『Skyrim Anniversary Edition』PC版では一部Modが機能しない可能性。Mod開発者が当面アップデートしないよう呼びかけ


Bethesda Softworksは、『The Elder Scrolls V: Skyrim』(以下、Skyrim)の発売10周年を記念し、『Skyrim Anniversary Edition』を今年11月11日にリリースする。現在販売されている『Skyrim Special Edition』に加え、Creation Clubで作成された500以上のコンテンツが含まれる。

『Skyrim』のいわゆる決定版として提供され、『Skyrim Special Edition』の所有者には、『Skyrim Anniversary Edition』へのアップグレードオプションが用意されるとのこと。ただ、現在PC版にてModを導入して楽しんでいるユーザーにとっては、注意が必要となるかもしれない。
 

 
PC版『Skyrim』向けに配布されている「SKSE(Skyrim Script Extender)」の開発者Extrwi氏は10月12日、『Skyrim Anniversary Edition』の登場は、本作のModコミュニティに大きな混乱をもたらす可能性があるとして、Redditにて警告を発した。SKSEは、本作にてスクリプト拡張を実現するためのツールで、そのプラグインというかたちで多くのModが制作されている。

Extrwi氏によると、Bethesdaは『Skyrim Anniversary Edition』に向けて、コンパイラをVisual Studio 2015からVisual Studio 2019にアップデートしたという。これによってコードの生成手法が変わり、結果として現状のSKSEおよびそのプラグインが機能しなくなるとのこと。

SKSEの導入を要件とする『Skyrim』用Modには、UIを調整する「SkyUI」や、キャラクターエディットを拡張する「RaceMenu」など、プレイヤーに人気のものが多数存在する。『Skyrim Anniversary Edition』では、それらが利用できなくなる可能性が高いそうだ。
 

(RaceMenu)

 
SKSEについては、Extrwi氏は『Skyrim Anniversary Edition』に対応するアップデートをおこなう考えを示している。対応にはそれなりの日数の作業が求められるとのこと。一方でプラグインに関しては、開発を完了してから時間が経っているものも多い。各制作者がアップデートをおこなうかどうかは未知数であり、一時的であれ本作のModシーンが破壊されることは免れないだろうと、同氏は危機感を述べている。

そうしたことから、同氏はユーザーがとれる対策として、ファイルをバックアップしておくことのほか、Steamの自動アップデート機能をオフにすること、本作をSteamからではなくskse64_loaderやMod Managerから起動することを呼びかけている。とにかく、SKSE関連のModを利用するユーザーは、当面は『Skyrim Anniversary Edition』にアップデートしないことが重要のようだ。

なお、こうしたSKSEおよびそのプラグインへの影響について、Extrwi氏はBethesdaに直接確認したとしている。同氏は、本件についてBethesdaのスタッフや、(アップデート対応しない)Mod開発者を非難しないでほしいとも、コミュニティに向けて述べている。

『Skyrim Anniversary Edition』は、11月11日にリリース予定だ。