スクウェア・エニックスは9月15日、『STAR OCEAN THE SECOND STORY R（スターオーシャン セカンドストーリー R）』の体験版を配信開始した。対応プラットフォームはNintendo Switch/PS4/PS5/PC（Steam）。本作は『スターオーシャン セカンドストーリー』のリメイク作。体験版において、オリジナル版における“スッと現れる”キャライラストの演出が復活することが判明し、ファンの注目を集めている。
『スターオーシャン セカンドストーリー R』は、トライエースが手がけPS向けに1998年に発売された『スターオーシャン セカンドストーリー』のリメイク作品だ。リメイク版の開発はジェムドロップが手がけている。本作の舞台となるのは『スターオーシャン』の20年後の世界。銀河連邦の青年将校であるクロードは、惑星ミロキニアで発見された謎のドームを調査。光に包まれて見知らぬ土地に飛ばされ、少女レナと出会うことになる。プレイヤーはクロードとレナの2人の主人公からいずれかを選び、それぞれの視点から物語を体験する。
本作はリメイクにあたっては3Dと2Dが融合した新たなビジュアルが採用され、フィールド・街・ダンジョンなどすべてのマップが刷新されているという。また全イベントをオリジナル声優により初収録。2008年発売のPSP向けリメイク『スターオーシャン2 Second Evolution』のキャラボイスも収録されており、キャラごとにいつでも好みのボイスを選択可能となっている。
キャライラストについても、全13体のプレイヤーキャラおよびNPCのイラストが刷新。近年の『スターオーシャン』シリーズに携わった梶本ユキヒロ氏が手がけている。さらにキャライラストについては、オリジナル版およびPSP向けリメイク版のイラストも収録。こちらもキャラボイスと同じく、プレイヤーがいつでも選択可能だ。そしてオリジナル版における、とある要素まで再現してイラストが収録されている点が注目を集めている。ステータス画面にて、キャライラストが下から「スッ」と出てくるのである。
『スターオーシャン セカンドストーリー』オリジナル版においては、ステータス画面を開くとキャライラストが下からぬるりと現れるアニメーションが用意。この印象的な仕様は本作を題材にした漫画のひとネタとして採用されることになった。その漫画というのが、当時のエニックスが発行していたアンソロジー作品集「スーパーコミック劇場 スターオーシャンセカンドストーリー 第7集」における坂本太郎氏の「スポーティーな瞳」という作品だ。
スポーティーな瞳は、クロード・ボーマン・ノエルの3人組が、窓の外からしゃがんでチサトとレナの着替えを覗き見するという内容だ。ただし主人公たるクロードはこそこそと隠れる気がない様子。制止するボーマンとノエルを無視して、凛々しい表情を浮かべながらゲーム内のアニメーションのごとくスッと立ち上がるシュールなシーンが描かれる。この漫画の影響も手伝ってか、キャライラストが下からスッと出てくる『スターオーシャン セカンドストーリー』の演出は（特にクロードを対象に）ファンの語り草となっていた。
一方で『スターオーシャン2 Second Evolution』においては、キャライラストの刷新に際して、ステータス画面で下からスッと出てくる演出は撤廃。このたび『スターオーシャン セカンドストーリーR』として再びリメイクされるにあたって、復活を遂げるかは一部ファンに注目されていたようである。ちなみに「スポーティーな瞳」の作者の坂本氏も、先述のポストにて『スターオーシャン セカンドストーリー R』に下からスッと出てくるアニメーションが復活するかどうかが気がかりな様子を見せていた。今回の体験版にてスッと出る演出の復活が判明し、同氏は「下からスッと出てくれて、ありがとうございます」と感謝を伝えている。
本作ではオリジナル版だけでなく、2008年発売のPSP向けリメイク版も含めたキャライラストを収録。キャラボイスも切り替え可能となっており、プレイヤーごとに思い入れのあるバージョンに準拠して遊べる仕様となっている。スッと現れるキャライラストの演出復活も含め、ファンへの細やかな気遣いが感じられるリメイクとなりそうだ。体験版にはゲーム序盤が収録されており、3時間までプレイ可能。製品版へのデータ引き継ぎも可能となるので、気になる人は発売までに遊んでおくのもいいだろう。
『スターオーシャン セカンドストーリー R』は、Nintendo Switch/PS4/PS5/PC（Steam）向けに11月2日発売予定だ。各プラットフォーム向けに体験版が配信中となっている。
