ゲームイベントE3 2023開催中止へ。大手の“E3離脱”続き、復活に至らず


ESA(Entertainment Software Association)/ReedPopは3月31日、「E3 2023」を中止すると発表した。同イベントは現地時間6月13日から16日にかけて開催予定であった。


E3(Electronic Entertainment Expo)は、ゲーム業界団体ESAが主催するゲームの祭典だ。同イベントは2020年および昨年2022年には、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止。2021年には開催されたものの、オンラインのみでの実施となった。今年のE3 2023については、オンラインとオフライン双方で実施予定であった。また、PAXなどの大型イベントを手がける、イベント・メディア運営企業ReedPop とのパートナーシップも明らかにされていた(関連記事)。

今回、E3 2023は中止となることが発表された。オンラインとオフライン双方での開催が取りやめになるという。ESAおよびReedPopは「将来のE3について再評価をおこなう」ことを伝えている

今年に入って、IGNはE3 2023には任天堂およびソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は不参加になると伝えていた。マイクロソフトについても、従来と違って会場にブースを構えない予定であると報じられていた。その後も大手の“E3離脱”は続き、直近の報道ではセガのほか、Tencent GamesのパブリッシングブランドLevel Infiniteが不参加となる旨が伝えられた。またユービーアイソフトもE3 2023への不参加を表明している(VGC)。

またユービーアイソフトやマイクロソフトといった、E3 2023への不参加または参加に消極的な意向を示した企業には同時期に独自のショーケースイベントを開催する動きもみられる。そうしたなかで、関係者やメディアからE3 2023の開催は危ぶまれる状況にあった(関連記事)。今回、公式に開催中止が伝えられたかたちだ。

新型コロナウイルスの影響が広がった2020年以降、各社のイベント戦略も変化してきた。そもそもコロナ禍以前から、EAやSIEが出展を取りやめ独自イベントへと舵を切る動きなどもみられた。存在感の低下しつつあったE3は、コミュニティに近いイベントの制作経験が豊富なReedPopを運営に起用し、およそ4年ぶりとなるオフライン会場での開催を計画。再起を図っていたものの、開催前に中止が決定されることになった。