ぬいぐるみ目線ホラー『Out of Sight』すぐさま高評価ラッシュ。“テディベアの目”から見守る盲目少女の脱出劇
Starbreeze Entertainmentは5月22日、『Out of Sight』を配信開始した。「テディベアの目」を通したユニークな視点システムを特徴とするホラーゲームで、さっそく好評を博している。

パブリッシャーのStarbreeze Entertainmentは5月22日、『Out of Sight』を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S、およびSteam VR。日本語表示に対応している。2月からデモ版が配信され注目を集めていた作品であり、リリース後にSteamのユーザーレビューでは97%もの好評率を獲得している。
『Out of Sight』はユニークな視点システムを特徴とするホラーゲームだ。ゲームの舞台となるのは不気味な屋敷。盲目の少女ソフィーは、ぬいぐるみのテディーとともにこの屋敷に囚われていた。すると彼女は、テディーの視点を通して世界を見ることができるようになったことに気がつく。プレイヤーはテディーを抱えての一人称視点とテディーを置いての二人称視点を駆使して、ソフィーを脱出へと導かなくてはならない。屋敷の謎に迫る物語が展開されていく。

ソフィーはテディーを抱えたまま歩行することが可能。しかし、テディーを持ち上げている間は手がふさがってしまう。そのためパズルを解いて進む場面では、テディーを一度部屋の隅に置き、ソフィー自身の体が映った状態でオブジェクトを操作する必要がある。家具を動かして足場にしたり、レバーを操作したりするのはソフィーの役目だ。自身を捕まえようとしてくる屋敷の人間たちから逃れ、部屋に隠れてやり過ごすステルス要素も存在する。

本稿執筆時点のSteamユーザーレビューでは、140件中97%の高い好評率で「非常に好評」ステータスを獲得している。先述したとおり、本作ではテディベアを使って視点を切り替えながら進むという、ユニークなメカニクスが持ち味。視点の制限による緊張感がありつつ、設定にもマッチしたシステムだ。ソフィーが行動に合わせて都度仲良しのテディーに話しかけるなど、細やかな作り込みもみられる。
レビューではそうした特徴や丁寧な作りにさっそく好評が集まっている。リアル系でありつつもデフォルメの利いたアートスタイルも持ち味となっており、雰囲気を人気ホラーゲーム『LITTLE NIGHTMARES(リトルナイトメア)』になぞらえる声も多くみられる。このほか、作中のパズルにはそこまで難しいものはなく、ホラー要素もマイルドで、誰でも楽しめる作風も評価を受けているポイントだ。ボリュームは控えめながら内容には高い評価が寄せられており、さっそく続編に期待する声も見受けられる。

本作の開発を手がけたのはデベロッパーのThe Gang。おもにゲームプラットフォーム『Roblox』向けの作品を制作してきたスタジオだ。スウェーデンで設立された同スタジオは現在世界4か国に拠点をおいており、完全リモートでのゲーム制作がおこなわれているという。20以上の異なる国籍の開発者が200人以上在籍している国際色豊かなデベロッパーだ。ユニークなアイデアをかたちにする同社の作品に今後も注目してみたい。
『Out of Sight』は(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S、およびSteam VR向けに発売中。Meta Quest/PS VR2版も後日配信される見込み。
【UPDATE 2025/5/26 17:09】
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