『スーパーマリオRPG』ジーノの絵を“約1000日間毎日描き続けた”人、リメイク発表で報われる。願い、星に届く
任天堂は6月21日、リメイク版『スーパーマリオRPG』を発表した。その傍ら、とあるユーザーの積年の願いが叶っていた。登場キャラ「ジーノ」が新作ゲームに出ることを祈願して、約1000日にわたって毎日、同キャラの絵を描き続けた者がいたのだ。
『スーパーマリオRPG』はスーパーファミコン向けに1996年に発売された同名作品のリメイク版となる。オリジナル版は任天堂と当時のスクウェアとの共同開発作品だ。本作の舞台は『スーパーマリオ』シリーズの世界。あるとき空に巨大な剣があらわれクッパ城めがけて落下し、人々の願いをかなえるスターロードが壊されてしまう。マリオは心強い仲間たちとともに、スターロードの欠片であるスターピースを集めて、願いのかなう平和な世界を取り戻すことを目指す。
本作のエッセンスを部分的に受け継ぐ作品としては『ペーパーマリオ』や『マリオ&ルイージRPG』シリーズにも展開され人気を獲得。一方で、ファンタジー要素が強く傑作と名高い『スーパーマリオRPG』オリジナル版は、長らくリメイクや続編展開がファンに望まれていた。
そんな本作に登場するキャラ「ジーノ(Geno)」を、992日間にわたって毎日描き続けた者がいる。TwitterユーザーのThinginator氏だ。同氏がジーノの絵を描き始めたのは、2020年10月4日のこと。「ジーノが『大乱闘スマッシュブラザーズ』に登場するまで、毎日ジーノを描き続ける」とした投稿から、すべてが始まった。
ジーノは、『スーパーマリオRPG』におけるオリジナルキャラだ。前述のスターロードからの使者として、スターピースを取り戻すため地上に降り立ち、マリオ一行とともに戦うことになる。人形に乗り移った体が特徴で、ヒーローらしく、かつキザな言動も魅力。また、本作の冒険の目的に深く関わる人物でもあり、ほかのキャラと並んでファンからの人気も高い。しかし、オリジナル版が任天堂と当時のスクウェアによる共同開発という特殊な座組だったゆえか、ジーノの別作品への登場は極めて限定的だった。これはマロといったオリジナルキャラも同様の境遇だった。
Thinginator氏も、ジーノを心から愛するファンのひとり。同氏の目標は、ジーノの『大乱闘スマッシュブラザーズ』登場ではなく「ジーノの新しいゲームへの登場」へと変更。リメイクでも続編でも、とにかく新作でジーノに会いたいという切なる願いがうかがえる。そして、1000枚目のファンアートを待たずして、“奇跡”が起きた。「Nintendo Direct 2023.6.21」にて、念願の『スーパーマリオRPG』リメイクが発表されたのである。発表当時のThinginator氏のリアクションを、同氏自身がTwitterアカウントに投稿している。悲鳴をあげた後息が激しくなるなど、感極まって呼吸もままならない様子がよくわかる。
そして上記の絵が、『スーパーマリオRPG』リメイク発表後の、Thinginator氏による一枚である。星に願いが届いた万感の思いが、ジーノの表情に反映されているようだ。なお、同氏は本作が発売される11月17日まで、ジーノの絵を毎日書き続けるそうだ。1000枚を超えて、ジーノへの愛がさらに積み重なることだろう。なお、Thinginator氏はGoogle Driveにて、同氏が描いたジーノの絵を一般に公開している。同氏の絵をじっくり眺めたい方は、そちらを参照するとよいだろう。
『スーパーマリオRPG』はNintendo Switch向けに11月17日に発売予定だ。
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