“ムラ社会”な寂れた町スーパー経営ライフシム『Discounty : ドタバタスーパー物語』わずか1週間で売上10万本突破。開発者は売上を「無料大型アプデに繋げる」と宣言

インディーゲームスタジオのCrinkle Cut Gamesは8月29日、『Discounty: ドタバタスーパー物語』の累計販売本数が10万本突破したことを発表した。本作はPC（Steam/Epic Gamesストア）/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに、8月21日に発売されたばかりで、わずか1週間での記録達成となる。

『Discounty: ドタバタスーパー物語』は、ディスカウント・スーパーマーケットの経営シミュレーションゲームだ。舞台となるのは、さびれた港町ブロムケスト。プレイヤーは叔母に誘われ、この町にたった一つのスーパーマーケット「Discounty」の経営を任されることになる。

本作では店主として、店内のレイアウトや品物の配置を自由に変更可能。配置を工夫して、顧客の行動パターンに合った移動しやすい通路を形成することで、効率的な店舗運営につながる。また、観葉植物や置物といったインテリアを充実させることで、購買意欲を高める空間も演出できる。スーパーの営業中には、顧客が選んだ商品一点ずつの値段をレジ打ちする必要があり、待ち時間や会計の正確さなどは顧客の満足度に影響する。最高のサービスを提供して利益を上げ、スーパーの拡大を目指すのだ。

しかし、スーパーが急成長すると、結束の固いコミュニティが形成されているブロムケストの住民たちからは反感を買ってしまう。彼らは新参者を歓迎しないのだ。店の営業時間外には、自由に町を探索できるため、地元の製造業者と取引契約を交わすといった根回しも必要となる。また、個性豊かな住民たちと交流することで店の常連客にすることも可能だ。さらに港町ブロムケストには、とある秘密が隠されており、住民との交流を通して謎を解き明かしていくことも本作のゲームプレイのひとつとなる。

今回、本作の全世界で全プラットフォームの累計販売本数が10万本を突破したことが発表された。本作は8月21日にリリースされ、わずか1週間での達成となる。SteamDB によるとSteamの同時接続ユーザー数はピーク時に3662人を記録。本作はコンソール向けにもリリースされており、プレイヤーの総数はさらに多いことだろう。開発を手がけたCrinkle Cut Gamesは本作がデビュー作であり、人生で最高の1週間という喜びのコメントも投稿されている。

また、本作のSteamニュースでは、今後の展開についても報告。今回の売上により、今後数か月以上の長期にわたって無料アップデートを開発できるようになったそうだ。内容としては、エンドゲームコンテンツの拡張とリプレイ性の向上に重点をおいたアップデートが予定されている。 港町ブロムケストには解明されていない謎が多く残されており、その謎につながるコンテンツとなりそうだ。

さらに、先述のアップデートの前にはパッチ2としてQoL（快適性）の向上とアクセシビリティ機能の追加もおこなわれる。大きな改善点として、1日の終わりのレポート表示の高速化とスキップ機能が実装予定だ。このパッチ2以降も改善は予定されているためフィードバックを送るのもいいだろう。ちなみに、8月25日にはパッチ1が配信され、多数の改善やバグ修正がおこなわれているので、詳細はパッチノートを参照されたい。

なお本作は発売当初のSteamユーザーレビューにて「非常に好評」ステータスを獲得（関連記事）。対して本稿執筆時点では787件のうち、79%が好評とする「やや好評」ステータスとなっている。経営シミュレーターや住民との交流といった要素が高く評価されている一方で、操作性やUIの不便さのほか、伏線のようにも見える荒れた施設や建物がストーリーに関わってこないなど、作り込みが行き届いていない点も見受けられる。そうした点がクリアしたと思われるプレイヤーから指摘を受け、わずかに評価率が下がった格好だ。とはいえ先述したように、快適性の向上やエンドコンテンツの拡張などが予定されているため、指摘されているような要素の改善が期待されるところだろう。

『Discounty: ドタバタスーパー物語』は、PC（Steam/Epic Gamesストア）/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。近日中にGOG.comでの配信も予定されている。なお、SteamおよびEpic Gamesストアではリリース記念セールとして、9月5日まで定価の20％オフとなる税込3080円で購入可能だ。