『ホロウナイト シルクソング』開発元、「DLCに着手してる」と改めて明かす。待望の“ボスラッシュモード”など大規模新要素も検討中

デベロッパーのTeam Cherryは11月29日、『Hollow Knight: Silksong』を手がけた『Hollow Knight: Silksong』のDLCの制作が進行中であることを明かした。その中には、”お蔵入り”になっていたKickstarter由来のコンテンツも含まれる可能性があるそうだ。

『Hollow Knight: Silksong』（以下、シルクソング）はアクション・アドベンチャーゲームだ。高い評価を得た『Hollow Knight』（以下、ホロウナイト）の続編で、前作にも登場したホーネットというキャラクターが主人公となっている。ホーネットは崩壊したムシの王国ファールームを舞台に、自身の過去にもまつわる謎を解き明かすべく冒険することになる。ホーネットは縫い針のような剣を武器とし、クールダウン制のスキルも駆使して敵と戦う。また、絹糸で表現された体力回復システムや、道具のクラフト要素なども特徴となる。

2019年2月に発表後、今年9月にリリース。実に6年半を経てようやくリリースに至ったとして大きな注目を集めていた。Alinea Analyticsによる9月4日時点での推計によれば、売上は550万本にものぼるという。そんな本作を手がけたTeam Cherryの開発者であるWilliam Pellen氏とAri Gibson氏の両名が、海外メディアBloombergのインタビューに応じた。その中で、両氏は『シルクソング』のDLCおよびアップデートの計画について語っている。

両氏によれば、詳細は明かせないものの、すでに本作の新コンテンツの開発に着手しているという。そしてその中には、前作『ホロウナイト』について2014年頃に実施されていたKickstarter由来のコンテンツなども含まれる予定とのこと。このKickstarterキャンペーンでは、目標金額3万5000オーストラリアドル（約357万円）のところ、2158名のバッカーにより5万7138オーストラリアドル（約584万円）を獲得し成功をおさめていた。ちなみに同キャンペーンでは、ホーネットをプレイアブルキャラクターとするDLCがストレッチゴールとして設定されており、『シルクソング』はその後独立した作品として手がけられたという経緯が存在する。

Gibson氏によれば、当初「Steel Assassin Sharpe」などの追加ボスについて導入が進められていたものの、ゲームのボリュームが大きくなり過ぎたためにしばらくお蔵入りしていたため、実装までには時間がかかるとのこと。また、自分の村やエリアを作れるコンテンツとして高額バッカー向けに用意されていた「Village of Lions」なる要素についても同様の状態だといい、Gibson氏は「すべての義務を果たす」と宣言。またそれと並行して、新たなアイデアの実装についても計画を調整中であるそうだ。

前作『ホロウナイト』では2017年から2018年にかけて、全部で4つのDLCがリリース。そして最後にリリースされたDLC「Godmaster」では、新エリア「神の家」において、複数のボスと連戦するいわゆるボスラッシュモードが実装されていた。Gibson氏は、『シルクソング』でも同様のモードが待望されていることを認識しているといい、そうした大規模なDLCがリリースされる可能性も示唆した。

本作では発売前にもDLCの計画があることが伝えられていたが、今回改めて開発陣から追加コンテンツの存在が明かされたかたちだ。ところで、前述したように『シルクソング』はもともと前作『ホロウナイト』のDLCとして制作されていたことから、今回話題に上がった『シルクソング』のDLCについても、シリーズ第3作として制作される可能性などがユーザーの間で議論されているようだ。特に、本作で重要な立ち位置にいるキャラクター・レースを主人公とした作品になるのではないかとする反応はネットミーム的に囁かれている様子。追加要素がDLCに収まらないボリュームとなった際には、そうした展開もあるのかもしれない。その場合、次はリリースまでにどれほどの時間がかかるのかにも注目されるだろう。

『Hollow Knight: Silksong』は、PC（Steam/Microsoft Store）/Nintendo Switch 2/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに配信中。Xbox/PC Game Pass向けにも提供されている。