任天堂『Wii Fit』を4784日遊ぶおばあちゃんが話題に。13年間のコツコツフィットネスが健康を支える

 

あるプレイヤーが、『Wii Fit』のプレイ日数記録で注目を集めている。『Wii Fit』は、2007年に任天堂より発売されたフィットネスソフトだ。同梱されている「バランスWiiボード」に乗ることで、BMIやバランス年齢を測定することが可能。さらにバランス能力を鍛える運動や筋トレ、ヨガ、有酸素運動など40種類以上のトレーニングを収録する。トレーニングした時間を「運動貯金」として新たなトレーニングのアンロックに使用したり、トレーニング後のスコアに応じてトレーナーからアドバイスを受けられたり、毎日の健康管理をサポートするさまざまな機能を楽しむことができる。同作の売上は全世界で2000万本を超えており、エクササイズゲームの市場を開拓した大ヒットゲームとなった。

一世を風靡した『Wii Fit』も、発売からすでに13年以上が経過した。プラットフォームはWiiからNintendo Switchへと移り変わり、エクササイズゲームとしても『Fit Boxing』や『リングフィット アドベンチャー』といった次世代作品が後継として輝きを見せている。時代が移りゆく一方で、変わらず『Wii Fit』を遊び続けているというプレイヤーが話題となっているようだ。

Twitterでその様子を投稿したのは、パッケージ版Nintendo Switch向けソフト流通を担うSuper Rare Gamesを経営するGeorge Perkins氏。Perkins氏は、『Wii Fit』のプレイ日数記録を写真で投稿した。その日数は4784日。実に13年の月日が刻まれていることがわかる。その数字だけでも大したものだが、本投稿が注目を集めている理由はそれだけではない。実は『Wii Fit』をプレイしているのはPerkins氏本人ではなく、「nanny」氏。Perkins氏の祖母だというのだ。画像には、プレイ日数を示す画面と、笑顔で写りこむnanny氏が確認できる。Perkin氏は2019年にもいちどnanny氏のプレイ記録を投稿しており、一躍注目を集めることに。のちに世界的なパンデミックを挟んで1年程度が経過したが、その間にもnanny氏はトレーニングを欠かさなかったようだ。
 

 
「ゲームを遊び続けるおばあちゃん」のトピックは、しばしばインターネット上を席巻する傾向にある。たとえば有名な例としては、「どうぶつの森おばあちゃん」とも呼ばれるAudrey Buchanan氏が挙げられる(関連記事)。ニンテンドー3DSの『とびだせ どうぶつの森』を遊び続け、プレイ時間4300時間を超えたハードコアプレイヤーだ。スローライフゲームを遊びこむ姿がネット上に癒しを与え、昨年にはファンの助けもあり最新作『あつまれ どうぶつの森』デビュー。作中に登場するどうぶつのモニカ(英語名:Audie)のモデルとなった説もあり、おばあちゃんゲーマーの代表格といえる。

また、もうひとり著名なおばあちゃんゲーマーとしては、「スカイリムおばあちゃん」も忘れてはならないだろう(関連記事)。高齢ながらゲーム好きが高じYouTuberとして活動し、特にお気に入りの『The Elder Scrolls V: Skyrim』の配信を続けて多くのファンを獲得。シリーズ最新作『The Elder Scrolls VI』へのNPCとしての出演も決定している。いっときは配信疲れから実況と距離をおいていたものの、2021年現在も元気に『The Elder Scrolls V: Skyrim』プレイ動画やVlogを投稿し続けている。
 

 
高齢のユーザーがゲームを遊んでいるというニュースは、それだけでゲーマーにとって世代を超えた親近感を感じるニュースだ。くわえてnanny氏の件については、遊んでいるのが身体を使う『Wii Fit』であるという点も意外性を高めている。ただし一部のユーザーは、nanny氏が必ずしも毎日遊んでいるわけではないだろうと指摘。折れ線グラフのプロット間隔が空いていることから、あくまで「4784日」というのは初起動以来の数字であって、4000日以上絶えずトレーニングしていたわけではないのではないかと声を挙げるユーザーもいる。

たしかに、nanny氏が実際にどれだけの頻度で『Wii Fit』をプレイしていたかは不明だ。しかしトレーニングを長続きさせるコツは、間が空いても自分のペースで細く長く続けること。nanny氏もおそらく、自身のペースでコツコツとフィットネスを続けているのだろう。今年4月には、Nintendo Switch『リングフィット アドベンチャー』が「腰痛」に医学的に効果ありとの報告が千葉大学医学部の研究チームにより発表された(関連記事)。長く健康にゲームを遊び続けられるよう、我々も日々の運動には気を使っていきたいところだ。