『Detroit』のQuantic DreamがNetEase Gamesにより買収。強力なサポートのもと“最高傑作”を目指す

中国の大手企業NetEase(網易)のゲーム部門NetEase Gamesは8月31日、Quantic Dreamの買収を発表した。Quantic Dreamは、NetEase Gamesの強力なゲーム開発能力を活用しながら、引き続き独立で事業をおこなうとのこと。

中国の大手企業NetEase(網易)のゲーム部門NetEase Gamesは8月31日、Quantic Dreamの買収を発表した(NetEase公式)。

Quantic Dreamは『Detroit: Become Human』『HEAVY RAIN -心の軋むとき-』『BEYOND: Two Souls』『Fahrenheit』などのアドベンチャーゲームで知られるフランスのゲームスタジオ。2019年には、NetEase GamesがQuantic Dreamの小数株を取得し、提携関係を結んだことを発表していた(関連記事)。

そしてこのたびNetEase Gamesによる、Quantic Dreamの買収が発表されたかたち。Quantic Dreamは、NetEase Gamesの強力なゲーム開発能力を活用しながら、引き続き独立で事業をおこなうとのこと。また同スタジオは、あらゆるプラットフォームでゲームの開発と販売を続け、サードパーティが開発したタイトルのサポートと販売についても引き続き手がけていくと伝えている。

『Detroit: Become Human』


NetEaseのCEO兼ディレクターのWilliam Ding氏は買収に際してコメントを寄せている。NetEaseは、Quantic Dreamのポテンシャルを最大限発揮できるようサポートし続けるとのことだ。さらにQuantic Dream の設立者であり、最高経営責任者(CEO)兼脚本・監督を務めるDavid Cage氏もコメント。四半世紀に渡り完全な独立を保ってきた同スタジオにとって、本日は重要な節目の日となったと語った。またCage氏は、NetEase Games側はQuantic Dreamの創造における自由さや、開発チームの意欲と情熱を高く評価しているともコメント。Quantic Dreamの最高傑作が誕生するのはこれからであるとの意気込みを明かしている。

Quantic Dream の共同最高経営責任者(Co-CEO) 兼販売責任者であるGuillaume de Fondaumière氏も買収に対するコメントを寄せた。同氏は3年前からはじまった両社間の提携関係に言及。共に密接に仕事を続けてきたうえで、マインドが似通っていることを実感しており、たがいに補完的な関係であると述べている。またFondaumière氏によれば、NetEase Gamesによる買収は自然な進化であるという。Quantic Dreamの制作・販売チームが他社を卓越するために必要なあらゆる手段を得られるとして、同スタジオがさらなる成長を遂げるまたとないチャンスだと語っている。

なおQuantic Dream は、2021年のThe Game Awardsにおいて、Lucasfilm Games と共同で『Star Wars Eclipse』の制作を発表していた。映画「スターウォーズ」を題材に、複数のキャラクターの視点からプレイする分岐型のAAAアクションADVになるという。現在開発の初期段階にあるとのことだ。

『BEYOND: Two Souls』


強力な資本をバックにゲームスタジオの買収を進めるNetEase Games。日本のクリエイターの移籍やゲーム会社の傘下入りも進みつつある(関連記事1関連記事2)。同社のサポートを受けながら各スタジオで開発されていく新作がどのような作品になるのか、今後注目されるところだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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