人気ソウルライク『Lies of P』開発元、大型DLC“難しすぎ”との悲鳴にアンサー。難易度緩和も含め、慎重に検討中

先日リリースされた『Lies of P』の大型DLC「Overture」について、難易度などの観点より意見や要望が寄せられているという。本作ディレクターのJiwon Choi氏によれば、難易度の緩和を含めた調整を予定しているとのことだ。

NEOWIZは先日、Round8 Studioが手がける『Lies of P』の大型DLC「Overture」をリリースした。同DLCについてのユーザー反応を受け、6月10日には本作ディレクターのJiwon Choi氏が「Director’s Letter」として動画に出演。難易度の緩和や各所調整を検討中であることを明かした。

『Lies of P』は、作家カルロ・コッローディの童話をモチーフに、ピノッキオ人形を主人公とするソウルライクアクションRPGだ。対応プラットフォームはPC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One。

本作の舞台となるのは、19世紀後半から20世紀初頭のフランスの架空都市クラット。人形たちの暴走により荒廃した街を舞台に、プレイヤーは主人公の「P」としてさまざまな敵との歯ごたえあるバトルを展開する。刃と柄を組み合わせる武器作成や、左腕のリージョンアームの強化などのシステム、作中の選択肢にて嘘をつくかで変化する物語などが特徴だ。

本作DLC「Overture」は6月7日にサプライズ配信された。同DLCでは崩壊する前のクラットを舞台として、伝説のストーカー「レア」についての物語が描かれている。なおボリュームについては、熟練プレイヤーでも15時間~20時間ほどかかると想定されている大型のDLCとなっている。

そんな「Overture」だが、全体的に本編よりも敵の攻撃の火力が高く、苦戦するユーザーの声が多く寄せられている。特に最初のボスは巨大かつ攻撃がかなり激しく、かつステージが狭いためかなり戦いにくさもある。またボスだけではなく、道中のいわゆる雑魚敵に相当する敵についても、一度ガードや回避をミスしてしまうとそこから崩れてしまうことも珍しくないバランスだ。手強い本編よりもさらに難化していることもあり、不評レビューでは難しさについて理不尽とする意見も見られる。

一方で、2体目以降のボス戦やその演出は凝った作りになっており、ユーザーからも好評。前日譚として本編を補完するストーリーや新たな武器なども評価を受けている。また「Overture」の配信に際して低難易度が2種類追加されており、難易度を下げれば完全な手詰まりにはなりにくいだろう。

とはいえ、そうしたなかで公式動画「Director’s Letter」が公開。ディレクターのJiwon Choi氏により、開発チームでは寄せられた意見を確認しており、改善に向けてすでにパッチのリリース時期について検討を始めていると明かした。

特に戦闘面について、開発チームとしては、本来意図していたものとは異なる結果になっているという。難易度の緩和、そしてさまざまな調整を予定しているとのこと。またChoi氏は、戦闘が『Lies of P』の重要な体験のひとつであり、調整にあたって慎重な検討と十分なテストをおこなう方針を説明。実装までに時間がかかる可能性があることも示されている。単に戦闘を易化するのではなく、手応えも維持する方針かもしれない。

本作についてはリリース後もフィードバックを受けつつ、強化要素や難易度についてのバランス調整がたびたびおこなわれてきた。「Overture」についても、寄せられたプレイヤー意見をもとにさっそく対応が検討されているかたちだ。パッチの詳細についての続報が待たれるところだ。パッチが配信されるまでは、あまりにも苦戦する難所は難易度を下げつつ突破するのもいいだろう。

『Lies of P』はPC(Steam/Microsoft Store/Mac)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに販売中。DLCも各プラットフォーム向けに配信中だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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