『Skyrim』を遊び続けるスカイリムおばあちゃん、ゲーム実況から一時的に距離を置いていた。指示コメと再生回数により配信する意味を見失う


「スカイリムおばあちゃん」ことShirley Curry氏がゲーム実況から一時的に身を引いていたようだ。VG247などが報じ、コミュニティにて注目を集めている。Shirley Curry氏は、『The Elder Scrolls V: Skyrim(以下、Skyrim)』を愛してやまない83歳のYouTuberだ。「やあ孫たち(Good Morning Grandkid)」の一声から始まる配信で有名な高齢ゲーマー。『Skyrim』を深く愛しており、配信を始めてからほぼ毎日、同作のゲーム実況動画を投稿していた。そんなおばあちゃんに異変が起こっているという。「Shirley’s Ohio Vlog #12」と題された動画で、同氏は心境を告白している。

映像にてCurry氏は、自身の健康状態が悪化していることを告白。具体的には、ストレスにより血圧が信じられないほど高まっているという。ストレスの要因のひとつは、ゲーム配信だ。最近になりおばあちゃんのもとには心無いコメントが寄せられていたのだという。内容を察するに、それらは“指示コメント”であるようだ。Curry氏のゲーム実況は、自分でシナリオを作り上げてそのプロットに沿ってロールプレイすることが特徴。さくさくとクエストをこなすわけではなく、じっくりと世界観に浸る自由な遊び方である。この遊び方に苛立つコメントが多く寄せられているという。結果としてCurry氏は、そうしたコメントにストレスを感じているとのこと。

同氏は、『Skyrim』についてはなんでも知っているし、自分の思い描いた物語を楽しんでいるとし、とやかく言われたくないと悲しむ。なぜそのようなプレイをするか、説明することも苦痛だという。あら捜しをされ不満を言われながらプレイすることは、とてもストレスになっていると告白している。結果として、今は配信をせずひとりで遊んでいるほうがずっと楽しいとも語っている。自分は生活するためではなく、楽しむためにゲーム実況をしてきたので、本末転倒であるともこぼしていた。うまいプレイを見たいなら、ほかのもっといい実況者を見てくれとも。


また生活のためではないとしながらも、YouTube上の“数字”もまたグランマのストレスになっていたようだ。というのも、Curry氏のYouTube登録者は約82万を誇るが、動画の平均再生回数は3000~4000程度で、大きなギャップがあるという。またアナリティクスを見たところ、平均の視聴時間は5分程度であり、動画視聴ユーザーが動画の一部しか見ていない現状を報告(同氏の動画は20分~40分程度の長さのものが多い)。自分のストーリーをゲーム実況で多くの人々に伝えることについて、関心があまり持たれていないと感じているようだ。つまり、指示コメントと視聴者の関心の低さにストレスを感じ、時間を浪費しないために、配信頻度を下げることにしたようだ。

Curry氏は、『Skyrim』をほぼ毎日配信していた。その行為自体、かなりのストレスがかかることだろう。またCurry氏はこまめにコメント欄を見て視聴者とコミュニケーションをとっており、コメントには人一倍敏感であった。結果として、その丁寧さがストレスを増やしていたのかもしれない。中傷じみた指示コメントについては言語道断であるが、視聴回数については、いかんともしがたい難しい問題でもある。おばあちゃんが人気なのは間違いない。『The Elder Scrolls』次回作への出演が決まり、Modも作り出されるなどコミュニティのアイドル的存在である。一方で、無編集の長時間ロールプレイ動画についていけないユーザーが多かったというのも事実だろう。なにより、5月2日に公開された告白動画が、3週間経過した今になって話題になるという点も、「登録者80万人の人気YouTuber」相応かと言われれば答えに窮するものがある。

※ 昨年末は自身のMod登場に喜んでいたおばあちゃんであったが……


Curry氏は、5月2日に少なくとも2週間の休暇をとるとコメント。視聴者コメントへの返信は少なくなり、中傷コメントはすべて削除するとも語っていた。同氏はTwitterにて静かにファンと交流をしているが、3週間以上経った現在動画投稿を再開していない。スカイリムおばあちゃんが再びゲーム実況者としてYouTubeに舞い戻る日はやってくるのだろうか。