『エルデンリング ナイトレイン』にて「デカ武器復讐者」が妙なブームに。パワー系ヤンキー幼女概念

『エルデンリング ナイトレイン(ELDEN RING NIGHTREIGN)』のプレイヤーコミュニティにて、小柄な復讐者にあえて巨大な武器を持たせるという一風変わったネットミームが広まりを見せている。

エルデンリング ナイトレイン(ELDEN RING NIGHTREIGN)』のプレイヤーコミュニティにて、小柄な復讐者にあえて巨大な武器を持たせるという一風変わったネットミームが広まりを見せている。国内外でファンイラストがさまざま描かれるなど、熱を帯びているようだ。

本作は、『エルデンリング』をベースとするサバイバルアクションゲームだ。シングルプレイまたは3人プレイに対応している。プレイヤーは夜の脅威にさらされるリムベルドにて3日間を生き延びなければならない。リムベルドでは挑戦するたびに拠点や敵の場所、入手できるアイテムなどが毎回変化する。過酷な2日間を乗り切り、最終日に待つ「夜の王」との戦いに挑む。


本作では『エルデンリング』とは異なり、8人の「夜渡り」からプレイヤーキャラを選択する方式だ。それぞれ姿だけでなく性能や得意とする戦法も大きく異なっている。またリムベルドではたとえば杖や魔力武器が出現しやすい魔術師塔など、拠点ごとに入手しやすい武器の違いも存在。キャラによって探索における優先度が変わる点も本作の持ち味となっている。

そんな本作における夜渡りのひとりである復讐者が、国内外で一風変わった人気を博しているようだ。復讐者とは、本作の8人目の夜渡り。当初は開放されておらず、レディの開放後に所定の手順をこなせばアンロックできるキャラだ(関連記事)。倒した敵を一定確率で死霊として味方に付けるアビリティを備えているほか、スキルでは霊体の味方「ファミリー」のいずれかを呼び出して共闘することができる。そしてアーツは周囲の味方を不死状態にするという能力。もしダウン中の味方が範囲内にいれば、発動時に蘇生も可能だ。

いわばネクロマンサー的なキャラといえる復讐者ながら、なぜか巨大な武器をもたせるファンイラストなどが人気を博している。発端は不明ながら、弊誌で確認する限り6月1日にはすでに復讐者に巨大な武器を持たせるファンイラストが注目を集めていたようだ。その後もあえて復讐者に巨大な武器をもたせる流れはネットミームのように話題となっており、国内でもファンイラストがさまざま投じられている。

*漫画「ベルセルク」のガッツのコスプレ写真に端を発するネットミーム画像にちなんだ、復讐者のコラ画像


復讐者といえば、少女のような人形に魂を宿したキャラであり、作中でもっとも小柄な世渡りだ。そんな復讐者が特大剣や特大武器、大槌などを持てば武器の大きさ、あるいは復讐者の小柄さが際立つことになる。そもそも少女がやる気満々で巨大な武器を担いでいるというシュールさも相まってか、急速に人気が高まっていったのだろう。

なお復讐者はそのキャラクター性も注目を浴びている。たとえば円卓内で話しかけると「馴れ合うつもりはない。…だが、利用価値を手放す趣味もないのでな。必要とあらば、世話も焼こうぞ」と、やたらと威厳たっぷりなセリフを聞かせてくれる。復讐に燃える設定も相まって、冷徹で気高そうな内面とあどけない見た目とのギャップが支持を受けている様子だ。

このようなキャラクター性も、巨大な武器で殺意を垣間見せる復讐者の姿が人気となっている理由としてあるのかもしれない。厳めしい武器で凶暴性を覗かせていても、結局見た目がどうしようもなく可愛らしいというギャップを引き立てているのだろう。ちなみに一部追憶イベントでの発言からか、“ヤンキー”のようなキャラだと妄想するユーザーもチラホラ見受けられる。

ゲームプレイにおける復讐者は信仰がずば抜けて高くなり、次いで知力や神秘が高めになるという魔術・祈祷系のステータス成長を見せる。筋力・技量もまずまずではあるもののHPが極めて低く、あえて近接戦闘するのはリスキーなキャラとなっている。

ただ隠者とは違ってFP回復手段を能力としてはもたず、FPが枯渇した際の攻撃方法として近接武器は持っておきたいところ。その際に、強靭を削りやすいこともあり、あえて特大武器を持たせるのも戦略のひとつだろう。また特大剣や特大武器、大槌には信仰補正がある武器も複数存在。このほか手に入れた遺物の性能から近接復讐者ビルドで遊ぶと宣言するユーザーも見られ、復讐者に巨大な武器を持たせたくなる背景はさまざまにあるのだろう。

*ちなみに大槌は英語版ではGreat Hammerであり、こちらの遺物の二つ目の効果は槌(Hammer)向けのもの


不思議な注目を浴びている巨大武器持ち復讐者のネットミーム。個性豊かなプレイヤーキャラが用意されつつ、幅広いプレイスタイルが可能な『エルデンリング ナイトレイン』ならではの反応といえそうだ。ちなみに本作では特大剣や特大武器、大槌などを装備していると移動速度や回避距離などが減少する(関連記事)。そうしたデメリットも顧みずにHPの低い復讐者であえて巨大な武器を振り回すというプレイスタイルは、狂戦士っぷりに拍車をかけているかもしれない。

エルデンリング ナイトレイン(ELDEN RING NIGHTREIGN)』はPC(Steam)およびPS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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