公式メッセージを紹介しており、武器やマッチ中に収集したとみられるアイテムが返却されたことが確認できる。メッセージによるとこれらのアイテムは不正行為を受けて失われたものの、運営側で回収され晴れて返却に至ったそうだ。
Jfourmes氏によれば同氏は発売初日に長時間本作をプレイし続けたそうで、その翌日にこのメッセージを受け取ったという。本スレッド内を含めSNS上では複数のユーザーがアイテムを返却してもらったことを報告しており、迅速に不正行為の検出や被害者への補填がおこなわれている様子。被害者が不正行為に気づかず通報していなくとも、運営側で検出した不正行為の被害者に補填されているようだ。
PvPvE脱出ゲームである本作では、マッチ中に死亡すると装備やアイテムを失うシステムが採用されている。そのため、チートを含む不正者と遭遇して倒された場合、ただ敗北するだけでなく持ち込んだ装備を含めアイテムをすべて失うことになるわけだ。

なお本作の開発元Embark Studiosは、チーム対戦FPS『THE FINALS』を2023年12月にリリースし、運営を続けてきた。同作では当初チーターの存在が問題となっていたものの、チート対策の強化が表明され、かなりチーターが減少を見せていた様子もうかがえる。その後も継続的にチート対策強化はおこなわれており、同作でのチート対策のノウハウは『ARC Raiders』にも活かされているとみられる。
ただ、本作に限らず特にPC向けゲームではたとえ強固なチート対策が用意されていても、チート業者と運営側の対策がいたちごっこになりがちな側面もある。また、PvPvE脱出ゲームである本作は、倒されると持ち込んだ装備を含め所持品をすべて失うため、チートを含む不正行為の被害が特に深刻になりうるゲームジャンルといえる。そうした状況も踏まえて、不正行為の被害者へのサポートも手厚くおこなわれているのだろう。
『ARC Raiders』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。




