PC版『スカイリムAE』に対応する「SKSE64」準備版が早速登場。Mod利用者に朗報、Bethesdaも協力


Mod制作者のIan Patterson氏は11月11日、PC版『The Elder Scrolls V: Skyrim』向けスクリプト拡張「SKSE64」を更新した。急ごしらえながら『The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition(以下、スカイリムAE)』に対応するようだ。同作のPC版Mod対応に懸念を抱いていたユーザーには朗報となる。


『スカイリムAE』は、同作10周年を記念した『スカイリム』の決定版だ。『Skyrim: Special Edition』の内容に、釣りやサバイバルモードを追加。ほかにも、Bethesdaの公式ModストアCreation Clubの多数コンテンツを盛り込んでいる。本作は本日11月11日、海外向けに発売を迎えた。また、先ごろには日本語版の開発が正式発表されている(関連記事)。ファンの託望を受ける本作には、ひとつの懸念点があった。それは、PC版『スカイリム』向けModが動かなくなる可能性だ。先月10月には、多くのModで導入が必要となる「SKSE(Skyrim Script Extender)」が『スカイリムAE』では動作しない可能性が浮上。SKSE主要開発者のIan Patterson(extrwi)氏が自ら注意喚起していた(関連記事)。

そして本日、Patterson氏はSKSEの『スカイリムAE』対応バージョンを公開した。本バージョンは「preliminary build(準備版)」とされている。一定の動作確認はしているものの、まだ不具合の可能性はあるとのこと。『スカイリム』過去バージョンでMod環境を構築しているユーザーには、性急に『スカイリムAE』へのアップグレードをしないよう呼びかけている。また、プラグインマネージャー機能については一時的に停止しているそうだ。しかし少なくとも人気Mod「SkyUI」は動作するとのこと。


今回、異例のスピード対応となった背景には、本作開発元Bethesda Softworksの協力もあった。開発にあたりPatterson氏には、Bethesdaから『スカイリムAE』の早期アクセスが提供されたとのことだ。同氏は先週からの自由時間をすべてSKSE開発にあて、海外リリースのわずか1時間前にSKSE更新にこぎつけたとのこと。

Patterson氏が更新を伝えたスレッドには、コミュニティからの賛辞と労いの声が集まっている。PC版『スカイリム』において、Modはポピュラーな文化だ。それだけに、Patterson氏およびSKSE開発メンバーの早急な対応はファンの心の響いたことだろう。また、BethesdaがMod開発者に歩み寄ったのも注目すべき点だろう。

『The Elder Scrolls V: Skyrim Anniversary Edition』海外版はPCおよびPlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに配信中。日本語版は2022年の早い時期の発売を目標に開発中だ。