『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて爆速&危険な乗り物が考案される。超高速ジェットじゃじゃ馬

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、凄まじい速さで空中を飛行できる乗り物を作成したユーザーが現れた。かなり“不安定”ながら速さだけは確かな点が注目を集めている。

ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』にて、凄まじい速さで空中を飛行できる乗り物を作成したユーザーが現れた。「マップ全体を2分40秒で横断できる」と謳われており、かなり“不安定”ながら速さだけは確かな点が注目を集めている。


『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、Nintendo Switch向けに発売中のアクションアドベンチャーゲームだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編にあたる。新作においては、ハイラルの地が突如として天変地異に見舞われる。城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ。大地と大空が広がった世界にて、“右手”に力を宿したリンクがハイラルの異変に立ち向かう。

本作ではリンクの新たな能力「ウルトラハンド」によって、さまざまなものをビルド可能。攻略に役立つメカからなんの役にも立たない装置まで、プレイヤーたちが多彩なもの作りに励んでいる(関連記事)。国内外のSNSやコミュニティで、プレイヤーたちはお互いの創造物を共有。海外掲示板Redditにおいては特に「r/HyruleEngineering」などで、ユーザーによる多彩な発明が日夜投じられている。

そんな同コミュニティにて「マップ全体を2分40秒で横断できる」と謳われる、爆速な乗り物が報告されている。画期的な乗り物を紹介しているのはRedditユーザーのMiztrSageTOTK-Only氏(以下、MiztrSage氏)だ。同氏は乗り物の作成および運転の手順を紹介しつつ、運用時の様子を収めた動画を投稿している。ちなみに同氏はこの乗り物を「Mach1-V2」と命名している。


MiztrSage氏の作成したMach1-V2の機体は、複数の柵状のパーツと扇風機のゾナウギアで構成されている。ただし扇風機は機体に付けられておらず、ウルトラハンドで扇風機を持ち上げて運転する様子だ。前方部分に扇風機の風を当てて推進力を得ているようで、風の当て方で方向転換も可能。たとえば左曲がりたい場合は右から扇風機の風を当て、右に曲がりたい場合はその逆。とはいえ急な方向転換はできないと見られ、凄まじい速度を誇る一方で小回りは効かないようだ。

一方でその速さだけは確かであり、ワールドの読み込みが追い付かないためか小さなフリーズが発生している様子が見られる。なおMiztrSage氏は動画内で「パラセール必須」との旨を伝えており、墜落したり振り落とされたりといった危険が常に伴うのだろう。操縦桿さえない荒々しい作りであり、いつ落ちても大丈夫なようにパラセールを開く心構えが必要になりそうだ。

Mach1-V2の素材となっている柵状のパーツは「ゴーレム製造房」の右脚の蔵のエレベーターから取り外して拝借したものだ。柵は現地でウルトラハンドを使って何かと組み合わせることで、ブループリントに登録して複製することが可能。また柵の特異な性質として、ブループリントで複製したあとに分離しても消えることがない。複製して自由に組み替えられるわけだ。


MiztrSage氏が説明するMach1-V2の作り方としては、まず14枚の柵をウルトラハンドで重ねる。この部分が扇風機の風を受ける“帆”の役割を担う。そして帆と垂直になるように、さらに柵を付ける。リンクが乗るための足場になる3枚と、バランスをとるために帆を隔てた向こう側に2枚、合計5枚の柵が必要とのこと。足場となる3枚の柵側の帆のすぐそばにスペアバッテリーを配置、向こう側の2枚の足場の先端におきあがりこぼしのゾナウギアを設置すれば機体は完成だ。

後は扇風機のゾナウギアをウルトラハンドで持ち、風を帆に当てることでMach1-V2は発進。扇風機を左右に動かす、あるいは扇風機の上下の向きを変えれば機体の向きをある程度を調節できるそうだ。ちなみに筆者も試してみたところ速さだけは一級品なものの、操縦が非常に難しく検証した限りではまともに制御することができなかった。またMach1-V2においてリンクは機体の端に立っているだけであり、何かにぶつかろうものならたちまち滑り落ちてしまう。筆者の組み立て方が悪く帆などのパーツが微妙にズレていたか、あるいは扇風機の位置を細かく調整する運転技術が必要なのかもしれない。


なおゴーレム製造房の各蔵に配置されたオブジェクトは、その特異な性質が注目を集めている。右脚の蔵のエレベーターの柵もそのひとつで、非常に軽いうえ、大きな空気抵抗をもつような挙動を見せる点が特徴。柵を重ねるとなぜかその性質が強化され、さらに風の影響を受けやすくなる(関連記事)。また扇風機のゾナウギアは、ウルトラハンドで接着されていない場合に無制限に推進力を生み出す仕様があると推察されている。Mach1-V2にもこの仕様が活用されているようで、扇風機を機体に接着した乗り物以上に速度を出すことができるのだろう。

ちなみに国内ユーザー間では、ゴーレム製造房のアイテムの特異性がひと足早く注目されていた。最近になってr/HyruleEngineeringでも柵の入手方法やその特性が報告され、ものづくりにさまざまなかたちで応用されているわけだ。Mach1-V2もそのうちのひとつとなる。今後もゴーレム製造房の“怪しい素材”を用いて、国内外のコミュニティで新たな発明が生み出されていくかもしれない。


なお同じくゴーレム製造房右脚の蔵のオブジェクトであるU字ブロックについては、先日のVer.1.2.0アップデート後に一部の特性がなくなったことが報告されている。具体的には、ブループリントで複製した際やライネルの咆哮で壊れない性質などが、不具合として修正されたと見られる(関連記事)。柵については同アップデート後も同様の“壊れない”性質が残っているものの、今後のアップデートで調整されることもありそうだ。

『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』はNintendo Switch向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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