『ファイナルファンタジー16』のPC版発売の噂について吉田Pが言及。「PC版が出るなんて誰も一言も言ってないよ」
スクウェア・エニックスは1月9日、「ファイナルファンタジーXIV 新春麻雀大会2023」を放送。同番組内でプロデューサーの吉田直樹氏が、『ファイナルファンタジー16』(以下、FF16)のPC版発売の噂について言及した。
『FF16』は、『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング最新作として、PS5向けに6月22日発売予定。本作の舞台となるヴァリスゼアと呼ばれる世界では、エーテルを生み出す源マザークリスタルを巡って戦乱が起こり、強大な召喚獣の力を宿すドミナントたちが、戦いへと駆り出されていった。そして主人公であるロザリア公国の第一王子クライヴ・ロズフィールドもまた、ドミナントの弟ジョシュアと共に戦乱の渦に巻き込まれていく。
今回放送された「ファイナルファンタジーXIV 新春麻雀大会2023」は、吉田直樹氏をはじめとする『FF14』の開発メンバーが、ゲストと一緒にただ麻雀を楽しむ恒例の番組。そして大会後に、『FF16』のプロデューサーも務める吉田氏が、『FF16』の“PC版の噂”について言及する一幕があった。
番組にて吉田氏は、「巷ではね、“PC版が”とか言ってますけど、PC版が出るなんて誰も一言も言ってないよ。何でPC版が半年後に出るかのような感じになっているのか」とコメント。スクウェア・エニックスとして『FF16』のPC版については発表していないとし、またPC版が(PS5版の発売から)半年後にリリースされることにも否定的な見解を述べた。
『FF16』は、PS5独占タイトルとして発売予定。ただ、これまでに公開されたトレイラーには、時限独占であることが明記されている。上に掲載した昨年12月公開の最新トレイラーでも、「2023年12月31日までは、ほかのプラットフォームではリリースされません」という意味の英文が記載。言い換えれば、6月のPS5版発売から約半年が経った以降は、PS5以外でも本作が発売される可能性があると受け取れる。
そこで浮上したのが“PC版の噂”である。本作の発表時に公開されたトレイラーでは、コンソール版はPS独占としつつ、PC版もリリース予定(ALSO AVAILABLE ON PC)であると記載されていたのだ(関連記事)。その後トレイラーは差し替えられ、PC版についての記述は削除されたが、PS5の独占期間が明けた際にはPC版が発売されるのではとの噂が駆け巡ることとなった。
近年のPS独占タイトルにおいては、時限独占の場合にはトレイラー内にその期間などが記載されることが一般的となっている。たとえば、本日1月10日に公開されたPS5/PC向けアクションRPG『FORSPOKEN』の最新トレイラーでも、「PC版も発売中もしくは発売予定ですが、ゲーム機向けでは発売から2年間はPS5独占販売となります」と記載されている。
もっとも、記載されているのはあくまでSIEとメーカーが交わした独占契約の期間であり、期間終了後に他機種版が発売されるかどうかはまた別の話だろう。実際、すでにPS独占とされた期間が過ぎた『ファイナルファンタジーVII リメイク』は、未だ他コンソール(他家庭用ゲーム機)では発売されていない。『FF16』のPC版にしても、正式発表されるまではリリースされるかどうかははっきりしない。
【UPDATE 2023/1/11 11:20】
他コンソールが他家庭用ゲーム機を意味していることを強調
また、今回吉田氏があえて『FF16』のPC版の噂に言及したのは、本作のためにPS5本体を購入するという動きが鈍ることを懸念したのかもしれない。番組で同氏は、「いいからPS5買えっつうの」「お金使いすぎたんで、すみません」とも述べている。PS5専用タイトルである『FF16』においては、どれだけ多くのファンがPS5本体を入手するかが売り上げに直結する。PS5本体は長らく供給不足が続いてきたため切実な問題だろう。なおSIEは昨年12月、PS5本体の長期的な供給の問題を解決し、年末商戦から2023年に向けてはより多く供給できると報告。実際、徐々に供給は増えてきているようだ(関連記事)。
『ファイナルファンタジー16』は、PS5向けに6月22日発売予定だ。
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