機械兵器×荒野冒険RPG『アームドファンタジア』バトルシーン映像お披露目。『ワイルドアームズ』のクリエイターが贈る新作大型JRPG
Wildbunch productionは8月1日、現在開発中のRPG『ARMED FANTASIA(アームドファンタジア)』のバトルシーン映像を初めて公開した。本作は『ワイルドアームズ』を手がけたクリエイターによるJRPGだ。

デベロッパーのWildbunch productionは8月1日、現在開発中のRPG『ARMED FANTASIA(アームドファンタジア)』のバトルシーン映像を初公開した。国内メディアGame*Sparkが報じている。
本作は、金子彰史氏をはじめとした『ワイルドアームズ』シリーズのクリエイターらが再集結して手がけるウェスタンパンクRPGだ。PC/PS5/Xbox Series X|S向けに開発中で、発売時期は未定。

『ARMED FANTASIA(アームドファンタジア)』の舞台となるのは、荒野化が進む大地ロンデニアムだ。この世界では、異生物カイジュウの脅威が災害として発生しており、人類はそれに対抗するため、使用者の魔力を力に変えるARMと呼ばれる機械兵器を開発。プレイヤーは、ARMを扱える冒険者の少年となり、仲間と共に広大な荒野を冒険する。
本作のバトルでは、「クロスオーダータクティクス」と名付けられたターンベースのコマンドバトル形式が採用。同一のターゲットに連続的に攻撃をおこない威力や効果を高める「オーダーチェイン」や、タイミングを見て素早く反応し、リアルタイムに行動順を無視した割り込み攻撃をする「フォースブレイク」といったシステムが特徴となっている。
今回公開されたのは、そんな本作のバトルの様子を収めた実機映像だ。後述するKickstarterキャンペーン開始時に披露されたコンセプト映像(以下に掲載)からは、さまざまな面でブラッシュアップされていることがうかがえる。ただし、まだ“絶賛開発中バージョン”であり、キャラクターモデルやエフェクト、ライティングなどは、ここからさらに調整していく予定だそうだ。各種ゲージの挙動についても、開発用の仮数値での動作で実データは反映されておらず、雰囲気だけ感じ取ってほしいとのこと。
またバトルシステム自体に関しても、今後大掛かりに手が入る可能性があるという。映像には、属性表示やブレイクターンといった未公開要素も含まれているが、バトルシステムの精査が終わった後に、改めて情報を公開するとのことである。とはいえ、本格的なゲームプレイ映像が公開されたのは初めて。本作は、当初2025年3月の発売が予定されていたが無期延期されており、開発が着実に進んでいることをファンに示す狙いがあったのだろう。
本作では、『シャドウハーツ』シリーズを手がけた町田松三氏の新作RPG『PENNY BLOOD(ペニーブラッド)』と合同で、2022年8月にKickstarterにてクラウドファンディングが実施(関連記事)。それぞれのチームが、自分たちの過去作品から着想を得た新作大型JRPGの制作を目指したこの“ダブルキックスターター”キャンペーンを通じては、約1万8000人から約3億8000万円を集めることに成功した。その後『ARMED FANTASIA(アームドファンタジア)』については、先述したように無期延期となったものの、開発が続けられている。
ちなみに今回の発表の中では、『PENNY BLOOD(ペニーブラッド)』はパブリッシャーが決まらず、本編の制作が進んでいないことが説明された。Kickstarterを通じて得た資金は2023年の秋には尽きてしまい、その後は町田氏らが自己資金を投入して活動しているそうだ。またこの間には、本キャンペーンに携わったプロデューサーのBen Judd氏とDANGEN Entertainmentを相手取り、報酬支払いを巡って提訴するという出来事もあった(関連記事)。
そうした困難な状況にある中でも、町田氏らは『PENNY BLOOD』のIPの価値を向上させることを目的に、小説「ペニーブラッド・インヘリターズストーリー」(Vol.1・Vol.2)や、前日譚となるローグライクアクションゲーム『PENNY BLOOD: HELLBOUND』(Steam)を制作し、リリースしている。同氏は、本編の制作を実現できるよう、小さくとも一歩一歩努めていくとしてファンに理解を求めた。