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老舗スタジオ閉鎖&人員削減で揺れる「Electronic Arts」、スタッフの士気がダダ下がりしているとの証言。“誰が辞めたかすらわからない”混乱状態か
傘下スタジオBioWareの閉鎖を含む体制の変化が注目された一方で、社内で大きな混乱が生じている様子を伝える関係者証言も出ている。

Electronic Arts(以下、EA)は10月22日、今後の事業方針について発表した。傘下スタジオBioWareの閉鎖を含む体制の変化が注目された一方で、社内で大きな混乱が生じている様子を伝える関係者証言も出ている。
先日EAより明かされた事業方針では、SFRPG『Mass Effect』シリーズやファンタジーRPG『Dragon Age』シリーズなどを手がけてきたBioWareの閉鎖が発表。『Mass Effect』シリーズの最新作は開発中止になったという。また、DICEとRespawn Entertainmentで将来的に共同プロジェクトを進める計画や、『Marvel’s Iron Man』『STAR WARS ジェダイ』シリーズ次回作などの発売に向けた取り組みを継続していくことなども明かされた(関連記事)。

一方で発表後、BioWareだけでなく複数のスタジオのスタッフが、自ら解雇されたことを相次いで公表。Maxisで『ザ・シムズ』シリーズのシニアクリエイティブディレクターを務めたAnna Huerta氏や、Full Circleで『skate.』のシーズナルクリエイティブディレクターを務めたJohn Epler氏など、各傘下スタジオの主要スタッフもレイオフの対象となったようだ。同社内では、さっそく体制の変化が訪れていることも見受けられる(Vertical Slice)。
そして今回、Vertical Sliceが関係者の証言から伝えるところによると、EAの不透明な人員削減によって、影響を受けた人もそうでない人も、ひどく混乱しているとのこと。人員削減については社内のメールで発表された一方で、各スタッフが状況を十分に把握できていないようで、一部のマネージャークラスのスタッフであっても誰が解雇されたのか具体的に伝えられていない状態だという。あるスタッフは、LinkedInで解雇されたと伝える投稿を見て初めて別れの挨拶をしてきた同僚もいたと語っており、EAではこうしたアプローチが常態化しているとされている。さらにある証言は、解雇された人たちを孤立させるためにやっているのではないかとの疑いをあらわにしている。

こうした証言がすべて事実であるかは定かではないものの、人員削減におけるスタッフの扱いを巡って、経営陣と従業員との間に溝が生まれている可能性もうかがえる。社内ではスタッフたちの士気が劣悪な状態にあると関係者は述べており、また社内で推進されているという生成AIの活用を巡っても不満は生じているようだ。上述したような流れも相まってか、現場ではどこまで従業員を減らしてゲームを開発できるのかを見極めるために生成AIの活用が推し進められているのではないか、といった疑念も生じているという。ちなみにEAでは過去にも、社内チャットボット「ReefGPT」を含むAIツールが現場に混乱をもたらしている状況が報じられたこともあった(関連記事)。
なおEAは、昨年9月にサウジアラビアの政府系ファンドであるPIF、米国のプライベートエクイティ企業であるSilver Lake・Affinity Partnersの3社からなるコンソーシアムと、総額約550億ドル(買収完了時のレートで約8兆7000億円)で株式100%を取得しての買収に合意。今年8月に買収を完了していた(関連記事)。買収に際する資金調達としてEAは巨額の負債を抱えることになり、組織効率化のために人員削減が進められるのではないかという見方もあった。そうしたなかで今回の人員削減がおこなわれたわけだ。
もっとも、EAでは以前から人員削減や組織再編がたびたびおこなわれてきたが、ここ数年のAI推進や経営体制の変化、そして老舗スタジオの閉鎖などを巡って、経営陣に対するスタッフの反発がいっそう強まっている可能性はあるだろう。あくまで匿名証言が報じられている段階ではあるものの、今後EAがどのように舵取りをおこなうのか、そして新作ゲームや運営中のゲームへの影響も注目される。
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