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「クローンゲームを先に発売されたくなければ3万円払え」との“ゲーム開発者脅迫メール”が相次ぐ。たぶんハッタリ。だけど悪質
、「24時間以内に200ドルを支払わなければ、開発中のゲームのクローンゲームを先に販売する」とゲーム開発者を脅迫するメールを受け取ったとの報告複数寄せられている。

インディーゲーム開発者が、「24時間以内に200ドルを支払わなければ、開発中のゲームのクローンゲームを先に販売する」といった脅迫メールを受け取ったと報告し、波紋を広げている。インディーゲーム開発者を狙った新手の恐喝行為、あるいは嫌がらせとみられ、報告例が相次いでいる。海外メディアInTheIndieが報じている。
このメールが届いたことを最初に報告したとみられるのは、『Iron Pilgrim』を制作しているデベロッパーのWeasel Pitだ。『Iron Pilgrim』は、PC(Steam)で2027年第3四半期に発売予定のローグライトアクションゲーム。列車を操作して木々や建物を薙ぎ倒しながら、貨車に積んだ武器を使って敵の大群に挑んでゆく。パワーアップのたびに武器を積んだ貨車が連結されていくが、その分列車の当たり判定も大きくなっていくリスクもあるという。

開発者に届いた脅迫メールの差出人はZagir Harifを名乗る人物。Weasel Pitが公開したメールの内容によると、このゲームのプロジェクトを見て、差出人は開発者より先に自分で制作したゲームを販売すると決めたと主張。メールには、Weasel Pitの公開しているゲームの開発中の映像をもとに、生成AIを使用して作られたと思われる『Iron Pilgrim』のクローンゲームらしき動画が添付されていたという。しかし、24時間以内に200ドル(約3万2000円)相当のSteamのコンテンツを送れば、販売はしないとの交渉を持ちかけてきたとしている。
メールを受け取ったWeasel Pitは恐らくこのメールが届いたのは自分だけではないだろうとして、X上で今回のケースについて共有。指示された200ドルについては「もちろん払わない」としつつも、数か月かけて作った制作物を公開した途端、即座にAIによるコピーが作られる現状について「これからはオンラインでプロジェクトを公開するのに、より慎重にならなければならない」と述べている。
Weasel Pit の投稿を引用ポストしているPsicodart Gamesは、Weasel Pitに届いたのと同じ差出人から、酷似した内容の脅迫メールが届いていたことを公開している。Psicodart Gamesは、一輪車に乗ったピエロを操作し、敵と戦いつつ観客の熱も保たなければならないというアクションゲーム『Circusar』を開発中で、2027年第1四半期に発売予定だ。

Psicodart Gamesが公開した脅迫メールをWeasel Pitに届いたものと比較すると、文中のゲーム名を『Circusar』に差し替えた以外は、完全に同じ内容となっている。Psicodart GamesはRedditでも脅迫メールが届いた件を投稿しており、そこでの投稿によれば、メールに添付された動画は『Iron Pilgrim』の場合と同じように、『Circusar』の動画をもとに生成AIで作られたとみられるものだったようだ。
なおWeasel Pitは、今回の脅迫メールを公開する以前に、過去にRedditにて3万5000株のクローバーの中から四つ葉のクローバーを探すゲームのコンセプトを紹介するスレッドが投稿された際に、こうしたコンセプトを“手抜きゲーム(low effort games)”だと批判。「もしこのゲームをSteamでリリースするなら、無料版を作って同じくSteamでリリースしてやる」と脅していた。ちなみに、スレッド投稿者のコメントは現在削除されているが、スレッド内には別のユーザーからもこうしたコンセプトに飽き飽きしているといった批判コメントが見られる。シンプルなコンセプトのゲームのアイデアが、批判されている状況だったようだ。
いずれにせよ、そうした投稿をおこなっていた経緯も踏まえると、今度はWeasel Pitが“似たような脅し”を受けている状況ともいえる。また、Weasel Pitが自作自演で被害者を装っているのではないかといった憶測も寄せられている。ただInTheIndieがWeasel Pitからの声明として伝えるところによると、Weasel Pitは先述したRedditでのコメントについて間違った行為であったとし、(クローバー探しゲームの)開発者には謝罪したという。また200ドルを要求する脅迫メールについてはWeasel Pitだけでなくほかの開発者向けにも送られており、あくまで自作自演ではないと主張している。またメール内には同様の脅迫メールを受け取ったとRedditで報告する別の開発者の投稿が紹介。上述のメールと同じく[email protected]というアドレスから送信されており、ゲームタイトルと添付の動画以外はまったく同じメールが送られているようだ。
今のところ、今回のような脅迫メールで実際に200ドルを支払ったという被害者の報告は見られていない。恐喝が目的なのか、単に嫌がらせが目的なのかも不明ながら、今後も同様の手口が続くことも予想される。今回のWeasel Pitのケースでは、YouTubeチャンネル上で公開されている連絡用のメールアドレスに脅迫メールが届いたようだ。デベロッパーが連絡先を公開していることは珍しくないものの、やむを得ない場合を除いては、別の連絡手段を用意する方が安全だろう。また、万が一同様のメールが届いた場合、添付されたファイルがウイルスなど悪意のあるファイルである可能性もあるため、添付ファイルは決して開かないようにしたい。
なお、メールの差出人はクローンゲームを制作したと主張しているものの、AIで生成したとみられる動画が添付されているのみであり、実際にクローンゲームが制作されているとは限らない。また仮に恐喝だとしても金銭ではなく“200ドル相当のSteamのコンテンツ”を要求している点は奇妙ともいえる。同様の脅迫メールが届いたとしても、焦って“身代金”を支払わない方がよいだろう
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