『ディアブロ4』にて“使うとサーバーが悲鳴を上げる”ビルドが報告される。規格外すぎて
『ディアブロ4(Diablo IV)』のシーズン8の限定要素「ボスパワー」を用いたとあるビルドが話題となっている。莫大なダメージを生み出すものの、サーバーに大きな負荷がかかるという。

Blizzard Entertainmentは4月30日、『ディアブロ4(Diablo IV)』のシーズン8「ベリアル再来」を開始した。新イベントや新アイテムなど多数の要素が追加されるなか、今シーズンの限定要素「ボスパワー」を用いたとあるビルドが話題となっている。莫大なダメージを生み出すものの、サーバーに大きな負荷がかかるとしてすぐに修正されるとの見方も強まっている。
『ディアブロ4』は、人気ハクスラARPG『ディアブロ』シリーズの最新作だ。対応プラットフォームはPC(Steam/Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S。舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となり、ダークファンタジーとして陰鬱さや凄惨さがさらに強まった作風が特徴。個性の異なる複数のクラスが存在し、強化の進め方や装備次第でさまざまなビルドを組めるゲームとなっている。

本作は、約3か月おきに新要素が追加されるシーズン制を導入している。4月30日から開幕したシーズン8では、新たに「ボスパワー」と呼ばれる要素が登場。ボスパワーは特定のボスを倒すことによって習得できるようになる特殊な能力だ。各ボスパワーにはメインとモディファイアの2つの能力が存在し、メインパワーは1つ、モッドパワーは3つまで使用することができる。
このボスパワーを活用し、サーバーへの負荷がかかるほどの莫大なダメージを発生させるビルドが話題となっている。『ディアブロ』シリーズなどの解説動画を投稿するYouTuberのMacroBioBoi氏は、このビルドについて詳しい仕組みを解説している。
コンボに必要となるのは、「呪われし手の化身」という化身、そして「フレッシュ・リーパーの攪乱」と「ヴァーシャンのライフ吸収」という2つのボスパワーだ。今回のビルドでは、「フレッシュ・リーパーの攪乱」をメインに、「ヴァーシャンのライフ吸収」をモディファイアとしてセットする。
仕組みとしては、まず「呪われし手の化身」が付与する「吸血の呪い」によって敵が脆弱状態になる。そして、脆弱状態の敵にダメージを与えることで「フレッシュ・リーパーの攪乱」のメインパワーが誘発。敵の脆弱は解除され、代わりにスタン状態に。しかし「呪われし手の化身」によってまた即座に脆弱が再付与される。よって「フレッシュ・リーパーの攪乱」の能力が繰り返し誘発していくことになる。
そして「ヴァーシャンのライフ吸収」のモッドパワーは、メインパワーが発動した際に付近の敵に腐敗ダメージを発生させるというもの。つまり、「フレッシュ・リーパーの攪乱」が繰り返し腐敗状態を解除するたびに範囲ダメージが発生する。さらにその範囲ダメージは複数の敵に同時にヒットするため、敵の数が増えるほど指数関数的にダメージが増加するのだ。状況によっては敵1体あたり秒間100回以上ヒットし、そのたびに新たに継続ダメージの計算がおこなわれるという。桁違いのダメージを出すコンボながら、戦闘中はかなり動作が重くなり、同じエリアにいるプレイヤーにもラグを発生させることが報告されている。

ちなみに海外のゲーム情報サイトMaxrollでは、本作のビルドのティアリストにおいて「ヴァーシャンのライフ吸収」を活用したビルドをSランクに置いているものの、使用は自己責任との注釈も書かれている。同サイトでもサーバーへの問題を引き起こしうる可能性が伝えられており、すぐに修正される可能性があるという見立てのようだ。また「ヴァーシャンのライフ吸収」がクールタイムを持たないことはほかのボスパワーと比べても異例であり、弱体化される可能性が高いとの声は各所で見られる。
なお、Blizzard Entertainmentは5月15日に配信予定のバージョン2.2.1のパッチノートを公開済みだが、「ヴァーシャンのライフ吸収」を用いた今回のビルドに直接関係する修正は現時点では告知されていない。とはいえ本作では過去にもスピリットボーン実装時に、サーバーに負荷を与えうるようなビルドが考案され(PC Gamer)、ほどなくして修正に至ったことがある。今回のビルドも各所で話題となるなかで懸念も寄せられており、まもなく修正に向かう可能性はありそうだ。
『ディアブロ4(Diablo IV)』はPC(Steam/Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中だ。PC/Xbox Game Pass向けにも提供されている。