批判に苦しんだアクションRPG『ロストソウルアサイド』、“評価巻き返し”アプデ配信。戦闘要素充実で、とにかく強みを押し出す

『Lost Soul Aside(ロストソウルアサイド)』について、開発元Ultizero Gamesは現地時間11月18日にアップデートを配信する。ウェーブ式で戦闘をおこなう新モードの追加などが実施される。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが今年8月29日にリリースした『Lost Soul Aside(ロストソウルアサイド)』。Steamでは「賛否両論」と苦しい評価を受ける本作について、開発元Ultizero Gamesは現地時間11月18日にアップデートを配信する。アップデートでは、特に戦闘面を中心として、重点的に改善が図られるようだ。

『ロストソウルアサイド』はファンタジー世界を舞台にするアクションRPGだ。対応プラットフォームはPS5/PC(Steam)。本作の世界は、10年前に終結した戦争によって荒廃した状態にあり、さらに異次元から未知のモンスターが出現。侵略者の脅威から妹と全人類を救うべく、主人公のケイサーは自身に融合したモンスターと共にクリスタルを求める冒険へと旅立つ。

本作は中国のインディー開発者Bing Yang氏の個人プロジェクトとしてスタート。2016年には公開されたトレイラーの映像美などが大きく注目されていた(関連記事)。それから9年、鳴り物入りで今年8月29日にリリースされた『ロストソウルアサイド』は、発売後まもなく不評に喘ぐこととなる。本来小規模開発であった本作ながら通常価格7980円という“大作級”の価格設定や、アクション面以外の要素で指摘が相次ぎ、Steamユーザーレビューでは現在1192件中59%が好評とする「賛否両論」ステータスに留まっている。

そんな本作について、開発元Ultizero Gamesが無料アップデートを実施すると発表した。このアップデートでは、新たなチャレンジモード「Surge of Voidrax」をはじめとして戦闘面の改善が図られているようだ。

「Surge of Voidrax」ではウェーブ式で押し寄せる敵を撃破することが目的だ。100ウェーブ連続で戦う中では、次第に難易度が上昇。ボスなども登場する。一方でプレイヤーはすべてのスキルツリーと剣・大剣・ポールブレード・大鎌のすべての武器種を使用可能。得意とするビルドで挑めるほか、さまざまなスタイルでの挑戦を自由におこなうことができるだろう。また特定ウェーブに初めて到達し、クリアすると、本モード限定のコスメティックが獲得できる。

またアップデートでは操作が改善されるとも謳われている。ボタンレイアウトの再配置が可能になったほか、ローリングやダブルジャンプの操作感が改善。大鎌、大剣についてもコンボがスムーズに繋げられるよう、アクション面で手が加えられているようだ。

このほかプロローグをスキップしてすぐさま戦闘に移行できる機能や、「Voidrax Pathfinder」によって謎解きをスキップできたりといった、より戦闘に集中できるようなシステムも追加されている。本作の爽快なコンボアクションはセールスポイントでもあり、一定の評価を博している。戦闘面を中心としたアップデートは、そうした本作の売りともいえるポイントへの“集中投資”という側面もあるかもしれない。

とはいえ、アップデートではカットシーンにおけるキャラの表情アニメーションが強化されるとのこと。さらにライティング改善やリップシンクアニメーションの追加など、指摘のあった部分についてもてこ入れがされているかたちだ。各種アップデートによる巻き直しにも、期待がかかるところだ。

『Lost Soul Aside(ロストソウルアサイド)』はPS5/PC(Steam)向けに販売中だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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