Discord、従業員170人のレイオフ実施へ。新年早々、海外企業の人員削減続く


コミュニケーションツール「Discord」を運営するDiscord社は現地時間1月11日、従業員規模を17%削減し、170名の従業員をレイオフすることを社内向けに発表した。海外メディアThe Vergeが報じている。


Discordは、PC・モバイルのほかPS5向けにも展開されているコミュニケーションツール。ユーザーは自由にサーバーを立てて、ほかのユーザーとの集いの場にできる。同ツールではテキストでのチャットのほか、音声による複数人でのボイスチャットや映像配信も可能だ。

The Vergeの報道によると、同コミュニケーションツールを運営するDiscord社のCEO・Jason Citron氏は社内向けに声明を発表。従業員規模を17%削減し、170名の従業員をレイオフすることを伝えているという。同氏の声明によると、Discord社はここ数年で大きく成長し、2020年以降(会社規模が)5倍に拡大したとのこと。結果的に多くのプロジェクトが進行することになり、運営方法が効率的ではなくなっていたとされる。

そのため、より焦点を絞って社内での連携の方法を改善し、組織が迅速に動けるようにする必要があると判断されたという。このことが今回の従業員規模縮小の主な理由であると説明されている。難しい決断ながら、長期的に同社がユーザーにより良いサービスを提供し、将来にわたって強力で収益性の高いビジネスを構築し続けるために必要であると確信(conviction)をもって判断されたそうだ。

なお声明には解雇される従業員に対してのサポートも細やかに明かされている。5か月分の給与およびDiscord社で勤務した年数に応じて1週間分ずつの給与が支給されるほか、5か月間の福利厚生と3か月間の再就職支援サービスなどが提供されるそうだ。

今回のDiscord社も含め、新年早々に海外企業が各社レイオフ・人員削減を発表している状況にある。ゲームエンジン「Unity」の開発元Unity Technologiesは現地時間1月8日、全従業員の25%にあたる従業員約1800人を解雇する方針を発表。さらに現地時間1月10日にはライブストリーミング配信プラットフォーム「Twitch」の運営元Twitch Interactiveでも500人以上の人員削減がおこなわれた(関連記事1関連記事2)。

昨年2023年にもゲーム業界やその周辺では数々のレイオフ・人員削減がおこなわれていた(関連記事)。始まったばかりの2024年でも人員削減の流れが続いており、今後の動向は注視される。