『モンスターハンターワイルズ』製品版での調整予定が細かく解説。パフォーマンス改善・フレンドリーファイア緩和・「操虫棍」「ランス」など武器調整の詳細もいろいろ明かされる
カプコンは12月19日、『モンスターハンターワイルズ』製品版に向けた、オープンベータテストからの調整・改善点について告知した。
『モンスターハンターワイルズ』は、ハンティングアクションゲーム『モンスターハンター』シリーズ最新作だ。対応予定プラットフォームはPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|Sで、2025年2月28日に発売予定。本作の舞台となるのは、ギルドが調査したことのない未踏の領域「禁足地」だ。本作のフィールドでは荒廃期、異常気象、豊穣期の3つの季節が移り変わる。またさまざまな生物が生態系を形作っており、従来のシリーズ作品のような小型モンスターの群れだけでなく、大型モンスターも群れをなす点も特徴だ。
このたび、カプコンは本作に関する特別番組を放送。事前におこなわれたオープンベータテストを踏まえ、製品版にてどのような改善をおこなうか、その方針や内容が明かされた。まずパフォーマンス面について、PS5版における快適さの改善がなされるとのこと。
本作PS5版の解像度優先モードでは、レンダリング解像度3072×1728の30fpsでの動作を目標にしている。そしてフレームレート優先モードでは、1920×1080のレンダリング解像度にて、60fpsでの動作を目標としているとのこと。オープンベータ版では、フレームレート優先モードでのfps低下や描画不具合などが見られたものの、製品版では改善していくそうだ。」
また、Xbox版でも同様のパフォーマンス改善を目指しているとのこと。そしてPC(Steam)版も製品版での動作改善を目指しており、詳細は未定ながら要求スペックの水準もやや下がる見込みとのことだ。PC(Steam)版については、プレイヤーのPC環境で快適に動作するか確認するために、スペック確認用にベンチマークが発売前に公開予定であるとのこと。
続いてゲームプレイの調整について。製品版ではベータテスト版でのユーザーフィードバックを参考に、ヒットストップやSEなどについてより攻撃の手応えを感じられるよう調整する予定とのこと。大剣の「真溜め斬り」については、ダメージについても強化されるそうだ。
そしてフレンドリーファイアについても全体的に緩和予定で、OBT時点での調整に加えて、製品版でもさらなる緩和を実施予定。ハンマーのアッパー系アクションもフレンドリーファイアの影響が緩和され、軽く尻もちをつく程度に。さらにダメージリアクションを無効化する装飾品(緩衝珠)も実装予定だ。開発陣によれば、そうしたフレンドリーファイア要素について残念に思っているプレイヤーもいることは認識しているそうだ。しかし、プレイヤーの層が広がり初心者プレイヤーも増加傾向にあることも鑑みて、より遊びやすくする意図で調整を実施したとのこと。
また、以前より話題となっていた“モンスター移動しすぎ問題”についても言及(関連記事)。同問題については、調整の問題と不具合が重なり発生していたそうだ。そうした現象についても改善を実施し、『モンスターハンター:ワールド』に近い移動頻度になるよう調整される予定だ。
以前より触れられていた武器の調整についても、改めて詳細が語られた。たとえば操虫棍については大幅にテコ入れ。「舞踏跳躍」が新たに追加され、ジャンプから空中行動につないだり、跳躍するたびに2段階まで空中攻撃の威力が上昇したりなど空中戦の選択肢が広がった。また、「急襲斬り」の出始めには相殺効果を追加、橙エキスについては効果が「抜刀時のけぞり無効」となり、赤・白・橙三色エキスの吸収時には、風圧・振動・咆哮を軽減する効果が追加される。
ランスについては、以前の調整ではややワンパターンなプレイになりがちだったとのこと。そこで選択肢を広げるさまざまな調整が製品版にて盛り込まれる予定だ。たとえば溜めカウンターは溜め中にもガードが可能になり、どの派生からも繰り出せるようになる。そしてパワーガードは、受けた攻撃の威力によって、貯め段階が上がりやすくなる形式に。ジャストガード/パワーガードから派生可能な新アクションも追加予定だ。
続いて、スラッシュアックスについても調整を実施。斧モードでのゲージの貯めにくさを緩和し、「斧モードで貯め→剣モードで放出」のサイクルを気持ちよくおこなえるよう調整予定。「フルリリーススラッシュ」など各種攻撃を数値面で強化し、ほかのモーションについても遊びやすいよう調整を入れていく予定となっている。片手剣については、ガード中の斬り上げ派生を追加。各種攻撃を数値面で強化し、モーションのレスポンスの改善やバックステップ/滑り込み斬りの回避性能が強化される予定だ。弓やそのほかの武器種についても、それぞれの武器の魅力の提示・ユーザーの選択肢の拡充を目標として調整していくとのこと。
スキルシステムについても、過去作から調整が実施される。本作ではサブ武器が携行可能となるため、攻撃力UP・ガード性能といったスキルは防具に付与されていると武器変更時に無駄になってしまう可能性がある。そのため、武器に紐づくスキルについては武器に付与されるように変更され、防具についてはサポート系スキルが中心となる予定とのこと。
ほかには、武器構え時の「気張り顔」について、“やや気張りすぎ”だったので調整予定。製品版では友人同士などでのプレイがしやすいよう、プライベートロビーといった機能が追加される。また、さらなるオープンベータテストの実施についても検討中とのこと。しかしながら、製品版で実装される予定の改善などについては、オープンベータテストには反映されないかもしれないそうだ。
また、製品版ではサポートハンターやオトモなどの使い勝手も向上予定。さらなる詳細については、今回の特別番組を確認してほしい。なお、弊誌では本作開発陣に向けて、製品版に向けての開発方針などについてインタビューを実施している(インタビュー記事)。本作について気になっている方は、ぜひチェックしてほしい。
『モンスターハンターワイルズ』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに来年2月28日に発売予定。