SIE発PvPvEシューター『Marathon』のデザイン盗用問題、ついに決着。協議の末、盗用されたアーティストが「満足した」と解決表明

Bungieが手がける『Marathon』にてデザインの盗用が発生した問題について、ついに盗用元になったアーティストとの話し合いが決着に至ったそうだ。

デベロッパーのBungieが手がける『Marathon』については、今年5月にゲーム内アートに自身の作品を盗用されたと報告するアーティストが現れ、Bungieは退職したスタッフが該当のアートを無断使用していたことを認めていた。本件はスタジオとアーティスト間で協議がおこなわれていたが、この度無事解決したようだ。

『Marathon』はPvPvE脱出FPSだ。舞台となるのは、力と富を巡って派閥が対立する惑星タウ・セティIV。プレイヤーはサイバネティック傭兵「ランナー」として最大3人の部隊を組んでこの星に降り立ち、武器や装備、貴重品を探しつつ脱出を試みることになる。マップには最大18人のプレイヤーが集められ、敵部隊や敵AIロボットと戦闘。チームメンバーの蘇生・リスポーンも可能なシステムが特徴になるという。

本作の一部アセットについては、デザイナーとして活動するANTIREAL氏が、2017年以前に制作したポスターからデザインが盗用されているとして告発していた(関連記事)。Bungieはこの件について調査をおこない、5月16日に結果を発表。元Bungie所属のアーティストによって、ゲーム内のアセットとして用いられていたことを認めていた。

元Bungieスタッフによる盗用を認めるとともに、BungieはANTIREAL氏と連絡を取り、問題の解決に最善を尽くすと約束。協議が進められていたかたちだ。

そして12月3日、ANTIREAL氏はX上で、今回の問題についてBungieおよびソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)との協議をおこない、同氏が「満足する結果で解決された」との報告をおこなった。同氏のアカウントならびにBungie、SIEから協議の内容については明かされてはいない。いずれにせよ事態は解決に至ったようで、訴訟などに発展する懸念は払拭されたとみていいだろう。

Bungieについては過去にも『Destiny 2』にて、アーティストELEMENTJ21氏の作品をカットシーンに含めてしまう騒動があった(PC Gamer)。当時の騒動でBungieは外部委託先がELEMENTJ21氏のアートを公式アートと勘違いしたと説明されており、同氏に補償をおこない、作中にクレジットも記載されることが報告されていた。

今回はゲーム内アセットのデザインというかたちで、ふたたびアーティストの作品の無断使用が発生したわけだ。また退職済みとはいえスタッフによる不手際となっている。Bungieからはゲーム内アセットを徹底的にチェックする旨が伝えられており、今後のタイトル展開においても再発防止が望まれるところだろう。

なお『Marathon』については今年6月に発売延期が発表されたのち、新たな発売予定時期について告知されていない状況。とはいえ複数回にわたってプレイテストが実施されており、新たなリリース予定時期を含めて続報が注目されている。

『Marathon(マラソン)』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売予定だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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