『紅の砂漠』「インテル製GPUへの非対応」方針に、インテルが公式声明。「対応できるよう何年も呼びかけてきた」とのこと
Intel公式は声明を発表し、開発にあたってのサポートを提供してきたとしている。

デベロッパーのPearl Abyssは『紅の砂漠』がIntel Arcに対応しないことをQ&Aページにて発表。これを受けて、Intel公式は声明を発表し、開発にあたってのサポート提供を呼びかけてきたとしている。
『紅の砂漠』は、MMORPG『黒い砂漠』を手がけたPearl Abyssが開発をおこなうオープンワールド・アクションアドベンチャーだ。対応プラットフォームはPC(Steam/Mac App Store/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S。プレイヤーは「灰色たてがみ」に属する傭兵クリフとなり、宿敵「黒い熊」によって散り散りとなった仲間を探すため、大きく5つの地域に分かれた広大なファイウェル大陸を旅する。

3月20日に発売され、Steam版ではいきなり23万人を超える同時接続プレイヤー数を記録。また同日には累計売上本数が200万本に到達したことが報告されるなど、圧倒的な人気が見受けられる(関連記事)。
一方で、本作のコミュニティでは現在ある問題が議論を呼んでいる。本作のFAQ(よくある質問)ページを見ると、『紅の砂漠』が現在はIntel Arcグラフィックカードには対応していないとの説明がされているのだ。さらに、Intel Arcへの対応を見込んで本作を購入したユーザーに向けて、各プラットフォームごとの返金ポリシーを確認するよう案内されている。

Intel Arcとは、CPUメーカーとして知られるIntelが手がけるGPUブランドで、2024年12月から第2世代となる「Battlemage」シリーズが展開されている。GPUシェアにして1%前後に留まることが最近の調査でも明らかとなっており、NVIDIAやAMDに比べると使用率は低いものの、根強い人気を得ている(Tom’s Hardware)。
『紅の砂漠』公式FAQでは「currently(現在は)」との文言があるとはいえ、今後の対応方針を示さずに返金の選択肢を提示している点からも、Intel Arcへの対応は打ち切られたととれる。なお、このFAQページ自体は約1週間前の日本時間3月13日に公開されていた一方で、Intel Arcへの非対応に関する項目は発売後に追記された模様。大型タイトルが特定のベンダーのGPUサポート非対応を発売直後に告示するといった対応は珍しく、一部では批判の声も上がっている。

こうしたPearl Abyssの対応を受けて、本日3月21日にIntelは海外メディアWccftechに向けて声明を発表。Intelいわく、同社はPearl Abyssに対して、Intelグラフィックスへのテストや検証、最適化などを支援するために過去数年間にわたって連絡をとってきたという。その中では、ArcシリーズGPUやCore UltraシリーズCPUなどを含む、複数世代の初期のハードウェア、ドライバー、エンジニアリングリソースを提供してきたそうだ。そして、同社は今もなおPearl Abyss社をできる限りサポートする用意があることを表明した。
ところで、本作はMicrosoftが提供するグラフィックスAPI「DirectX 12」を利用しているが、一般的にはこうしたグラフィックスAPIの利用によって、ベンダーごとの動作の差を低減することが可能とされている。Intelの支援を受けつつも、Intel Arcをサポートしない対応がなされた原因は不明だ。なお、『紅の砂漠』は2019年11月に最初の発表がおこなわれており、Intel Arcの第1世代が登場するよりもはるか前。開発を進める中で技術的な制約が生まれたのかもしれない。今後どのような対応がとられるのか、動向には注目される。
『紅の砂漠』はPC(Steam/Mac App Store/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中。
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