ゴミ箱に捨てられていた『ドンキーコング』の原画がオークションに出品、推定価格は最大約2400万円。元任天堂社員がたまたま“救出”、その後40年忘れ去られた超レア物

オークションに出品出品された『ドンキーコング』の原画は推定価格約1580万~2370万円だ。実はゴミ箱に捨てられていたというエピソードも含めて注目されている。

オークションハウスLandry Pop Auctionsにて、任天堂に関連するコレクション50点のオークション『Jumpman: The Beginning of an Icon』が10月28日まで開催中だ。目玉の一つとなっているのはアーケード版『ドンキーコング』のプロモーションアート原画。その貴重さや価値だけではなく、この出品物に関わるエピソードもあわせて注目されているようだ。VGCなどが報じている。

この原画を出品しているのはDonna Darbous氏。Nintendo of Americaの元従業員で、広告マネージャーを務めていたという。今回のオークションでは50点中36点の出品者となっており、貴重なコレクションを多数売りに出している。

Image Credit: Landry Pop Auctions

Darbous氏が出品しているアーケード版『ドンキーコング』のアート原画は、1981年に発売した『ドンキーコング』の北米向けプロモーションで使用されたイラストの原画。当時まだ「ジャンプマン」と呼ばれていたマリオを、一般の人が目にした最初のイラストのひとつだとされている。作家・イラストレーターのLeslie Cabarga氏が手がけたもので、厚紙にインクとエアブラシで描かれた背景画像の上に、インクとアクリル絵の具でキャラクターが描かれた透明なアセテートシートをセル画のように乗せた作品だ。Landry Pop Auctions上では、10万~15万ドル(約1580万~2370万円)との推定価格がつけられており、本稿執筆時点での最高入札額は8万ドル(約1260万円)だ。

ところが、この貴重なイラストはDarbous氏が“救出”しなければ、この世から消えてしまう危機にあったという。Darbous氏がNintendo of Americaに勤めていた時代、事業の拡大に伴い、倉庫をオフィススペースに改装したことがあった。そして改装のために倉庫の中を空ける際に、このイラストはゴミ箱に捨てられてしまっていたのだという。Darbous氏は上司に持ち帰る許可を取って、数点のイラスト入りの封筒を“救出”したそうだ。

しかしその後、Darbous氏は長らくこのイラストの存在を忘れていたという。それからおよそ40年が経ち、持ち物を整理している際に再発見。さらに家の中から当時の品を探し回ると、今となっては貴重な多くの資料が自宅のコーヒーテーブルの引き出しの中から見つかったのだという。Darbous氏は「ガレージのゴミ箱やコーヒーテーブルの引き出しにしまいっぱなしにしておくには、これらは歴史的にあまりにも重要すぎる」と考え、オークションへの出品を決めたと語っている。

Image Credit: Landry Pop Auctions

今回Darbous氏が出品しているロットの目玉には『ドンキーコング』のプロモーションアート原画以外にも、ゲーム&ウオッチのプロモーション用に描かれたミッキーマウスのイラスト原画2点(いずれも推定価格8000~1万2000ドル、日本円でおよそ126万~190万円)や、マリオなどのキャラクターのプロダクションアート、『パンチアウト!!』プロモーション用のマイク・タイソンのサイン入りグローブなどが存在。また、Nintendo of America社員用に作られたセーターやジャケット、社員向けオリエンテーションのVHSテープといった、元任天堂関係者ならではの貴重な資料が多数出品されている。

Image Credit: Landry Pop Auctions

ちなみに、出品されている社員向けオリエンテーションテープの映像はLandry Pop Auctionsのサイト上で一部公開されているので、任天堂の歴史に興味のあるファンは一度チェックしてみるのも良いだろう。

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Hiroyuki Furukawa
Hiroyuki Furukawa

好きなゲームがマイナーと言われると喜ぶ天邪鬼なゲーマー。アーケードゲームも嗜み、ゲームセンターにもひっそりと出没する。

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