『ウィッチャー』開発元CDPRのボス、「Summer Game Festで大きな発表はしないよ」とファンをなだめる。しかしそれすら深読みされる
CD PROJEKT REDの共同CEOを務めるMichał Nowakowski氏は5月30日、「Summer Game Fest 2025」について大きな発表はないと示唆するコメントをした。しかしそのコメントが、かえってファンの“深読み”を読んでいる。

CD PROJEKT RED(以下、CDPR)の共同CEOを務めるMichał Nowakowski氏は5月30日、「Summer Game Fest 2025」についてコメントした。同イベントでは『ウィッチャー4』などの新情報について、発表はないか、あっても控えめなことを示唆し、ファンに落ち着くよう呼びかけた。しかしかえってファンは高ぶっているようだ。
「Summer Game Fest」は、ゲームジャーナリストのGeoff Keighley氏が主催となって毎年夏に開催している、大規模なゲームの発表イベントだ。オンライン配信型のゲームイベントとして2020年にはじめて開催。2023年にはアメリカ・ロサンゼルスにあるYouTubeシアターにて、オフラインイベントとしても開催された。今年も「Summer Game Fest 2025」(以下、SGF 2025)としてロサンゼルスのYouTube Theaterにて日本時間6月7日より開催予定だ。
またCDPRは、ポーランド・ワルシャワに拠点を置くCD PROJEKTグループの子会社だ。『サイバーパンク2077』や『ウィッチャー』シリーズを手がけたことで知られている。また2024年12月には『ウィッチャー4』を正式発表(関連記事)。さらに『サイバーパンク2077』の続編となる作品もプリプロダクション段階に入ったことが5月28日に発表されていた(関連記事)。

Keighley氏は5月29日、SGF 2025にパートナーとして参加する一部企業を発表。CD PROJEKTは任天堂やソニー、2K、Annapurnaなどとならび、同イベントに参加することが明かされていた。
この発表にともない、CDPRの共同CEOを務めるMichał Nowakowski氏は、X上でコメント。Nowakowski氏によれば、SGF 2025のパートナー発表ポストのリプライなどで「ちょっと独創的な憶測」が見られると表現した。一方で最近のCD PROJEKTの動向として、Nintendo Switch 2向けに『サイバーパンク2077 アルティメットエディション』が来週6月5日に発売されることを思い出してほしいと念押し。つまり、SGF 2025では同作に関するプロモーションが中心になるという示唆かもしれない。あわせて同氏は、ファンに落ち着いてほしいと呼びかけた。
Nowakowski氏の言う“独創的な憶測”とは、『ウィッチャー4』や『サイバーパンク2077』の続編に関する発表を期待するファンの声を指しているとみられる。一大イベントであるSGF 2025で新情報が披露されるのではないかといった憶測も広まっているのだろう。ただCDPRが投資家向けに発表するところによると、同作は2027年以降のリリースを見込んでいるという(関連記事)。また『サイバーパンク2077』の続編も、まだプリプロダクション段階。まだ伝えられる情報はなく、あくまで発売直後の『サイバーパンク2077 アルティメットエディション』について宣伝する予定なのかもしれない。
しかしこうしたNowakowski氏の呼びかけにも関わらず、ファンはかえって高ぶっているようだ。ざわめき立っているファン目線では「Nowakowski氏がわざわざやんわりと否定したということは、サプライズとしての告知を準備しているのではないか」との「深読み」がなされている。なかには「つまり……『ウィッチャー4』が来週発売されるってこと?すごい!」といったジョークまで見られる。いずれにせよ、むしろ期待を高めたユーザーもいるようだ。
ちなみに『ウィッチャー』シリーズでは、ポーランドのスタジオFool’s Theoryが第1作のリメイク版を開発中(関連記事)。同作は2022年10月の発表以来続報がない状況だ。また『サイバーパンク2077』では実写作品の制作が2023年10月に発表されたほか、昨年9月にはアニメの新作もティザー告知されていた(関連記事)。Nowakowski氏が示唆する通り『サイバーパンク2077 アルティメットエディション』の告知が中心となるのか、それともサプライズ発表があるのか。SGF 2025でのCDPRの発表が注目されるところだ。
「Summer Game Fest 2025」は、日本時間6月7日から6月9日まで実施予定だ。