Respawn Entertainmentは6月15日、『Apex Legends』のストーリーを語るトレイラー「アウトランズ・ストーリーズ：ファミリービジネス」を公開。Apexゲームに参加する以前の、ライフラインとオクタンの関係を描く物語が明かされた。また、映像では、ゲームでは見ることのできないオクタンの素顔も確認できる（関連記事）。
今回のアウトランズ・ストーリーで焦点が当てられたレジェンドは、ライフラインことアジェイ・チェだ。彼女の両親は、ドローン製造を専門とする軍需企業であるChevrex社の経営者である。そんな戦争成金ともいえる実家に嫌気がさした彼女は、故郷のプサマテを飛び出して、人道支援組織「フロンティア兵団」に加入する。なお、オクタンことオクタビオ・シルバは、同郷の友人である。オクタンは突然姿を消した彼女を心配して、何度もメッセージを送っていたようだ。
アジェイの駆け巡る戦場には、ほかならぬChevrex社の兵器も投入されていた。彼女はそうした状況に心を痛めつつも、懸命に戦争被災者たちの治療を試みる。しかし、野戦病院の医薬品は底を尽きかけていた。薬は、オクタンの父が経営するシルバ製薬のものであった。アジェイは意を決してオクタンに連絡し、助けを求める。
医薬品を寄付してもらおうと、Silva 製薬の施設を訪れたアジェイであったが、何やら様子がおかしい。実はオクタンは父に何も知らせておらず、マスクやウィングスーツまで用意して強盗する気満々でいたのだ。結局、勢いにまかせて施設に乗り込んだ2人は、警備をなぎ倒して大量の薬を拝借する。
ただ、その様子はオクタンの父である、ドゥアルドことエドゥアルド・シルバに筒抜けであった。彼は何者かにこのことを連絡し、その直後、大量の「ドローン」がアジェイたちに襲い掛かる。ここで、思いもよらぬかたちでオクタンの用意したウィングスーツが大活躍。オクタンは足を負傷してしまったものの、からくも脱出に成功する。
大量の医薬品を野戦病院に持ち帰った2人だが、物語はこれで終わりではなかった。兵士とドローンを引き連れて、薬を奪われたドゥアルドと、娘を捜すアジェイの母が病院に乗り込んできたのである。そして、アジェイは野戦病院の人々を守るため、大人しく母に連れ戻されることを選んだ。しかし、母は彼女に家業（Family Business）における「教訓」を示すとして、兵士たちに人々の殺害を命じる。
だが、ここでSNS好きオクタンの、咄嗟のひらめきが炸裂する。この状況をスマートフォンで撮影して、生配信しはじめたのだ。アジェイもノリノリでこの配信に協力。多数の視聴者を前に、アジェイの母とドゥアルドは引き下がらざるをえなくなった。こうして2人は、病院の人々を救ったのである。しかしながら、盗んだ医薬品もいずれまた底を尽きてしまうだろう。アジェイは賞金をフロンティア兵団に寄付するため、Apexゲームへの参戦を決意するのであった。
なお、今回のアウトランズ・ストーリーズにも登場したドゥアルドは、『Apex Legends』においてさまざまなかたちで暗躍してきた人物だ。シーズン12「デファイアンス」ではオリンパスの崩壊を引き起こし、マッドマギーに罪をなすりつけている。そして、そのすべては、Apexゲームの運営組織であるシンジケートのトップとして君臨するための工作であった。シーズン12のクエストでは、オクタンとライフラインが、そうしたドゥアルドの悪行と、ある秘密を暴きだす様子が描かれた。
クエストで判明した最大の秘密は、エドゥアルド・シルバが実はすでに死亡していたことであった。今エドゥアルドとして振る舞っているのは彼の父、すなわちオクタンの祖父であるトーレス・シルバだったのだ。そして、この秘密の扱いをめぐって、オクタンとライフラインは大喧嘩してしまう。結果的に、トーレスの陰謀を阻止することはできず、彼はシンジケートの新たなトップに上り詰めることとなった。さらに、ライフラインの戦う理由であったフロンティア兵団はシンジケートによって乗っ取られ、ライフラインの母がその代表を務めることになってしまったのである。
友人オクタンと決別し、フロンティア兵団を母に奪われたライフラインが、マッドマギーと手を組んで反撃に乗り出すというところで、シーズン12のストーリーは終わっていた。今回のアウトランズ・ストーリーズは、そうしたシーズンクエストの背景を、さらに深めてくれるものといえるだろう。オクタンとライフラインの仲直りや、母との遺恨の行く末がどう描かれていくのか。今後の展開に注目していきたい。
『Apex Legends』では、現在シーズン13「救世主」が開催中だ。
